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メールマーケティングとは?メリットや手法、具体的なフローを解説

マーケティングを行う手段は現在多彩にありますが、その一つにメールマーケティングがあります。メールを通して、顧客とコミュニケーションを取り、集客を行ったり、コンバージョン獲得へ繋げたりする手段となりますが、昨今はメール以外のコミュニケーションツール(LINEなど)やSNSをよく活用されるようになっており、一部ではメールマーケティングは古いという声もあります。

ただ、実際にはまだまだ古くなく、今尚その他のチャネルと組み合わせた活用を多くの企業で行われています。そのため、現在でも有効的な施策と言えるでしょう。
今回は、そのメールマーケティングについての基礎的な情報から、効率的・効果的に行っていくための方法、戦略について解説を行っていきます。

メールマーケティングとは?

メールマーケティングとは?

メールマーケティングとは、様々な方法で獲得したメールアドレスのリストへメールを送信して、集客を行ったりプロモーションをしたり、商材や企業ブランドへのファンを育成したり、コンバージョン獲得へと繋げたりする施策の一つです。

本来メールは、コミュニケーションツールとなっており、1対1で行います。
ただ、企業が行うメールマーケティングでは、企業対複数でコミュニケーションを行なっていきます。
そして、メールマーケティングと似ている施策で、メールマガジン(メルマガ)がありますが、メールマガジンはメールマーケティングの一種です。
メールマガジンは、複数のリストに対して全く同じ内容のメールを送るのに対して、メールマーケティングでは各配信先の趣向やタイミングなどに沿って最適化された内容を送ることも可能です。

メールマーケティングのメリット

メールマーケティングのメリット

続いて、メールマーケティングを行うことのメリットについて解説を行なっていきます。

低コストでスタートできる

メールマーケティングの一つ目のメリットとして、低コストでスタートできる点が挙げられます。具体的にメールマーケティングで必要になるものは、メールを配信するシステムやツールと効果測定や検証を行うためのツールになります。それらは数千円程度から導入することもできますので、印刷をして各顧客へ送付するダイレクトメールと比べるとコストをそこまでかけずにスタートできるということです。
そのため、スタートアップや中小企業などでも利用しやすいですし、1回送信するだけで、何十万人へと送信できます。

配信先に最適化した内容やタイミングで送信できる

続いてのメリットとして、配信先に最適化した内容やタイミングで送信できるという点があります。配信先の顧客が取った行動や趣向などに合わせて送信できるため、紙媒体で送るダイレクトメールよりも、コストを削減できるだけでなく、柔軟な対応をすることが可能になるのです。

例えば、商品・サービスのページを見た顧客に対してその商材のプロモーションやクーポンなどの特典を記載した内容を送るということもできます。メールの内容としては、企業のホームページやSNS、サービスサイト・LPなどのリンクを記載して送ることも可能ですので、別のメディアへの連携も行いやすいです。
そのため、インターネットととても相性が良くマルチチャネルと組み合わせることにより、その効果を最大限に発揮できます。

効果測定・検証が実施しやすい

メールマーケティングでは、メールを配信した後の効果測定や検証を行いやすいというメリットもあります。
今では、効果測定・検証を行えるツールが多く出回っておりますので、導入することにより、メール到達率や開封率はもちろん、クリック率(CTR)やコンバージョン率(CVR)、さらには配信の停止率など様々なデータを確認できます。
これらのデータを確認することにより、PDCAサイクルを回したり、ABテストを行ったりして、より効率的で効果的なメールマーケティングを行っていけます。

メールマーケティングの具体的な手法

メールマーケティングの具体的な手法

メールマーケティングは、一つの手法を指しているわけではなく、マーケティング施策を指しています。そのため、メールマーケティングの手法はいくつか存在します。例えば、メールマガジンもそうですし、ステップメールも該当します。
それらの手法は、目的やゴールに合わせて最適な手法を選択しなければなりませんが、その為にもどのような手法があるのか、どういう違いがあるのかを把握しておきましょう。

