WEBサイトを運営していたり、マーケティングに携わっていたりすると、SEOという言葉はWEBマーケティングにおいて、とても重要な施策になりますので聞いたことがあると思います。
似ている言葉で、「SEM」という言葉は聞いたことありますでしょうか?
何となく、聞いたことある方もいるかと思いますが、SEOとの違いについて詳しく知らないという方も多いのではないのでしょうか?
ただ、SEMはSEOと同じようにとても重要な施策となり、WEBサイトを運営していく上での基礎知識となります。
今回の記事では、SEMについての基本的な概要や、SEOとの違いについても徹底的に解説を致します。
ご参考にしていただければと思います。
SEMとは?
SEMとは、Search Engine Marketing(サーチ・エンジン・マーケティング)を略したもので、検索エンジンマーケティングのことを指しております。
検索エンジンから、特定のWEBサイト・LP(ランディングページ)に対して、訪問するユーザーを向上させるためのマーケティング手法のことです。
これだけ聞くと、SEOと同じだと思われますが、SEMは検索エンジンからの流入数を上げるためのマーケティング手法全体を指しており、そのSEMの手法としてSEOやリスティング広告があります。
さらに、とテク亭のWEBサイトやLPへ集客した後に、訪問したユーザーをどこへ繋げたいのか・ユーザーにしてほしいアクションは何かを考えて、マーケティングを行うことを、WEBマーケティングと呼びます。
ですので、WEBマーケティングの一つの手法として、SEMがあり、SEMの中の手法として、SEOやリスティング広告があるということです。
それでは、そのSEMの手法であるSEOとリスティング広告についても、詳しく見ていきましょう。
SEOとは?
SEOとは、Search Engine Optimization(サーチ・エンジン・オプティマイゼーション)を略したもので、検索エンジン最適化という意味です。
顧客がインターネット上で調べ物をする際に多く利用される検索エンジン(GoogleやYahoo等)を利用して検索した際の検索結果の上位に自社の運営しているWEBサイトを表示させるように対策を取るマーケティングになります。
運営しているWEBサイトへの集客したい場合、SEO対策が必要になってきます。
SEO対策をすることで、検索結果画面にて多く表示されることになりますが、反対にSEO対策を行っていなければ検索結果画面に表示される確立は減ってしまい、ユーザーの目に自社サイトが触れることはないからです。
米Sister社が実施をしたGoogle検索エンジン順位別クリック率の最新調査(2020年)をご紹介いたします。
オーガニック検索(自然検索)1位の平均クリック率は28.5%、2位のクリック率は15.7%、3位のクリック率は11%、10位になると2.5%となります。
つまり、検索ワードが月間1,000回検索されていたとして、1位のクリック数は285回、2位は157回と1位と2位の間だけでも1.8倍もの差が広がっております。10位になるとクリック数25回になり、約11倍の差が広がる計算です。
1ページ目でもここまで差が開きますので、2ページ目などほとんどのユーザーが見ていないことが伺えます。
ですので、しっかりとSEO対策を行うことで、運営しているWEBサイトを検索結果の上位に表示させ、ユーザーへ広く認知させることがとても重要と言えるでしょう。
SEO対策には、大別して「内部施策」と「外部施策」の2つの施策があります。
内部施策|SEO
SEO対策における内部施策とは、サイト内部の強化する施策となっております。
主に以下のような施策があります。
- タイトルタグとテキストの設定
- meta descriptionを設定・最適化
- 内部リンクの有効活用
- 画像にaltもしくはタイトルを設定する
- コンテンツの信頼性アップ
- WEBページの速度改善
- SSLの適用
- XMLサイトマップの作成
上記以外にも、多くの施策があります。
それらを一つ一つ行っていき、WEBサイトの評価を上げていくことが重要です。
外部施策|SEO
運営しているWEBサイトの外側で行う施策となっており、被リンク獲得・質向上のための施策となります。
主に以下のような施策があります。
- 運営しているWEBサイト内のページと関連性の高いページからの被リンク獲得
- 評価が高い・人気があるサイトからの被リンク獲得
- 運営している期間が長く、ドメインランク(DR)が高いサイトからの被リンク獲得
上記のように、自社サイト以外の外部サイトからリンクを獲得することにより、Googleからの評価は向上しやすくなります。
ただ、単純に被リンク数を集めればよいわけではなく、上記のような質の高いサイトからの被リンクであるということも重要となります。その為、自社の被リンク先については、随時確認していきましょう。
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リスティング広告とは?
