前回は、SEOライティングの基本的な概要やコツ・テクニックについて解説をしてきました。
ユーザーファーストのコンテンツを制作しなければならないことはご理解いただけたかと思います。
今回は、SEOを考慮した記事・コンテンツの制作方法について解説を行っていきます。
ご参考にしていただければと思います。
SEOライティングの記事作成のステップ
全体的な流れについて解説を行っていきます。流れは以下の通りです。
- キーワード選定
- 事前調査
- 見出し・構成の作成
- 本文の執筆
- タグ設定
- 効果測定
- リライト(必要であれば)
それぞれ、解説を行っていきます。
キーワード選定|ステップ①
まず記事コンテンツを作成していく前に、キーワードの選定を行っていきます。
選定では、どのようなキーワードでユーザーの流入を獲得していきたいかを考えて選定していきます。
事前調査|ステップ②
ステップ①でキーワードの選定が終わりましたら、次にそのキーワードを検索しているユーザーや対策をしている競合他社の調査を行っていきます。
どのような意図で検索を行っているのか、そのユーザーはどれほどの知識をもっているのか等を把握するために調査を行っていきます。
高品質なコンテンツを作成するためには、このユーザーの調査をしっかりと行い、明確なユーザー像を把握できるかという点がとても重要となってきます。
反対に、どれだけ本文や見出しなどの作成に時間をかけたとしても、高品質なコンテンツの作成は出来ません。
合わせて、検索を行い上位に表示されている競合他社がどのような内容のコンテンツを作成しているのかも把握しておきましょう。
見出し・構成の作成|ステップ③
事前調査が完了しましたら、次にコンテンツの構成・見出しの作成を行っていきます。
この作成方法はいくつか方法がありますが、一般的には「事前調査で明確になったユーザー像から求めているニーズや課題を仮説立てし、見出しを作成する方法」か、「競合他社の見出しを参考にしてまず草案を作成した後にユーザー視点から修正を行っていく方法」です。
本文の執筆|ステップ④
見出し・構成が作成出来ましたら、次に本文の執筆を行っていきます。
コンテンツのターゲットであるユーザーが明確になっていて、そのユーザーに沿った見出しが出来ているのであれば、その見出しに合わせた本文をただ執筆していきます。
その際に、書き方や伝え方などをユーザーに合わせて工夫しましょう。
タグ設定|ステップ⑤
本文の執筆が終了しましたら、タグの設定を行っていきます。
Googleからの評価にも繋がってくる箇所になりますので、しっかりと設定しましょう。
効果測定|ステップ⑥
タグの設定も完了し記事コンテンツを公開した後は、その効果測定を行っていきます。
記事コンテンツの順位や流入数を随時チェックしていきましょう。
さらに、その記事コンテンツから発生するコンバージョン率まで確認ができると良いです。
記事コンテンツの目標値(流入数やコンバージョン数等)に達することが出来ているのかを確認します。
リライト(必要であれば)|ステップ⑦
順位や流入数が目標を下回っている場合や、コンバージョン率が伸びない場合はリライトを行っていきます。
リライトは、公開している記事コンテンツに修正や加筆を行うことです。
検索ユーザーにとってどのような情報が足りていないのか、求めている情報に変化はないかなどを一度確認してリライトをしていきましょう。
上記までが、全体的な流れになります。
ここからは、それぞれのステップについて、より具体的に解説を行っていきます。
キーワード選定
キーワードの選定方法はいくつかございますが、主に以下の方法からキーワード選定を行うと良いでしょう。
- 軸となるキーワードから選定
自社・ブランドにおいて重要なキーワードを軸とし、その関連するキーワードを選定していく方法 - ターゲットユーザーから選定
ターゲットユーザーとなるペルソナやカスタマージャーニー等を基にキーワードを選定していく方法 - 競合メディアから選定
競合他社のメディアが獲得できており、自社メディアで獲得できていないキーワードを選定していく方法
キーワード選定では、WEBサイトやオウンドメディアを運営することにより実現したいゴールを明確に設定しておき、そのキーワードで対策を行う場合どれくらい貢献するかを考えて行います。
そもそも、このゴールが設定されていない場合もありますので、まずは明確なゴール設定を行ってからキーワード選定を行いましょう。
事前調査
SEOライティングで高品質な記事コンテンツを作成する為に、非常に重要となる事前調査ですが、いくつかポイントがありますので、解説を行っていきます。
ユーザー視点での調査
まずは、ユーザー視点での事前調査を行っていきます。
その際には、キーワードを検索する意図「検索意図」を考慮して深く掘り下げていくことにより、明確なユーザー像を把握していきましょう。
検索意図では、ペルソナの設定のように細かくどのようなユーザーが検索をしているのかを考えていきます。
