SEOというワードを聞いたことがありますか?
Web関係の仕事をするなら避けては通れないワードです。
Webサイトで情報を調べる際検索エンジンを使うわけですが、さまざまなWebサイトが多く存在するなかで、その検索結果すべてをユーザーへ見せることはできません。
なぜなら、スマートフォンやパソコンの画面表示(ユーザーインターフェース)には限りがあるからです。
だから、どのサイトをユーザーへ見せるか優先順位を決めてあげるという工程が必要になります。
これが「SEO」と呼ばれるものです。
昨今、Webが世間に浸透してきたおかげでSEO対策に関する書籍やブログ、Webサイトが非常に多く見受けられます。しかし、さまざまな考えや施策が多すぎて本当にすべて有効なのか?と不安になっているのではないでしょうか。
ぜひ、そんなあなたに今回の記事を読んでいただきたいと思います。
今回は、Web集客をするうえで必要不可欠な「SEO対策」について解説していきましょう。Web初心者の方~上級者にもわかりやすく説明していきますので、参考にしていただけましたら幸いです。
目次
SEOとは
SEOとは、Search Engine Optimization(サーチ エンジン オプティマイゼーション)を略したもので、検索エンジン最適化という意味です。
SEO対策とは
SEO対策とは、Googleなどの検索エンジン上で自社のWEBサイトを検索結果の上位に表示させて、検索ユーザーの流入数を増やすための対策となります。
SEO対策の目的としては、上記のように検索結果の上位に自社サイトを表示させることですが、自社サイトの流入数を向上させて問い合わせ数や会員登録数、商品購入数などを増やすことが本来の目的といえます。
SEOの有用性
我々がWebサイトで情報を調べる際、検索エンジン(GoogleやYahoo!等)を活用して検索をしますが、検索にヒットするWEBサイトは世界中に無数に存在しております。例えば、「東京」と検索すると該当するWEBサイトは約36億件(2022年6月時点)です。
その該当するWEBサイトすべてを検索結果に反映して、ユーザーへ一度に提供することは不可能です。スマートフォンやパソコンの画面表示(ユーザーインターフェース)は面積が限られており、限界があるからです。
だから、どのサイトをユーザーへ見せるか優先順位を決めてあげるという作業をしてあげなければなりません。これが「SEO」と呼ばれるものです。
そして、個人や法人において自社サイトを立ち上げ、その自社サイトへの集客をする際、SEO対策が必要になってきます。
理由としては、検索結果の上位に自社サイトが表示されなければ、ユーザーの目に自社サイトが触れることはないからです。
ここで米Sisterが実施をしたGoogle検索エンジン順位別クリック率の最新調査(2020年)では、オーガニック検索(自然検索)1位の平均クリック率は28.5%、2位のクリック率は15.7%、3位のクリック率は11%、10位になると2.5%となります。
仮にその検索ワードが月間1,000回検索されていたとして、1位のクリック数は285回、2位は157回と1位と2位の間だけでも1.8倍もの差が広がっております。
10位になるとクリック数25回になり、1位のサイトと比べ約11倍の差が広がります。
一つの例と予測になりますが、通常私たちが検索する際でも「10ページ目のこのサイトが1番信頼できる!」と感じたことはよほどのことがない限りないないと思います。
つまり、せっかく自信満々で時間をかけ素晴らしいコンテンツを制作しても、SEO対策をしなければ知ってもらえるチャンスは無いということです。
これでは時間と労力コストが無駄になってしまいます。
だからこそ、きちんとしたSEO対策を行い、より多くの検索結果画面に自社サイトを表示して、自社のコンテンツを一般ユーザーへ認知させることが重要なのです。
Google検索とYahoo!検索どちらを対策するの?
ところで、あなたは検索エンジンについて考えたことがありますでしょうか?