リスティング広告とは、ユーザーが検索したキーワードに連動して、検索結果に掲載される広告です。検索連動型広告(検索広告)やPPC(Pay Per Click)とも呼ばれ、広告がクリックされると費用が発生する仕組みになっています。日本で代表的なのは、Google 広告やYahoo!広告(旧称:Yahoo!プロモーション広告)です。
ユーザーが特定のキーワードを検索エンジンで検索した場合、そのキーワードに連動した広告を表示させることができ、興味関心や課題・ニーズのある顧客へアプローチをすることが出来る施策となります。
リスティング広告の特徴
リスティング広告の主な特徴は以下の通りです。
- 誰でもアカウントを作成することが出来る
- 1,000円〜/月から広告出稿が可能
- 設定ができれば1日で広告出稿が可能
- 広告を掲載するキーワードを自社・自分で決定する事が可能
- 広告文章も設定可能
- クリック単価の上限を設定できる
- 1日の予算やCPA(目標獲得単価)を自由に設定できる
上記のように、リスティング広告は、誰でもいつでも広告出稿することができるという特徴があり、広告文・キーワードの設定も自由に設定できます。
さらに、広告費の上限設定やCPA(獲得単価)の設定も自社・自分で設定することが出来るため、自由度の高いデジタル広告になります。
ただ、その自由度が高いという分、しっかりとノウハウ・知識がなければ効果が出ない可能性が高くなります。広告を出稿するだけで、売上が向上できるものでもなければ、認知度が高くなったからと言っても、コンバージョンへ繋がるとも言えません。
リスティング広告の掲載場所と掲載フォーマット
リスティング広告では、Googleとyahooの検索結果上位3つを目安に掲載されております。
国内を対象に広告を出稿したいのであれば、検索エンジンのシェア率1位であるGoogle(シェア率約70%)と、2位のyahoo(シェア率約25%)を押さえておけば問題ないと思います。
掲載フォーマットは、おもにテキスト主体の広告になります。
具体的にお伝えすると、「見出し」「説明文」「表示URL」の3つの構成です。広告の種類によっては、文字数の制限が変わってきますので、出稿したい広告の詳細をチェックしておきましょう。
2021年5月に、リスティング広告で画像・写真を表示させることが出来ました。
設定することにより、説明文の横に画像を表示させることが出来、テキストベースよりも視覚的な訴求が可能となっております。しっかりと、広告の内容にあった画像・写真を設定することで、ユーザーへ伝わりやすくなり、広告パフォーマンス向上へ大きく貢献してくれます。
リスティング広告にかかる費用
課金システム
リスティング広告の費用は、「クリック課金制」と「入札オークション制」の2種類です。
クリック課金制では、ユーザーが関心を示して広告をクリックした場合に費用が発生します。その為、検索結果へ表示させただけでは、費用は発生しません。
入札オークション制では、指定したキーワードで検索され、広告がクリックされた時の最高単価を設定します。その後、同じキーワードに入札した企業とオークションを実施され、広告を何位に表示するか、もしくは広告を表示しないかが決定されることになります。
予算
リスティング広告は1,000円~実施を出来るため、予算が少ない企業でも実施できるとう特徴があります。
ただ、成果を出すという観点で見ると、1,000円程では心もとないでしょう。中小企業などの場合は、月10~30万円ほどで運用し、成果が見えてきた際に予算UPをしていくというケースが多いです。
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次に、SEMの施策であるSEOとリスティング広告を行う際の違いについて解説を行います。
費用面
端的にお伝えすると、SEO対策は無料で実施することができ、リスティング広告には費用が発生します。
リスティング広告からお伝えすると、前述している通り広告リンクを1クリックされたごとに費用が発生します。そして、リスティング広告の掲載順位は、1クリックあたりの単価の高さによって決定しております。
その為、予算の大小によって成果が変わってくるのです。
