前回、前々回とTwitter広告について詳細を解説してきました。
特に、配信を始める前には前回の「キャンペーン」の理解は必須でしょう。キャンペーンによって求めるゴールが違い、商材に合うかどうかが決まる為、しっかりと自社にあったキャンペーンを選ぶ必要があります。
まだ確認されていない方は確認ください。
さて今回は、早速配信の方法について確認をしていこうかと思いましたがその前に、大事なことがありました。それはターゲティングです。
Twitter広告はその他SNS広告と同じように、ターゲティング機能が様々あり、目的応じて変えていくことも可能です。さらに、その他媒体にはないTwitter広告のみのターゲティングもありますので、詳しく解説していきます。
Twitter広告には、大別して5つのターゲティングのカテゴリーが用意されており、その中で組み合わせて配信をしていきます。
Twitter広告のターゲティング
オーディエンスの特性
オーディエンスの特性ではターゲットであるユーザーの年齢や性別、場所(地域)等の詳細を設定できます。
設定項目
性別
ターゲットの性別を決められます。
選択肢:すべて/女性/男性
年齢
ターゲットの年齢を決められます。
選択肢:すべて/年齢範囲/日本限定の年齢範囲
範囲選択をする際は、13歳から54歳までの5歳区切りで設定又は、最低年齢以上(13歳以上)と設定します。
場所
ターゲットのいる地域を決められます。
国・都道府県・市区町村での設定も可能です。
複数選択もできるので、詳細設定もできます。
言語
ターゲットの言語指定もできます。
日本語や英語、韓国語、中国語等46ヶ国語選択可能です。
オーディエンスの特性では、上記4つ全ての設定をすることが可能です。
例えば、「20歳から39歳の東京都台東区にいる英語を話す女性」という設定も可能です。
この方法はANDターゲティングと減点的ターゲティングの両方を活用する方法になります。ANDターゲティングは、文字通り複数のターゲット設定を行うことで全ての条件が合うターゲットにのみ広告配信を行うことが出来るターゲティングです。
減点的ターゲティングは、複数の設定を行うとその設定外のユーザーへは配信されません。その為、自社のサービスや商品の対象にならないユーザーの除外を行うためのターゲティングになります。
また、性別と年齢に関しては、プロフィール登録時のデータを活用しているみたいですが、入力必須ではないため、未入力のユーザーもいます。
性別に関しては、アカウントの類似性を元に判断し、年齢に関してはフォローしているアカウントや興味・関心等によってユーザーの様々な属性から推測をしているようです。
端末
端末ターゲティングでは、ユーザーのOSや使用端末モデル、キャリアの設定をすることができます。
設定項目
オペレーティングシステム
ユーザーが使用している端末OSの指定ができます。
選択肢:iOS/Android/その他モバイル/デスクトップ
端末モデル
ユーザーが使用している端末モデルを指定できます。
選択肢
- Alcatel(1)
- Amazon(4)
- Apple(57)
- Asus(22)
- Fujitsu(5)
- Google(17)
- Honor(39)
- HTC(23)
- Huawei(61)
- Infinix(29)
- Itel(12)
- LG(20)
- Motorola(17)
- Nokia(1)
- OnePlus(22)
- OPPO(37)
- Poco(8)
- Realme(27)
- Samsung(96)
- Sharp(10)
- Sony(39)
- Tecno(39)
- Xiaomi(73)
- ZTE(1)
モデル名を複数選択可能です。
例えば、Appleであれば、iPhone 13 Pro MAXからiPhone 3GSと初期のモデルも選択可能です。
携帯電話会社
ユーザーが利用しているキャリアの選択ができます。
選択肢:36カ国のキャリアを選択可能
日本:au/eMobile(JP)/KDDI/NTT DoCoMo/Okinawa Cellular Telephone/Soft Bank/TU-KA
次の期間に新しい端末を購入した利用者をターゲティング
新しい端末を購入したかどうかを設定できます。
