
みなさま、TikTokというSNSプラットフォームは知っていますよね。
「若者が踊っている動画を載せるSNSでしょう?」や「ふざけたような動画がバズっているSNSだろう?」という声が聞こえてきそうですが、その情報古いかもしれません。
というのも、TikTokを活用したマーケティング活動を行っている企業がとても増えてきているからです。
TikTokを上手く活用することにより、今までその他SNSマーケティングではリーチ出来なかったユーザー層へアプローチすることができるため、非常に注目を集めているSNSプラットフォームとなります。
今回は、TikTokマーケティングの基礎知識からマーケティング施策、ポイントなどをまとめて解説をしていきますので、ぜひご参考にしていただければと思います。
TikTokとは

TikTokマーケティングを考える前に、「そもそもTikTokとは?」という点を考えていきましょう。
「10〜20代の若年層に流行っているSNS」というイメージしかない方も多いと思いますが、具体的な機能や特徴について解説をしていきます。
ショートムービー特化のSNS
TikTokを簡単に説明すると、ショートムービー特化のSNSプラットフォームとなります。TikTokでは、最短15秒から60秒までのショートムービーを投稿・編集・撮影出来る動画プラットフォームとして世界中で多くのユーザーが利用していおりますが、2021年7月に3分までの動画を投稿できる様になりました。
TikTok上に投稿された動画をユーザーは縦スクロールで閲覧することが可能です。
閲覧だけでなく、動画の制作が簡単!
TikTokでは、投稿された動画を閲覧するだけでなく、動画を制作して投稿することも可能です。
TikTok内に多くのフィルターや音楽、加工等の機能・ツールが用意されており、それらを活用して、動画制作をしたことのない方でも簡単にデザイン性が高い動画制作を行うことが可能です。
動画プラットフォームでは最大手である「YouTube」みたく0から動画を制作・編集する必要がなく、TikTok上の機能やツールを活用するだけで、一定のクオリティを担保した動画を制作することが出来ますので、動画編集・制作のスキルが無い方でもすぐに動画を投稿することが出来ます。
マーケティング活動をTikTok上で行う際に、動画制作をアウトソースせず自社で制作をすることも可能ですので、費用を削減することもできるでしょう。
ただ、あくまでテンプレートとして機能やツールが用意されているだけなので、独自性やクオリティを求めるのであれば、別ツールを使って制作するほうが良いでしょう。
国内利用者数950万人、全世界での利用者数は10億人以上
TikTokの利用者数は、国内では950万人(2018年12月時点※現在は約1,300万人と言われている)、全世界ではなんと10億人(2021年9月時点)を超えております。
世界で見るとTwitterの月間利用者数が3億3,000万人(2019年5月時点)となっておりますので、Twitterを超えたSNSプラットフォームとなっております。
今まで、Facebook・Instagram・Twitterを中心にSNSマーケティングを行ってきた企業は、TikTokを活用したマーケティングも視野に入れて戦略を立てることで、また違ったユーザー層の獲得へ貢献することでしょう。
全世界のユーザーへプロモーションをすることができますので、有効的なプラットフォームと言えます。
ユーザーの年齢層|平均年齢34歳?
TikTokでは、元々のメインターゲットは10〜20代の若年層でした。
そして、利用ユーザーも若年層が多かったため、企業はその10〜20代が興味・関心を持っている商品・サービスのプロモーションの場として活用しておりました。
ただ、2021年時点でTikTokの平均年齢が34歳となり、年々この利用ユーザーの平均年齢は上昇しております。
そして、利用ユーザーの年齢層に関しては、30〜40代の男性ユーザーがとても増えてきております。
そのため、TikTokのイメージである「若年層向けのSNS」とは違い、実際は幅広い年齢層へアプローチをすることのできるSNSプラットフォームといえます。
投稿内容|ダンスだけじゃない?