ただ、SEOに関しては、基本的な施策は無料で実施することが出来ます。
自社にノウハウを持った担当者がいる場合や、自身で調べて対策を取る上では、費用は全くかかりません。
その反面、ノウハウが全くない状態では、何をしたら良いかわからない・実施しても成果に繋がらない等、実にならない可能性もあります。その為、SEO対策の専門業者に頼んだり、コンテンツSEOを実施するため記事・コンテンツ作成を業者に依頼したりしますが、その場合は費用が発生します。
成果へ繋がるまでの時間
リスティング広告では、広告を出稿したらすぐに成果へ繋がる可能性がありますが、SEOに関しては成果へ繋がるまでとても時間がかかります。
リスティング広告では、広告を出稿したタイミングから結果を確認することが可能です。例えば、1日単位でどれくらい課金されているのか、CVRはどのくらいか等確認できますので、PDCAやA/Bテスト等を行い即改善をしていくことができます。
ただ、一方でSEOにおいては、長期的に行っていく施策で、早くても3ヶ月〜6ヶ月、長くて1年ほどかかる場合もあります。
コンテンツを作成したり、ページを最新情報にしたりと対策を取ったとしても、検索結果へ反映されるまでも時間は掛かりますし、検索結果の上位へ表示されるまでも時間がある程度かかります。
また、検索エンジンにはアルゴリズムというものが設定されており、少量のページを作ったからと言ってすぐに検索結果の上位へ表示されるというものでもありません。長期的且つ継続的に対策を行っていき、解析を行いながら改善等を行っていく必要があります。
コントロールのしやすさ
リスティング広告では費用によって表示順位をコントロールすることが可能ですが、SEOでは意のままにコントロールすることは出来ません。
リスティング広告では、お伝えしたとおり、多くの予算を投入することによって表示順位を上位へすることが可能です。さらに、表示順位だけでなく、タイトルや見出し、説明文などを変えることで成果をより良いものへコントロールすることもできます。
ただ、SEOに関しては、検索エンジンのアルゴリズムによって、順位が決定されており、そのアルゴリズムも全容を把握することは困難です。その為、SEOでは上位に表示されそうという施策を行うしか方法がないのです。また、そのアルゴリズムも年に数回変更されますので、上位表示されていたページも急に順位が下がってしまう可能性もあります。
その為、常に検索エンジンのアップデートなどには、注意を払い対策を行っていく必要があるのです。
結局SEOとリスティング広告はどっちがいいの?
結論をお伝えすると、SEOとリスティング広告どちらも行ったほうがいいです。
当然ですよね、両方行ったほうが成果へ繋がる可能性が上がるため、両方行いましょう。
とは言っても、予算や工数、時間等限りがあるのが現実ですので、優先順位をつけて対策を取っていくと良いでしょう。
どちらを優先すべきかは、その会社の状況やビジネス等によって変わります。
例えば、予算をある程度確保できて、成果もすぐに出したいという場合、リスティング広告を優先するべきではありますが、予算を多く費やしたとしても成果へ繋がらない可能性はあります。
検索ユーザーのニーズ・課題に沿ったタイトルや見出しになっているか、リンク先はキーワードとマッチしているか、CVへ繋がるLPになっているか等の様々な要因によって成果が変わるからです。
反対にSEOでは、一般的にコンテンツSEOをメインで行っていきます。ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供しているサイトは、資産となり大きな収益を生んでくれるでしょう。ただ、ノウハウがなければどのようなコンテンツを制作したら良いかわからず、さらに時間がかかる可能性もあります。
その為、自社のゴールと現状をしっかりと把握した上で、どの対策を先に取っていくのか、両方行うことは可能なのか等、戦略を立てて行っていくことが良いでしょう。
最後に
今回は、SEMについて徹底的に解説を行ってきました。
SEOと一緒だと思っていた方も少なくないと思います。
SEMをしっかりと施策として行っていくことは、WEBマーケティングとしての基本ですので、ご参考にして頂き成果へと繋げていただければ幸いです。