選択肢:過去1ヶ月〜6ヶ月(1ヶ月単位で設定可能)
より大きい1ヶ月前〜6ヶ月前(1ヶ月単位で設定可能)
この端末ターゲティングを活用することで、デバイス関係の商材のみならず通信系やアプリ・ソフトウェア関係でも活用できます。
例えば、Android向けのアプリでしたら、iOSを外してターゲティングをしたらいいですし、新型iPhoneやiPadを購入したユーザー向けにケースやアクセサリ等を配信してもいいでしょう。
カスタムオーディエンス
カスタムオーディエンスでは、自社で保有しているリスト又はWEBサイト訪問者に向けてターゲティングをすることができます。
逆に、新規領域への開拓であれば、保有しているリストや訪問者を除外して配信をすることも可能です。
設定項目
カスタムオーディエンス
保有リストやサイト訪問者の指定が可能です。(ターゲティングに加える場合は「追加するアカウント」を選択、除外する場合は、「除外するアカウント」を選択)
カスタムオーディエンス種類
リスト
自社で保有しているメールアドレスのリストをTwitter上にアップロードを行い、そのリスト上の顧客をターゲティングできます。
ウェブサイトアクティビティ
Twitterの計測タグを自社運営サイトへ設置をし、WEBサイトの訪問者をリスト化することでターゲティングを行えます。
アプリアクティビティ
自社で配信しているアプリのインストールや利用者をターゲティングが可能です。
選択したカスタムオーディエンスのフォロワーが似ているオーディエンスを含める
上記で設定したカスタムオーディエンスのフォロワーに似ているユーザーに対して配信をするかどうかを設定できます。
ターゲティング機能
ターゲティング機能では、キーワードによるターゲティングや、興味関心、フォロワーが似ているアカウント等でターゲティングが可能です。
設定項目
キーワード
特定のキーワードに関連するユーザーを設定でき広告配信を行えます。また、除外の設定も可能です。
このキーワード、Twitterのみのターゲティング機能になっており、下記のようなツイートが関連付けされます。
たとえば、「ブラックコーヒー」というキーワードは、「私はコーヒーはブラックが好きです」や「コーヒーをブラック以外で飲む方法はありますか?」などのツイートに一致します。
Twitterビジネス|キーワードターゲティング
キーワードの設定は、750個まで設定することができ、Twitter社の推奨は25〜50個設定することだと言われております。
フォロワーが似ているアカウント
特定アカウントを設定し、そのアカウントのフォロワーに類似しているアカウントへ広告配信の設定をすることができます。
似ているユーザーかどうかは、ツイート内容、リツイート・いいね、クリックなどから判断されるようです。
フォロワーは、フォローしているアカウントの情報やツイートを欲しているということですので、関連性の高いアカウントを指定し、配信を行うことで効果的なリーチをかけることができます。
興味関心
設定したカテゴリー・サブカテゴリーに興味関心のあるアカウントに向け広告配信を行えます。
選択肢:25カテゴリー・350サブカテゴリーの中から指定できます。
複数選択も可能です。
映画とTV番組
指定をした映画やTV番組(ドラマ・バラエティ・アニメ等)に興味関心のあるアカウントに向け広告配信を行えます。
ターゲティングとして設定する場合は、映画・番組の放送中や前後に配信をされます。
ここでは写真のように詳細に設定をすることができます。
そして、リーチ方法は以下の2通りになります。
継続ターゲティング
設定した期間中に指定した番組へ反応を示したアカウントに向け広告配信。
初回放送期間のみ
初回放送の期間に限定し、指定した番組へ反応を示したアカウントに向け広告配信。
イベント
指定したイベントに対して興味・関心を持っているアカウントに向け広告配信を行えます。
世界中のありとあらゆるイベントから選択可能です。(オリンピックやスポーツ・政治等)
イベントでは、リアルタイムで実施されている又は実施する予定のイベントを選択可能となっており、イベント開始2週間前から設定できます。そして、イベント終了後3週間経過後に自動的に期限切れとなります。
会話トピック
指定した会話トピックについてツイートしたアカウントや、エンゲージメントしたアカウントに向け広告配信を行えます。