Google検索、Yahoo検索とかそういった類のものです。
実際あまり深く考えたことない方がほとんどかと思います。
ただ、SEO対策の実施において検索エンジンを理解することはとても重要になっていきます。そのため、日本における検索エンジンの割合や、検索ユーザーの違いについてお伝えいたします。
検索エンジンの割合
下記はgs.statcounter.comが2021年4月〜2022年4月に調査したユーザーの検索エンジンの使用率の結果です。
調査結果によると、Google検索が76.4%、Yahoo!検索16.25%、Bing検索が6.69%となります。Bingまでは聴きなじみが少しはあるかと思いますが数としては少ない結果になっており、GoogleとYahoo!の2強時代と言えるでしょう。
日本の検索エンジンについて言えば、Google検索とYahoo検索の2つを把握しておけば十分といえます。なぜなら、この2つで約93%もの検索エンジンのシェアを占めているからです。
因みに、Yahoo!JAPANの検索エンジンは2011年からGoogleの検索技術を使用しております。そのため、Yahoo!検索を使用した際の検索結果は、Google検索の検索結果とほとんど同じとなります。
(参照:Google Japan Blog: Yahoo! JAPAN のより良い検索と広告サービスのために)
Google検索で約93%のシェアを占めているようなものですので、いかにGoogleが影響力のある企業かわかると思います。
この結果から、SEO対策というのは、言い換えるとGoogleの検索エンジンに対して対策をしていくのがベストな戦略ということがわかります。
検索ユーザー別の違いについて
次に検索ユーザーの違いについて触れておきましょう。
株式会社ヴァリューズが全国20万人規模のモニタ会員の協力によって、2015年3月の1か月間で、YahooとGoogleの検索回数やユーザーの男女別、年代別調査を行った結果を見ていきましょう。
・男性はGoogle検索とYahoo検索を使う比率が同じくらいだったのに対して、女性はYahoo検索を使っているユーザーがGoogle検索を使っているユーザーの60%以上もいる。
引用:あなたはどっち派?Yahoo!とGoogleの検索ユーザレポート 株式会社ヴァリューズの調査
・男女ともに若年層ほどGoogle検索を使用している傾向が高い。
・20代男性にいたっては、Google検索ユーザーが65%もいる。
SEO対策を行っていく上でユーザー属性について熟知する必要はありませんが、一つ知識として知っておいてもいいでしょう。
今後、リスティング広告等を運用していくのであれば、知っておいて損のないものです。
SEOの歴史について
次にSEOの歴史を見ていきましょう。
温故知新という言葉があるように、昔を知ることで現状を知りましょう。
今と昔でどのようにSEOが変化してきたのかについて解説していきます。
昔のGoogleのWebサイトのランク付けは、今よりも複雑なものではありませんでした。
その結果、抜け道が多く存在し、不正行為が行われる傾向が高かったのです。
「外部のWebサイトのリンク(=被リンク)を多く付ければ付けるほど、そのWebサイトはGoogle検索結果画面で上位表示されやすい」といった話は有名です。
Googleが不正行為を探して、設定を改善した結果、また抜け道を探して不正行為を繰り返す。そのようなイタチごっことなっていました。
Googleはユーザーを第一に考え変化してきた
それに比べて現在のSEOは非常に進化して、Googleの理想とするユーザーファーストにより近くなってきています。Googleは「すべてはユーザーのために」という信念で事業展開していて、それを10の理念で表しています。
Google が掲げる 10 の事実
引用:Googleが掲げる10の真実
①ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
②1つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
③遅いより速いほうがいい。
④ウェブ上の民主主義は機能する。
⑤情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
⑥悪事を働かなくてもお金は稼げる。
⑦世の中にはまだまだ情報があふれている。
⑧情報のニーズはすべての国境を越える。
⑨スーツがなくても真剣に仕事はできる。
⑩「すばらしい」では足りない。
Googleのサービスはすべて、この理念に基づいて設計されて運営されているのです。
もちろん、現在でもSEO対策に「被リンク」は重要です。しかし、それは闇雲に被リンクを貼れば良いという話ではありません。
質の良い外部リンクが必然的に集まってくるような、希少価値の高いハイクオリティーなコンテンツを作ることが大切なのです。
それにはE-A-Tと呼ばれる専門性、権威性、信頼性などが必要になってきます。
他の人が「紹介したくなるようなコンテンツ」を作ることが求められているのです。
それには、文章だけでなく、わかりやすいグラフや表を自分で作成したり、他の人が触れていない・説明していないコンテンツの作成をしたりなど工夫が必要になってきます。
もう一つ大切なのは、自分の作成したいコンテンツの競合サイト(検索結果画面で上位表示されているもの)が何文字くらいの記事でどのようなクオリティーか分析して、それよりも少しでも多い文字数でクオリティーの良いコンテンツを作成できるかです。
ブログやコラムの作成は非常に有効な1つのSEO対策(コンテンツSEO)になりますが、その中でも文字数は大きな指標になってきます。
競合サイトのコンテンツと同じような記事を作成する場合、文字数で劣ってしまうと良いコンテンツとは認識されずらいです。その文字数も意識すると良いでしょう。
SEO対策で重要な要素|Googleの方針
Googleでは、WEBサイト運営者に向けたガイドラインをいくつか公開しております。
そのガイドラインには、Googleの方針や評価の基準、不正行為についてなど様々な情報を明記しております。
SEO対策を行う上で最も重要な要素と言えますので、必ず目を通しておきましょう。
ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)
Google品質評価ガイドライン(英字)
ここでは、その中でも代表的な要素について解説をしていきます。
E-A-T|専門性・権威性・信頼性
E-A-Tとは、Googleが独自に制定した評価基準のことで、「E:Expertise(専門性)」「A:Authoritativeness(権威性)」「T:Trustworthiness(信頼性)」の頭文字を取った言葉です。
検索エンジンのアルゴリズムがアップデートしていく中で、WEBサイトやページの品質を適切に評価する項目として、この「専門性」「権威性」「信頼性」という3つの評価基準を設けており、SEO対策ではとても重要とされている概念です。
Googleの品質評価ガイドラインでも、E-A-Tの重要性について触れております。
Expertise, Authoritativeness, and Trustworthiness (E-A-T)
Google品質評価ガイドライン(英字)
The amount of expertise, authoritativeness, and trustworthiness (E-A-T) is very important. Please consider:
● The expertise of the creator of the MC.