例えば、以下のように考えていきましょう。
- いつ…検索をしている時期や時間、曜日など
- どこ…検索をしている場所
- 状況…検索している状況・検索した背景
- デバイス…スマートフォン・パソコン・タブレット
- 人…ユーザー属性(年齢・性別・仕事・収入など)
- 目的…検索の目的
- 行動…目的を達成してどうしたいか
- 〜たい…行きたい・買いたい・知りたい・やりたいなど
- 最終目的…〜たいを行った結果何を得たいか
上記のように細かく考慮していくことにより、そのキーワードを検索する典型的なユーザー像を把握することができ、記事コンテンツの内容の方向性を決めることに繋がります。
例えば、マーケティングについての記事であれば「PCで閲覧するユーザー」が多い可能性が高いため、大画面で見たユーザーに情報を効率よく提供できるかなど詳しい部分まで戦略を立てることもできます。
クローラー(検索エンジン)視点での調査
検索エンジンがどのようにコンテンツを高評価しているのかを、実際に検索をして確認していきましょう。
検索をする際は、今までの閲覧履歴や地域なども影響しますので、シークレットモードで検索をするようにしましょう。
実際に対策をするキーワードを検索してみて、結果の上位に表示されているWEBページを確認し、どのような内容や構成かをチェックしていきます。
そして、そのページの見出しを確認することで、大まかなユーザーのニーズも確認することが出来るでしょう。
ただ、ユーザーにとって有益な情報を提供するという点を無視し、ただ競合メディアを真似ただけの記事コンテンツは評価されないので、しっかりと閲覧するユーザーにとって有益な情報を提供し、ニーズを満たすようにコンテンツを作成しましょう。
見出し・構成の作成
見出しや構成の作成方法について解説を行っていきます。
その際は以下のポイントを考慮して作成を行いましょう。
- 検索ユーザーのニーズに沿った見出しを作る
- 構成と構造を整理する
- 見出しから内容がわかるように作る
- 対策キーワードを入れる
- 独自性を入れる
それぞれ解説をします。
検索ユーザーのニーズに沿った見出しを作る
SEOライティングでは、顧客である検索ユーザーのニーズに合う情報を提供することが最重要となっております。
その為、ユーザーが見出しを確認した際に、このコンテンツの中に知りたい情報が全てあるという内容にしておくと、完璧な見出しとなるでしょう。
見出しの作成方法には、ユーザー視点で見出しを作成する方法と競合メディアの見出しを参考にする方法があります。
ユーザー視点で見出しを作成する場合は、時間がかかるというデメリットがあるものの、よりユーザー視点で内容を構成することができますので、質の高いコンテンツを作成することができます。
反対に、競合メディアの見出しを参考にする方法に関しては、競合メディアの見出し・構成に内容が引っ張られる可能性が高いです。その為、ユーザーとしては求めていない情報を記載してしまうこともあるでしょう。ただ、時間としてはこちらのほうが短縮することはできます。
構成と構造を整理する
構成と構造の生理とは、コンテンツ全体の構成とhタグなどの構造を整理するということになります。
h2タグの次はh3タグというルールですが、h2タグの後にh5タグを挿入するなどの読みにくい構造にしないように整理をしましょう。
見出しから内容がわかるように作る
ユーザーは、見出しを見て自分の求めている情報があるかどうかをチェックすることが多いです。ですので、見出しから内容がわかるように見出しを作成するようにしましょう。
対策キーワードを入れる
クローラーと呼ばれるロボットがコンテンツ内容をより認識してもらえるように、見出し内に対策をするキーワードを入れると良いです。
独自性を入れる
SEOライティングのコツで、独自性を出すようお伝えしたと思いますが、見出しの作成時にどの箇所で独自性を出すか決めておきましょう。
本文の執筆
見出しが作成できましたら、その見出しに沿った本文を執筆していきます。
本文の執筆の際に考慮すべきポイントは以下の通りです。
- ユーザーに沿った言葉で執筆する
- 読みやすい工夫
- イラスト・グラフ等の挿入
- 信頼できる内容とリンク
- 内部リンクの整備
それぞれについて解説を行います。
ユーザーに沿った言葉で執筆する
ユーザーによって、知識や理解度の差がありますので、ターゲットとしているユーザーに沿った言葉で執筆するようにします。
ターゲットユーザーが知らない専門用語ばかりを使っていると、ユーザーに伝えたいことも伝わらず、離脱する可能性が上がるでしょう。
もし、使うのであれば、意味を記したり、詳細を説明している記事のリンクを張ったりすることで解消することができます。
読みやすい工夫
改行や文字の変化もない論文のような記事であれば、すぐに離脱する可能性が高いです。
その為、ユーザー視点から見て読みやすいかどうかを確認しましょう。