メールマガジン(メルマガ)

メールマーケティングで一番有名な手法と言えるメールマガジンでは、配信リストの全員が対象となっており、商品・サービスの紹介やプロモーション、有益な情報などを送信する手法となります。全く同じ内容を、リスト全体に一斉に送信します。

ステップメール

「資料請求をした顧客」や「サービスを導入している顧客」などの条件に当てはまる顧客に対して、複数のメールを配信のタイミングを決め、段階的に送信する方法です。
資料請求をした顧客に対しては、同じカテゴリーの追加情報を送信したり、サービスを導入している顧客に対しては使用後のアンケートやサンクスメールを送ったりします。顧客の属性や段階に適したメールを段階を踏みながら送信していくことにより、コンバージョン率をあげたり、リピートに繋げたりします。

ターゲティング(セグメント)メール

ターゲティングメールでは、顧客の条件や趣向などに沿った内容のメールを送信する手法となります。例えば、誕生日の顧客に対してクーポンを送信したり、近くの店舗の限定クーポンを送ったりできます。
その内容によって、配信する対象が限定されるのですが、顧客情報やアクションをもとに顧客の属性を判断して、配信の対象を決めていきます。そのため、最適化されたメール内容を送ることにより、顧客のアクション率を向上させることに繋がります。
その配信の対象を決定する作業は、人の手で行っていくより、メール配信のツールやシステムで行えますので、作業効率も向上できます。

リターゲティングメール

リターゲティングメールは、特定のアクションや属性を条件とし、該当顧客へ適した内容のメールを送信する手法となります。
例えば、Aという商品のページを見た顧客へAの割引情報を送信したり、ECサイトのカートへ商品が入っているものの離脱した顧客に対してはリマインドメールを送ったりします。
リターゲティングメールを行うことにより、ウェブサイトやECサイトへ再訪問を促せるというわけです。

メールマーケティングの具体的なフロー

メールマーケティングの具体的なフロー

前述したように、メールマーケティングではいくつかアプローチの手法がありますので、その手法によって必要となるシステムやツール、実践のフローなどは変わってきます。
ただ、顧客へメールを送るという基本的なフローは同じですので、その具体的なフローについて解説を行なっていきます。

目標の設定

マーケティングを行いますので、初めに目標やゴールを設定していきましょう。
ここでは、KGI(重要目標達成指標:最終の目標)と、KPI(重要業績評価指標:KGI達成のための指標)を設定していきます。

設定する目標は、メールマーケティングを行なって解決したい課題や目的を中心に考えていくと良いです。
例えば、資料請求や問い合わせを増やしたいという課題があるのであれば、メールマーケティングから問い合わせ・資料請求を〇〇件にする、というKGIを設定して、メール送信数や開封率、CTRなどの細かなKPIを設定していくと良いでしょう。

配信リスト作成

目標が設定されましたら、次に配信先であるメールアドレスを獲得して、配信リストを作成していきましょう。
メールアドレスは、営業活動などで名刺を交換したり、ウェビナーを開催して顧客を集めたり、コンテンツマーケティングでメールの登録を促したりして集めていきましょう。
その獲得する際には、できる限りその他の情報を多く取得できると、今後のセグメント分けなどで役に立ちますので、多く情報を取得できるよう工夫する必要があります。

送信するメールを作成

配信リストを作成しましたら、次にどのような顧客に対して送信するかを決めて、メールを作成していきましょう。
メールマーケティングをより本格的に行なっていくのであれば、カスタマージャーニーとペルソナの設定を行った上で、メールを作成していきます。顧客が本当に求めている情報や価値を感じるコンテンツを送信して、顧客を育成していくことが重要となります。

メールを配信する

メールを作成しましたら、そのメールを配信していきましょう。
一通ずつメールを送ることは非効率なので、配信ツールやシステムを活用することがお勧めです。MAツールも配信機能が付いているものもありますので、自社に最適なツールやシステムを選択していきましょう。