● The authoritativeness of the creator of the MC, the MC itself, and the website.
● The trustworthiness of the creator of the MC, the MC itself, and the website.
YMYL|Your Money or Your Life
YMYLとは、Your Money or Your Lifeの頭文字を取った造語となっており、その言葉通り人々のお金や人生、健康、生活に影響を与えるジャンルのことを指しております。
YMYLに関しても、Googleの品質評価ガイドラインで定められている項目です。
具体的に当てはまるジャンルとしては下記の様なものです。
- ニュース・時事
- 法律・政府・公民
- 金融
- 健康・安全
- 買い物
- グループ・集団
- その他
SEO対策に必要な環境づくり(事前準備編)
まず、SEO対策をしたいと思ったら何をすればよいのでしょうか?何事も準備が必要なように、SEO対策においても必要な環境づくりがあります。
SEO対策の準備 ①分析ツールの導入
まずは下記のような現状分析を行います。
- 検索エンジンにおいて、Webサイトやページがしっかりと認知されているかどうか
- Webサイト全体、またはある特定のページへの流入が、検索エンジンからあるかどうか
- 狙いを定めたキーワードで検索結果において表示されているかどうか、また流入はあるのかどうか
- 自社の商品、サービスにはどのような需要があるのか
これらをツールを使って調べていく流れです。
現状分析ツールとして、「Google アナリティクス」「Google サーチコンソール」には登録しておくのをおすすめします。いずれも無料で登録できます。
ただし、データ計測は、登録されてから行われる仕様になっているため、それ以前のデータは入手不可となっていることだけ覚えておきましょう。
Googleサーチコンソール
Googleサーチコンソールとは、Webサイト内部の状態を細かく確認できるツールです。①検索クエリ②インデックス数③内部リンク・外部リンク数④クロールエラーといった数値を分析できます。サイトに関連する検索クエリを集積できるので、ユーザーがどんなキーワードでWebページに流入してくるのか分析して、コンテンツを改善していくことが可能です。
Googleアナリティクス
Googleアナリティクスとは、Googleが無料で提供をしているサイトのアクセス解析ツールになります。管理をしているWEBサイトへアクセスしてきている状況を、様々な視点で確認や分析を行うことができます。
具体的には以下のようなデータを確認・分析し、様々な戦略や施策に生かすことができます。
- サイト訪問者の情報(年齢層・性別・地域・興味関心…)
- 流入経路(検索エンジン・広告リンク・外部リンク…)
- 閲覧ユーザーが多いページ
- ユーザーが離脱したページ
- ユーザーがサイトを訪問して初めに見たページ
詳細記事
SEO対策の準備 ②実際に現状分析ツールを用いて現状把握
まず、最初に「自社サイトが検索結果画面に表示されているのかどうか」を調べましょう。
分析ツール、Google サーチコンソールの「検索パフォーマンス」で確認ができます。もし、検索キーワードのデータが表示されなかったのなら、自社サイトは検索結果画面に表示されていないということになります。
前述の通りデータ計測はツールに登録してからスタートします。
そのため新しく登録してから3週間ほど様子を見て、データが溜まってきたタイミングで確認するのがおすすめです。
そして、自社サイトへどんなキーワードでの流入があるかを「検索パフォーマンス」で確認します。
Google検索からの流入は下記のような内容を確認できます。
- クリック数…検索キーワードによってサイトURLがクリックされた数
- 表示回数…WEBサイトのリンクが検索結果に表示された回数
- 平均CTR…自社サイトの表示されクリックされた数÷表示回数(クリック率)
- 平均掲載順位…ユーザーの検索行動でどのくらいの位置に掲載されていたかの平均値
これらすべてが「検索パフォーマンス」から調べることができます。
ちなみに絞り込み検索も可能で、URL別やPC・スマートフォン別と細分化して調べることもできます。自分のWebページでもコンテンツごとに流入数、PV数が違っていたり、PC版のページへの流入数は多いのに、スマートフォン版のページには流入数が少ないなどの分析も可能です。
分析結果によってコンテンツをどのように改善していくのがベストかといった、方向性を定めるのに役立つのです。
初心者でもできる重要なSEO対策6選
それでは実際に、SEO対策を6つ紹介していきましょう。
初心者の方でも簡単にできるように、比較的即効性の高い施策を解説していきます。
①タイトルタグとディスクリプションの設定【内部施策|SEO対策】