例えば、太字にしたり文字の色を変えたり、読み手を意識した工夫をするようにします。
イラスト・グラフ等の挿入
テキストのみの記事コンテンツより、画像やイラスト、グラフ等があったほうが伝わりやすいため、積極的に挿入していきましょう。
例えば、数字をテキストベースで書いていくのと、グラフを記載するのではその理解度は全く変わってきます。
信頼できる内容とリンク
ユーザーは信頼のできる情報を調べています。
その為、最新の正しい情報のみを提供するようにしましょう。
自ら誤った情報を載せる方はいないと思いますが、以前に発信した記事の情報が今は変わっているケースなどはよくあります。
この場合でもユーザーからすると、間違っている信頼できない情報源となってしまいますので、注意が必要です。
そして、専門的な情報などは信頼できる外部リンクを貼ることをおすすめします。
引用元や参照元などと記載して、リンクを張っておくことにより、ユーザーからしても検索エンジンからしても正しい情報を発信していると思われますので、外部リンクの活用はしっかりと行いましょう。
内部リンクの整備
内部リンクを貼ることにより、クローラー視点でもユーザー視点でも回遊率を上げることに繋がりますので、内部リンクはしっかりと整備しておきましょう。
タグ設定
本文の執筆が終了しましたら、タグの設定を行っていきます。
ここで指しているタグとは複数あり、以下の通りになります。
- タイトルタグ
- ディスクリプション
- hタグ
- altタグ
タイトルタグ
タイトルタグは、検索結果に表示されるタイトルのことを指しており、SEO対策としてもとても重要な要素です。このタイトルを見て、ユーザーは閲覧するかどうかを決めますので、しっかりとユーザーの意図に沿うタイトルを付けましょう。
さらに、検索エンジンからしても記事コンテンツの中身を把握するためにとても重要な要素になりますので、対策キーワードを入れ、30〜32文字以内のテキストを設定しましょう。
ディスクリプション
ディスクリプションは、検索結果に表示されるタイトルの下の説明文になります。
SEO対策としては、設定してもしなくても問題ありませんが、説明文を読むユーザーもいますので、しっかりと設定しておきましょう。
文字数としては、120文字程度で設定すると良いです。
hタグ
h1やh2、h3などの見出しとなります。
h1の下の階層がh2で、h2の下がh3という形で分かれており、ユーザー・クローラーにとって重要な要素です。
評価的には問題ありませんが、h1タグはページに1つのみ等のルールがありますので、注意しましょう。
altタグ
altタグは、画像につけるタグとなっており、その画像がどのような意味を持っているのか、何を伝えている画像かをクローラーやユーザーへ伝える役割になります。
効果測定
タグの設定が終了し、全体の確認を最後に行い公開したら、次は効果測定になります。
目標としている流入数やコンバージョン数に達しているのかを随時チェックしていきましょう。
分析をする際に活用するツールは、一般的にGoogle Search ConsoleとGoogle アナリティクスになります。
Google Search Console
Google Search Consoleは、Googleが無料で提供している分析ツールとなっており、記事コンテンツがインデックス(検索エンジンへ登録)されているか確認したり、ユーザーが流入するまでの分析を行ったり出来ます。
「検索パフォーマンス」の「クエリ」では、ユーザーが検索したキーワードである検索クエリを表示させること出来たり、「ページ」ではどのような検索クエリでページに流入した数をチェックしたりできます。
Google アナリティクス
Googleアナリティクスとは、Googleが無料で提供をしているサイトのアクセス解析ツールになります。
管理をしているWEBサイトへアクセスしてきている状況を、様々な視点で確認や分析を行うことができます。
例えば、サイトへ訪問してきているユーザー属性の性別、年代、地域等や、WEBサイトのページ別でどのくらい訪問しているか、コンバージョン達成率、反響解析を確認でき、分析を行えます。
リライト(必要であれば)
効果測定をして、目標としていた数値に達していない場合、リライトを行いましょう。
タイトルや見出し、本文の内容の変更や加筆を行い、再度効果測定をするというようにPDCAを回しつつ改善を行っていきます。
SEOライティングを効果的に行いましょう。
今回は、SEOライティングの具体的な手順について解説を行いました。
今まで、手順などを考えずにライティングを行ってきた方は、すぐに実践してみてください。
SEOライティングでは、ユーザー視点に立ってライティングを行うことがとても重要です。そのためには、多く経験をし、リライトを行うことが重要となりますので、効果的なSEOライティングのために、頑張っていきましょう!