TikTokでは、誕生してから昨今までの間で投稿内容が大きく変わってきております。
大きく分けて3つの変化が起こっております。
TikTok黎明期
TikTokが誕生した黎明期に関しては、「ダンス」や「口パク」、「自撮り」など若者メインの動画が多く投稿・流行していました。
TikTokに触れたことのない方のイメージである「若年層メインのSNS」はこのあたりで根付いたものと考えられます。
TikTokの認知度が高まった時期
10代ユーザーだけでなく、20代のユーザーも利用するようになります。
今までのダンスや自動リ動画だけではなく、あるある動画や学校の人気者、お笑い芸人等が投稿する「面白い動画」が流行りだし、その他のSNSで良く拡散されだします。
さらに、この時期から投稿内容が多様化し始め、「面白い動画」だけでなく、「癒やされる動画」や「ゲーム実況動画」などが投稿されだし、多くのユーザーが利用し始めました。
TikTokの今
上記のように多様な動画が多く普及し、認知度が向上してきた2020年前後から、20代以上の社会人へ向けた生活に役立つ情報や仕事・お金等に関するハウツー動画も多く投稿されるようになります。
今や、ダンスはもちろんハウツー動画など幅広い年齢層に向けた動画が多く投稿されており、結果として利用ユーザーの年齢層も幅が広くなってきたということです。
TikTokマーケティングの特徴・メリット

TikTokマーケティングの特徴や、活用するメリットについてお伝えしていきます。
広告への嫌なイメージが少ない
TikTok広告は、視聴を強制しないという特徴があります。
そのため、利用ユーザーは見たくない広告をスキップすることが出来るのです。
TikTokでは、ユーザーの興味関心のある動画だけでなく、全く興味関心のない動画まで表示されます。
ただ、それでも自動で表示されたおすすめ動画を最後まで視聴するユーザーも多くおり、興味関心のない動画への嫌なイメージを持たないユーザーが多いです。
ですので、TikTokのおすすめ動画で表示された広告でも、嫌悪感を抱くことは少ないと言えるでしょう。
消費金額・反応率が高い
TikTokのユーザーは、その他SNSと比べて投稿されたコンテンツに対する消費や反応率が高いことが分かっております。
株式会社博報堂と株式会社博報堂DYメディアパートナーズが2011年から毎年発表している「コンテンツファン消費行動調査」では、TikTokユーザーのコンテンツへの支出平均はSNSプラットフォームの中でも一番多い約85,862円となっており、全体の平均支出額である約42,538円のおよそ2倍の結果となっております。
ですので、興味関心のあるユーザーへ商品やサービスの訴求を行うことで、成果へと繋がりやすいSNSプラットフォームであると言えます。
情報・コンテンツの拡散力が高い
TikTokでは、投稿するアカウント評価より、各動画の評価するアルゴリズムを採用しております。
まず500人ほどのユーザーへ、ランダムに動画を配信して、その動画への反応や行動を基にアルゴリズムによって評価をされます。
良い評価をされるための条件としては以下のようなものがあります。
- ユーザーに長時間視聴されている動画
- 最後まで視聴するユーザーの割合が高い動画
- 繰り返し視聴されている動画
- ユーザーインタラクション:「いいね」「シェア」「フォロー」などのアクションが多い動画
- コンバージョン率が高い動画
認知度が低いアカウントの場合でも、ターゲットユーザーに沿った響く動画を制作することにより、拡散されることもありリーチの拡大に貢献してくれるでしょう。
TikTokマーケティングの具体的な施策

それでは、本題であるTikTokマーケティングの具体的な施策について解説を行っていきます。
TikTokマーケティングでは、主に3つのマーケティング施策があります。
- TikTokビジネスアカウント運用
- TikTok広告
- インフルエンサーマーケティング
しっかりと自社・自社ブランドのアカウントを運営することは、どのSNSマーケティングでも重要なことになります。
TikTokマーケティングでも、TikTokビジネスアカウントを開設しておくことにより、様々な動画制作を行うことが出来、マーケティング活動を効率的・効果的に行なえます。
それぞれについて解説を行っていきます。