まず、一つ目は、内部施策として、タイトルタグとディスクリプションの設定です。
タイトルタグの設定
検索エンジンに対して、ページの内容を理解してもらうことを促すために、特定のタグや文章に対策キーワードを設定していきます。
なぜなら、検索エンジンは、文字でWebページの中身を把握するので、文字がない画像のみのページは内容を理解することが困難になるからです。きちんとコンテンツを作成したにも関わらず、画像が多くて文字が少ないため、Google検索エンジンが認識できないという事態は非常にリスクとなります。
そのために、各Webページヘタイトルタグとディスクリプションを設定することが大切なのです。
また、これはユーザーに対しても、Webサイトの内容がひと目でわかるようにする効果もあります。
タイトルの文字数や法則
タイトルをつけるときに意識する点としては、安易にキーワードを入れすぎないことです。
なぜなら、キーワードをつなぎ合わせただけで、意味が理解できない文章になってしまうからです。そのため、できる限り簡潔な文章にするように心がけると良いでしょう。
タイトルタグの文字数は40文字前後がBEST
こうすることで、タイトルが検索結果にちょうどいい具合に反映されるのです。あまり長すぎるタイトルだと、ユーザーが見たときにぱっと見で何を記載してあるコンテンツなのか判断ができないです。
タイトルは文頭から順に重要なキーワードを記載していくとGOOD!
コピーライティングの観点では、読み手は瞬時に自分によって必要なコンテンツかそうでないか判断するため、タイトルの序盤から自分に関係ないものと判断されると、Webページを読むまで至らないからです。
ディスクリプションの設定
続いて、テキストの設定ですが、ページの内容がどんなものなのかを示すキーワードをWebページの文章に散りばめます。
意識しなくても、そもそもそのページの主要テーマなので、自然とキーワードとして含まれていることがほとんどですが、念のため確認しておいてください。また、書き出しの文章に入れておくと便利です。
このように、タイトルタグとディスクリプションの設定を、それぞれのページのテーマに沿って記載していくと、検索エンジンがWebページの内容を理解する大きな手助けになります。
その際、一般的によく検索されているキーワードでSEOを行ったほうが効果的です。キーワードを調べる際は、キーワードプランナーというツールがおすすめです。
②検索のニーズやキーワードを探し、ページを作成【コンテンツ作成|SEO対策】
コンテンツを作成する際、まだ発見できていない検索ニーズやキーワードを探すことが重要です。
なぜなら、新たな検索ニーズやキーワードを発見することで、今までWebページヘ訪れなかった新規ユーザーを集客できるからです。
検索ニーズの探し方
まず、Google検索でキーワードを入力してから、その関連キーワードで候補に出てきたものを把握していきます。
ユーザーが、どんな関連ワードをキーワードとともに検索しているのかがわかります。
その関連キーワード候補を、キーワードプランナーにおいて、月間平均検索ボリューム回数がどれくらいか確認してみましょう。
ある程度検索ボリュームがある場合は、それを検索ニーズとして採用します。ボリュームが少ない場合は、そのキーワードを含めてもWebページへの流入が見込めないため、検索ニーズとしては取り扱えません。
実際にキーワードが決定したら、実際にGoogle検索してみて、ユーザー心理を分析していきましょう。 そうすることで、どんな記事、コンテンツをユーザーが求めているかが理解でき、コンテンツ作成がより高精度になっていきます。
関連記事
③内部リンクの有効活用【内部施策|SEO対策】
せっかく有益なコンテンツを完成させても、ユーザーが認知しないと流入は見込めません。ユーザーへ認知させる方法として、関連コンテンツから流入しやすくするというポイントがあげられます。
Webサイトページのコンテンツ量が増えていけばいくほど、ユーザーはWebサイト内でどの記事を読めばよいのか混乱してしまいます。
たとえば、Webページに入ったとき、他の記事も読んでみてくださいと数多くのコンテンツが並んでいても、読みたいコンテンツを探す気にならないでしょう。
そうなると、ユーザーは諦めてWebページから離脱してしまう可能性が高くなります。それは非常に機会損失なので、避けたほうが良いでしょう。
まずは、ユーザーの気持ちになって、「今、読みたいページ」を関連リンクとして貼っておきましょう。
欲しい情報が関連リンクに貼られていることで、ページ遷移しやすくなりますし、結果的にWebサイトでの滞留時間も長くなります。
ぜひ、コンテンツを作成したのに、関連リンクが貼られておらず、どのページからも遷移できないということにならないように注意してください。
④コンテンツの信頼性アップ【内部施策|SEO対策】
昨今インターネットの発達により、より多くのコンテンツが出回っています。