効果測定・検証

メールマーケティングでは、送信したら終わりではなく、メールを配信した後に効果測定や検証ができるツールを活用して、分析を行っていきます。
最初に設定した開封率やCTRなどのKPIに到達できているか確認していきます。

さらに、メール配信解除などによって配信数が減る可能性もありますので、合わせてチェックしていき、測定・検証の結果から、改善すべき点を探していきます。

例えば、KPIに設定されることが多い開封率が低い場合は、主な原因は「件名」か「配信のタイミング」などになります。件名の場合は顧客がもっと興味が出るように改善をしたほうがいいでしょうし、タイミングであれば送信する曜日・時間変えて送信するなどが改善策となります。
このように、改善を行い、もう一度目標設定から繰り返し行なっていき、自社にあった戦略を組み立てていきましょう。

メールマーケティングの基本となる戦略

メールマーケティングの基本となる戦略

メールマーケティングを行って失敗を避けるためには、戦略を立てて行うことが重要となります。そのためにも、基本となる戦略を把握しておきましょう。
ここでは、メールマーケティングを行う際に重要になるポイントを紹介していきます。

中長期目線で考える

メールマーケティングでは、1回のメール配信で完了することはなく、中長期で行う施策となります。さらに、メールの配信を継続的・定期的に行なっていくことで顧客の購買意欲を向上させることに繋がります。
メールマーケティングを行い、成功している企業に関しては、上記のような手法のいずれかを継続的・定期的に行なっております。顧客からしてもメールを継続的に受け取っていくことにより、興味関心が育成されていき、購買意欲が向上していくというわけです。

顧客を絞ってメールを配信する

全体に同じ内容のメールを送る方が、短時間で送信もでき効率的に感じますが、多くの顧客へ情報を届けたといっても、興味関心のない内容であれば、アクションへ移行することはありません。そうなると、いくら良い内容を記載していたとしても、成果に繋がらない無駄なメールとなってしまいます。
そのため、無駄なメールを送信しないように、顧客の目的や求めている内容のメールを送っていくことがとても重要となります。

セグメントを分け最適なメールを配信する

メールを定期的に配信していたとしても、顧客から必要ない・興味ないと思われますと、メール配信解除されてしまい、せっかく獲得したリストが減っていきます。リストが減ると、もちろんコンバージョンへ繋がる数も減りますので、避けなければなりません。
そのためには、コンテンツの内容をセグメントによって変え、件名や配信タイミングを工夫して、「自分に合わせた内容だ」・「知りたかった内容だ」と顧客に思われるようにメールマーケティングを進めていきましょう。

配信のタイミングを最適化する

メールマーケティングでは、メールが開封されなければ意味がありません。その開封率を向上させるためには、件名の他にも配信のタイミングがとても重要になります。
セグメントによって、配信する時間帯や曜日を変え、開封率が最も高いタイミングを見つけられるように、仮説立てをして検証していきます。

ABテストで改善していく

メールマーケティングでも、ABテストは検証で役に立つ方法となります。
例えば、メールの件名や内容、URL位置や長さ、画像や文章の位置や有無、配信タイミングなど、様々な改善策が生まれてきます。
その際に、ABテストを行い検証して改善を図っていきましょう。ABテストは、2つの違うパターンを試して、より効果が高いほうを検証する方法です。広告などでよく利用されています。
メールの効果測定を行った結果をもとに、ABテストを行い、効果的なメールを配信していきましょう。

最後に

今回は、メールマーケティングについて解説を行ないました。
メールマーケティングは、手法やツールがいくつもあり、自社に合っているのか分からない企業も多いのですが、今回の記事をご覧いただければ、どう行っていけば良いかわかったかと思います。

文中でもお伝えした通り、すぐに何かが解決できる施策ではなく、中長期的に改善を繰り返していくことで、コンバージョン率を向上させることができるマーケティング施策となります。
コンテンツマーケティングなど、その他の施策やチャネルと組み合わせて活用することが良いので、一つの武器として導入するのも良いでしょう。

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