25のカテゴリーと10,000を超える会話トピックから選択可能です。
具体的には、対象となるものは過去28日間の間で対象となるアカウントに向け広告配信を行えます。
ツイートの表示歴またはエンゲージメント歴があるユーザーをリターゲティング
自社運用アカウントで投稿したツイートを表示したことのあるアカウントや投稿したツイートに対して、エンゲージメントしたことのあるアカウントに向け広告配信を行えます。
エンゲージメントは以下の通りです。
- いいね
- リツイート
- リンクのクリック(ハッシュタグも含む)
- ツイートの詳細表示
- 画像拡大や動画の再生
- 投票への反応
- インプレッション
- 共有
- プロフィールのクリック
オーディエンスを広げる
ターゲティングにマッチしたアカウントだけでなく、マッチしたアカウントに類似しているアカウントに向け広告配信を行えます。
選択肢:狭い〜拡大〜広いから選択
狭いがもっとも類似性が高く、広いが類似性が低い値になります。
(アカウント名)さんのフォロワーもターゲティング
自社の運営アカウントをフォローしてくれているアカウントに向け広告配信を行えます。
ここに関しては、オーガニックツイート(広告ではなく通常のツイート)でもリーチをかけることが可能な部分になりますので、フォロワーが多数いる場合は外していても大丈夫です。
プレースメント
広告の掲載場所の設定を行えます。
設定項目
ホームタイムライン
設定したターゲットのタイムラインに向けて配信できます。
チェックを外すことはできません。
プロフィール
ユーザーがプロフィールへアクセスした際に広告を配信できます。
選択肢:ON/OFF
検索結果
ユーザーの検索結果画面に広告配信できます。
Twitterオーディエンスプラットフォーム
Twitterオーディエンスプラットフォームでは、Twitter外のWEBサイトやアプリへ広告配信をすることができます。
Facebook広告でいうオーディエンスネットワークみたいな機能です。
Twitterだけで広告配信をする際は、チェックを外しても大丈夫です。
初めてのTwitter広告におすすめのターゲティングの項目
今までターゲティングをそれぞれ解説してきましたが、項目は詳細に分かれており、ターゲティングに悩む企業は沢山あります。さらに、初めての出稿時でしたら、どれを選べばいいのかわからない状態だと思います。
ここでは、初めてのTwitter広告で悩まれている企業向けにおすすめのターゲティングの項目をお伝えしていきます。
フォロワーが似ているアカウント
ひとまず、フォロワーが類似しているアカウントの設定をしましょう。
ここでは、指定したアカウントをフォローしているアカウントと類似しているアカウントに向け広告配信を行えます。
その為、そのアカウントが宣伝を配信していきたい内容とマッチしているアカウントであれば、その情報やツイートを欲している興味や関心のあるアカウントへ配信をすることができます。
キーワード
ここでは、自社に関連するキーワードを複数設定することが可能です。
例えば、運営しているサイトでSEO対策によって成果のでているキーワードや、配信を行なっていきたい商品・サービスに関するキーワードを設定することにより、興味関心を示してもらえる可能性が高いユーザーへ配信を行えます。
Website Activity|カスタムオーディエンス
カスタムオーディエンスではサイトへ訪問したことのある方や保有しているリストからターゲティングできる機能ですが、その中でもサイトやLPへ再訪問してもらいやすい設定が「Website Activity」になります。
きっかけはどうであれ、自社のサイトに訪問したことがあるということは、実際に興味関心がある可能性が高い為、そのユーザーへ配信をすることにより、効果的な広告配信を行えます。
最後に
今回はTwitter広告のターゲティングについて解説をしてきました。
このターゲティングがうまくマッチしていないと、いくら良い広告の内容や商品・サービスだったとしても、お金を無駄にしてしまいます。
その為、マッチしているセグメントはどこになるのかを考え、ターゲティングを行うことにより、ROIを向上させることができ、成果の出る広告配信を実現できるでしょう。