その中でどのページが信頼できるのか、判断が難しいことがあげられます。
例えば、全く素性の知れない個人ブログで、「SEOは〇〇をすると良いという結果が出ています。」というテキストだけ記載されていても、信頼できません。
そんなときに、コンテンツの信頼性を上げるために、根拠となるエビデンスをきちんと記載すると良いでしょう。
官公庁のデータ(経済産業省、厚生労働省、内閣府など)や著名人や専門家の意見、そういった目に見えて信頼性のあるエビデンスを載せることで、ユーザーからの評価は高くなります。
そしてGoogle検索においても、価値あるコンテンツとして、上位表示されるようになります。
⑤SNSなどでの営業活動【外部施策|SEO対策】
Webサイトにおいて、コンテンツに磨きをかけることが重要だと説明してきましたが、他者から外部リンクをいただくには、それだけでは足りません。外部リンクはSEOにおいて非常にアドバンテージとなるので、まずWebページを認知してもらい、高評価をしてもらい、人に紹介してもらうというプロセスが必須です。
たとえば、SNSでの告知です。
Webサイトを更新している事実を周知した結果、読者が「いい記事だ」と思ってくれたとき、ようやく外部リンクを獲得できるのです。
また、Webで集客をすることにこだわるのではなく、もちろん実際に街中でチラシを配ってPRするのも有効です。
⑥Webページの速度改善【内部施策|SEO対策】
Webページを閲覧しているときに、動作や表示速度が遅くてイライラしたことはありませんか?
ユーザーを第一に考えるのであれば、表示速度が遅いより速いほうがベターです。良いコンテンツを作成したのにも関わらず、表示速度が遅いからといってユーザーが離脱してしまうのは非常に機会損失です。
Webページの読み込み速度は、Googleの公式サイトでも、ユーザーが気にかけていることが判明しています。さらに、2018年7月より、ページの読み込み速度をモバイル検索のランキング要素として使用されています。
読み込み速度はこれまでもランキング シグナルとして使用されていましたが、それはデスクトップ検索を対象としていました。 そこで 2018 年 7 月よりページの読み込み速度をモバイル検索のランキング要素として使用することを本日みなさんにお伝えしたいと思います。
https://webmaster-ja.googleblog.com/2018/01/using-page-speed-in-mobile-search.html
MFI(モバイルファーストインデックス)
モバイルファーストインデックス(MFI)もSEO対策に欠かせません。
MFIとは、パソコン向けのWEBサイトではなく、モバイル向けのWEBサイトを基準として、検索結果画面の順位決定やWEBサイトのランク付けを行っていくシステムのことです。
モバイルユーザーが主体になる
MFI以前はパソコン向けのWEBサイトコンテンツがGoogleアルゴリズムの評価対象となっており、表示順位のランキングが決定しておりました。(モバイル向けのWEBサイトはランキング決定の評価対象ではなかった。)
ただ、技術の進歩とともに、モバイルデバイスが広く普及し、モバイルでの閲覧者数が大幅に増えました。
ただ、モバイル向けのWEBサイトの質・量が劣っているため、このままだとユーザービリティを低下してしまう可能性が高いという理由で、Googleは評価基準を変更することになりました。
MFIが採用されることになった背景としては、昨今パソコンから検索するユーザーよりスマートフォンから検索するユーザーのほうが格段に多いことが要因としてあげられるでしょう。
2021年ドイツのSEO会社、SISTRIXが調査した結果によると、日本においては約75%のユーザーがスマートフォンから検索しているとのことです。
ユーザーがスマートフォンを使ってサイトを見ているなら、そのユーザーへ合わせたほうがベターです。そのため、自社のパソコン版のWebサイトページのUI(ユーザーインターフェース)をスマートフォン向けに最適化しておくことが非常に重要となりました。
Googleは2018年3月にMFIに対応する方針を発表しました。
それから2020年9月にはMFIへの強制移行が行われるはずだったのですが、昨今の社会情勢(コロナ禍での各企業体制の混乱)を考慮した結果、2021年3月に強制移行が行われることになりました。
MFIの具体的な対策
少し専門的な分野にはなりますが、必要な事項になりますので、MFIに対する具体的な対策方法をお伝えします。出来ていない場合は早急に対処することをお勧めします。
- レスポンシブウェブデザインでWEBサイトを制作している場合や、PC向けWEBサイトとモバイル向けWEBサイトどちらも同等のコンテンツとダイナミックサービング(マークアップを含む形式)を行っている場合に関しては、特別対策の必要はありません。
- PC向けのWEBサイトのみ所有している場合、モバイル向けWEBサイトを制作することが推奨されます。