TikTokビジネスアカウント運用
TikTokでは、個人ユーザー向けの「個人アカウント」と企業やブランド向けの「ビジネスアカウント」の2種類を用意しております。両方とも、開設には費用はかかりません。
そのビジネスアカウントとは、企業やブランドが自由にクリエイティビティを発揮できるように、ビジネス活動に向けた機能を解放したTikTokのアカウントを指しております。
ただ、実際には企業・ブランドだけでなく、個人事業主や一般の方でも利用することは可能です。
TikTokでマーケティングを行うのであれば、必ずビジネスアカウントを開設しましょう。
TikTok ビジネスアカウントのメリット
開設をすることにより、主に以下のようなメリットがあります。
- 投稿した動画の分析
投稿した動画毎に「視聴回数」や「平均視聴時間」、「視聴ユーザーの所在地」など詳しいパフォーマンスを確認でき、分析や改善を行うことが出来ます。 - インサイト分析
アカウント・投稿した動画のアナリティクスを確認できます。例えば「プロフィール表示回数」や「フォロワー数の増減」、「人気の動画コンテンツ」、「フォロワー属性」などを把握することが可能です。 - 誘導先を追加できる
企業・ブランドのWEBサイトのURLや連絡先など誘導先をプロフィールへ追加することが出来ます。 - 商用可能な楽曲を使用できる
著作権の問題もある楽曲ですが、商用可能な楽曲を利用することが可能となっており、リスク回避することが出来ます。
TikTok広告
TikTokマーケティングの施策として次に紹介する施策は、「TikTok広告」です。
TikTok広告は、広告に対するイメージが悪くなかったり、ターゲットの精度が高かったりとメリットは大きいので、広告出稿も一つの手です。
TikTok広告では3種類の広告と3つの配信先がございます。
それぞれ解説します。
3種類の広告|TikTok広告
起動広告
起動広告とは、TikTokアプリを起動した際の画面に表示する広告になります。
1社/日限定となっており、多くのユーザーへ表示させることが可能です。
インフィード広告
インフィード広告では、TikTok上のインフィードにある「おすすめ」欄に表示する広告になります。TikTok広告の一般的な広告といえます。
ユーザー参加型広告
ユーザー参加型広告では、特定の#(ハッシュタグ)を設定して、ユーザーがその#(ハッシュタグ)を使った動画制作をすることにより、拡散され認知度を向上させる広告です。
3つの配信先|TikTok広告
TikTok
まずは、TikTokのアプリです。上記3種類の広告はTikTokアプリ内の広告となります。
Buzz Video
Buzz Videoは、TikTokを提供しているByteDance社が提供しているプラットフォームになっております。こちらもユーザーに合わせて動画を配信するサービスですが、ユーザー層はTikTokとは全く違っております。
Pangle|パングル
Pangleは、様々なタイプのアプリに広告を配信することができる広告のプラットフォームになります。モバイルのゲームアプリや、音楽アプリ、経路案内、漫画アプリ等様々なアプリで配信ができ、全ネットワークで1日あたり約5,100万人以上が利用する大きな媒体となっております。
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インフルエンサーマーケティング
TikTok上でもその他SNSプラットフォームと同じようにインフルエンサーが存在しております。
そのインフルエンサーに自社の商品・サービスのPRやクチコミをしてもらう施策です。
インフルエンサーは、幅広いジャンルの方がおり、自社の商品・サービスのターゲット層に支持されている方を起用することで、その効果を発揮します。
TikTokで効果的なマーケティング活動を行おう

今回は、TikTokマーケティングの基本的な情報をお伝えしていきました。
TikTokは、若年層向けと避けていた方も多いと思いますが、今やビジネスで利用する企業がとても増えてきており、その需要も高まってきております。
自社・ブランドの商品やサービスのターゲット層とマッチしているのであれば、今からでもTikTokマーケティングを導入して効果的なマーケティング活動を行っていきましょう。