- PC向けWEBサイトにある重要なコンテンツがモバイル向けWEBサイトにない場合、モバイル向けWEBサイトにもコンテンツを制作する必要があります。(PCとモバイル両方のコンテンツ量を変わらないようにする)
- モバイル向けWEBサイトはPC向けWEBサイトに比べUIが小さい為、ユーザビリティの観点からコンテンツ量を減らしたいという場合でも、コンテンツ量は変えたらいけない為、CSSで見え方だけを変えることでユーザビリティの担保をしましょう。
詳しくお伝えしますとまだありますが、大きい部分は上記のように対策をしていく必要があります。
難しいことを書きましたが、すごく簡単にお伝えするとスマートフォンでWEBサイトを見た際にPCと同じように見やすく分かりやすいサイトにしましょう、ということになります。
レスポンシブウェブデザインにしよう
モバイル向けサイトを導入された方の中には、セパレートURL(PC向けWEBサイトとモバイル向けWEBサイトに別々のURLを構成しているサイト)で制作をされているケースも多いと思います。
セパレートURLでも、もちろん良いのですが、上記にあるようにPC向けWEBサイトとモバイル向けWEBサイトどちらもコンテンツ量を同じにしないといけない関係上、ページの変更時などの場合セパレートURLでは、PC向けとモバイル向けどちらも変更しないといけないという手間もかかります。
さらにユーザーがどのようなデバイスで閲覧をするのかわからない為、想定外のデバイスで閲覧された場合、適切に表示されずにユーザーのページ離脱になる可能性もあります。
そのような観点から、どのようなデバイスでも可変的に最適化し、URLが一つのためメンテナンスも楽なレスポンシブウェブデザインをお勧めいたします。
MFIについてGoogle公式の記事を載せておきますので、詳しく知りたい方はご確認ください。(日本語で読めます。)
関連記事:モバイルサイトとモバイルファースト インデックスに関するおすすめの方法
SEO対策ツールとは
ここまでで、SEOとは?という基礎知識から、具体的な対策方法、重要なMFIなどについて解説を行いました。
ここからは、そのSEO対策を効率的に実施するためのSEO対策ツールについて解説を行っていきます。
SEO対策ツールとは端的にお伝えすると、SEO対策の参考となる情報が得られたり、データ解析をしてくれるツールになります。
ただ、そのSEO対策ツールの種類は様々なものがありまして、内容(得られる情報やデータ等)もそれぞれ異なります。
SEO対策をはじめられたばかりの方にとっては、自分で効果を測定したり、データを解析することは困難です。ただ、データの分析・解析ができないことには具体的にどう改善すればいいのかが把握できず、躓いてしまうというのが関の山かと思われます。
そこで、SEO対策ツールの出番です。
上記で書いているようなデータ解析や得られる情報によって対策・改善方法を見出すことが初心者でもできるようになります。
更に、ある程度知識がある場合でも、自分で調べたり解析するのは時間がかかるケースも往々にしてありますので、上級者にとっても利用する価値は高いです。
SEO対策ツールで具体的に何ができるのか
それでは、SEO対策ツールでは具体的にどのような事ができるのかをお伝えいたします。
キーワード調査
SEO対策においてキーワード選定はとても重要な要素です。
理由としては、サイトを閲覧するユーザーは何かしらのキーワードで検索した結果、あなたのサイトへとアクセスをしております。
そのためキーワード選定を行い対策をすることで、興味や関心のあるユーザーをサイトへ誘導することができるので、SEO対策にとってキーワード調査は重要な作業となります。
SEO対策ツールでは、特定のキーワードを調査し、検索のボリューム(キーワードの検索回数)やどのようなキーワードにユーザーは関心が高いのか、合わせて検索されているのはどのようなキーワードか等、調べることができます。
キーワード調査し、そのキーワードで上位に表示されている競合のサイトを確認し、自社サイトの方針や運用方法を決定、運用、改善してSEO対策をしていくことが可能になります。
検索順位の確認
SEO対策では、自社サイトが検索結果の何番目に表示されているのかを把握することも重要な要素です。
順位が低いと判明すれば、SEO対策がまだ十分ではない事や間違った方法をとっている事などの現状の問題を発見するきっかけとなります。
さらにGoogleだけでなくYahoo!など複数の検索エンジンでの順位なども確認できますので、手動で確認をしていくより断然効率的です。
自社サイトの診断
上記の検索順位からサイトに何かしらの問題があるかも、、くらいまでは把握できますが、そのどこに問題があるのか、どの部分の対策が不十分なのかを検索順位から判断することはできません。
しかし、SEO対策ツールを用いることにより、詳しいデータ解析を行うことが可能になります。例えば、サイト閲覧者の属性や、サイトの離脱率、さらにはどのようなキーワードで検索をされてきているのか等確認ができ、悪いところの改修に役立ちます。
SEO対策ツール15選
それでは、早速SEO対策ツールについてお伝えします。
国内のツール以外にも国外のツールもあり、全てを紹介することが出来ないので、いくつかピックアップしてお伝えします。
ジャンルとしては、以下の通りです。
- Google公式ツール
- 内部対策ツール
- 外部対策ツール
- 検索順位チェックツール
- キーワード調査ツール
- 競合分析ツール
- その他のツール
1. Google公式ツール
Googleサーチコンソール
Googleサーチコンソールは、Googleが提供している検索順位のチェックツールです。このツールでは、あなたのサイトの検索順位やどんなキーワード(クエリ)で何回ヒットし、クリックされたかということがわかります。
さらにレポート機能などもあり、使用することでサイトの検索トラフィックから順位、さらには問題修正しGoogle検索結果で注目度を向上させていくことなどが可能にます。その他にも以下のようなことも可能です。
・新しいページ作成時にGoogleへのURL登録
・モバイルユーザビリティのチェック
・ページのインデックス状況のチェック
幅広い機能を持つGoogleサーチコンソールは、SEO対策のみならず、Web関連作業をする方にはおすすめのツールです。
●Googleサーチコンソール URL
https://search.google.com/search-console/about?hl=ja
●価格:無料
詳細記事
キーワード プランナー
キーワード プランナーは、リスティング広告の出稿ツール「Google広告(旧:アドワーズ)」の機能の1つとして提供されているツールです。
指定したキーワードに関連するキーワードを一覧で表示することが可能になり、新たなキーワードの発掘や調査をすることができます。
さらに、各キーワードの検索ボリュームと競合度を分析し、最適なキーワードでコンテンツを制作することができたり、広告を打つ際の入札単価(見積り)が表示されるため予算の策定に役立つツールとなっております。
●キーワード プランナー URL
https://ads.google.com/intl/ja_JP/home/?pli=1
●価格:無料(検索ボリュームを詳しく確認するには広告の出稿が必要)
Google Trends
Google Trendsは、指定したキーワードの検索回数の推移を調べることができるツールです。
さらに、検索回数が急上昇したワードも調べることができるため、トレンドの把握に役立ちます。検索回数が急上昇したワード含む記事を作成すると、検索からの流入増加が見込まれるので、随時確認をしコンテンツの新規作成や改善でWEBサイト自体の価値を向上させることができます。
●Google Trends URL
https://trends.google.co.jp/trends/?geo=JP
●価格:無料
2. 内部対策ツール
CLUSTER SEO
CLUSTER SEOは、サイトの特性に合わせたターゲットキーワードの選定や、SEO改善施策を分析することができるツールです。独自に開発されたキーワードマッピングツールとSEO分析ツールを活用することで、サイト全体に向けた対策できる特徴があります。
●CLUSTER SEO URL
https://cluster-seo.com/
●価格:15万円~
高評価
高評価は、サイトURLとキーワードを入力すると、キーワードの視点からコンテンツのSEOを評価し、必要なSEO施策をわかりやすく表示してくれるツールです。コンテンツを解析したり、キーワード不足や使い過ぎなど簡潔なアドバイスを得られます。
●高評価 URL
https://ko-hyo-ka.com/
●価格:無料
3. 外部対策ツール
Ahrefs
Ahrefsは、競合サイトの上位表示コンテンツの調査や他サイトからの被リンク状況をリアルタイムに確認することができるツールです。世界最大級の被リンクデータを保有し、現在もデータベースの更新が続いているので、被リンク状況を確認したい方には特におすすめです。
ただ数多くの機能があり、SEO対策の知識がある程度ないと使いこなすことは難しいです。
●Ahrefs URL
https://ahrefs.jp/
●価格:月額$99 ~ $999(約11,000円 ~ 110,000円)
Moz Pro
Moz Proは、外部からの被リンク調査に加えて、サイトの訪問者を分析するためのツールです。さらに、キーワードのサジェスト機能や内部対策も合わせて行うことができます。
●Moz Pro URL
https://moz.com/products/pro
●価格:月額$99~$599(約11,000 円 ~ 66,000円)
4. 検索順位チェックツール
BULL
Bullは、サイトの記事やコンテンツの順位を全自動でランキング化してくれるツールです。Googleのランキング変動が発生した場合に、Googleのアルゴリズムの影響なのか、詳しく診断してくれます。
●BULL URL
https://bullseo.jp/
●価格:月額1,100円 ~ 15,300円
GRC
GRCは、Google、Yahoo、Bingすべての検索順位をリアルタイムで取得できる検索順位チェックツールです。ボタン1つ押すだけの簡単操作で、手軽に分析を行うことができます。さらに、過去の順位変動をチェックすることで、変動理由を考察し、SEO対策に役立てることができるでしょう。
●GRC URL
https://seopro.jp/grc/
●価格:無料 / 年間4,500円 ~ 22,500円
5. キーワード調査ツール
Ubersuggests
Ubersuggestは、指定したキーワードの検索ボリュームを確認できるツールです。さらに関連キーワードの検索ボリュームも表示されるため、コンテンツ作成時の参考になるでしょう。
無料で利用することが出来ますが、調べることができるキーワード数が1日3つまでと制限が設けられますので、検索ボリュームを調べる機会が多い方は有料版にすることをおすすめします。
●Ubersuggest URL
https://app.neilpatel.com/jp/
●価格:無料/有料もあり
共起語検索
共起語検索は、指定したキーワードと同じ文脈で用いられることの多いワードを表示するツールです。他にも共起語検索ツールはありますが、こちらは無料かつ無制限に使用できます。
●共起語検索 URL
https://neoinspire.net/cooccur/
●価格:無料
6. 競合分析ツール
SimilarWeb
SimilarWebは、競合のアクセス数の状況や検索キーワードの分析など、競合分析に特化したツールです。サイトのトラフィックデータを表示させたり、対象サイトの類似サイト、あるいは競合サイトを抽出したりすることができます。
競合のマーケティング戦略を踏まえて、効率的に競合より優れたコンテンツを作ることができるでしょう。
●SimilarWeb URL
https://www.similarweb.com/ja/
●価格:無料 / カスタム
SEOquake
SEOquakeは、GoogleChromeの拡張機能として使用するSEO分析ツールです。内部リンク、外部リンクを調査したり、ドメインとURLをリアルタイムで比較したりすることもできます。
●SEOquake URL
https://www.seoquake.com/index.html
●価格:無料
7. その他のツール
構造化マークアップ支援ツール
構造化マークアップ支援ツールは、Google検索の結果にリッチリザルトを表示するための設定支援ツールです。
リッチリザルトへの表示は、直接的なSEO最策にはならないと言われています。しかし、ユーザーエクスペリエンスが向上するので、多くのユーザーの興味を惹くコンテンツとなるでしょう。
●構造化マークアップ支援ツール URL
https://www.google.com/webmasters/markup-helper/u/0/
●価格:無料
リッチリザルトテストツール
リッチリザルトテストツールは、サイトがリッチリザルトに対応しているか確認するためのツールです。構造化データを新たにマークアップした時や、修正した時に、マークアップのエラーの有無をチェックすることができます。
●リッチリザルトテストツール URL
https://search.google.com/test/rich-results
●価格:無料
まとめ
今回、SEOの基礎知識や施策、ツールについて解説してきましたが、おさえるべきポイントはそれだけではありません。
「SEO施策としてやってはいけないこと」があるのです。
それに違反すると、ペナルティとなってしまい、検索結果に自分のWebページが上位表示されにくくなります。
社会にも法律というルールがあるように、SEOにもGoogleが掲げるルールがあります。どんなルールがあるのかきちんと把握してWebコンテンツを作成することが大事です。
ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)
昔に比べるとSEO対策は短期的に改善できる方法がなくなってきています。
地道にコツコツと自分のコンテンツ内容を価値あるものに高めていくことこそが、これからの時代のSEO対策なのです。
逆に言うとしっかりとした価値のあるコンテンツを作っていくだけでも、効果を生み出すことが可能になり、ビジネスを加速させる武器となるでしょう。
ただ、Googleのガイドラインは細かいものを入れると年に数千回変更されます。それらすべてを遵守し、対策をしていくことにも、ある程度限界があるのも確かです。
ですので、SEO対策として専門の会社に頼むのもひとつの手ですね。