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ソリューション営業とは?今さら聞けない営業方法を徹底解説

昨今、よく耳にする営業手法が「ソリューション営業」になります。
営業手法は、とても多く存在しておりますが、このソリューション営業は最近とても注目されている営業手法となっており、その内容は今まで行われてきた営業を行う側(売り手)主体ではなく、顧客主体として考えた営業スタイルとなります。

今や、市場も多く様々な商材があふれており、競合も多くなっているため自社の差別化をすることが難しいという現状があります。このソリューション営業を活用することにより、顧客から選んでもらう可能性をあげることが可能となります。ただ、ソリューション営業の本質を理解せずに行うと、効果を発揮できず成果に繋がることはないでしょう。

今回の記事では、ソリューション営業とは?といった概要から、成果をあげる為のソリューション営業のプロセス、必要とされるスキルなど詳細を解説していきます。

ソリューション営業とは

ソリューション営業とは

ソリューション営業とは、冒頭でもお伝えした通り、顧客主体に考え提案をする営業スタイルのことです。
もう少し具体的にお伝えすると、顧客としっかりと対話・ヒアリングを行い、その顧客の抱えるニーズや課題を把握し、解決策(ソリューション/Solution)を提案する営業手法です。このソリューション営業を行うことにより、顧客は商材の導入意義を理解・納得をさせることが可能となります。

その為、提案型営業とも呼ばれており、従来の営業マン主体のただ商材を売り込む営業とは一線を画す営業手法となります。

さらに、ソリューション営業にはいくつか方法がありますが、顧客の顕在化しているニーズや課題だけでなく潜在的な希望や課題などを提案する「能動型ソリューション営業」を行うことが多いでしょう。

ソリューション営業が注目される背景

ソリューション営業が注目される背景

近年は、このソリューション営業がとても注目されておりますが、その注目される背景はどのようなことがあるのでしょうか?ここでは、ソリューション営業が注目されている背景について3つ紹介をします。

インターネットの急速な普及

インターネットが急速に普及して利用することが当たり前になった昨今では、情報収集の場面で大きな変化を受けました。これまでは、各社の営業マンから商品やサービス・市場などの情報を収集して、購買活動に影響を与えておりましたが、現在では営業マンから情報収集しなくても、スマートフォンやPCから検索すればいくらでも情報を取得することが可能です。

BtoCだけでなく、BtoBビジネスでもインターネット上で商品を購入したり、サービスを申し込んだりすることもできますので、情報収集だけでなく購買スタイルも変化していっており、それらに合わせて営業のスタイルも変化が求められているということです。

情報が溢れており商材の選定が困難

インターネット上から情報収集できるようになったとお伝えしましたが、その反面情報があふれており、「どの商材を導入すればいいのかわからない」といった状態になることも多くなっております。
課題やニーズが顕在化している場合は、それらに合わせて調べて自ら能動的に商材を探すこともできるかもしれませんが、潜在的な場合は調べることもできず、どうすれば良いのかも分からないケースも多いでしょう。

そして、技術の進歩もされているので、商品やサービスの開発スピードはとても向上しております。その為、需要のある良い商品・サービスは素早く模倣され、商材を一番にリリースしたとしても差別化がとても難しくなっております。

それらの影響もあって、自社の課題やニーズを解決する為に必要な商材を見つけ出す為にソリューション営業が重要だと考えられています。

激化した競争に勝ち残る為の方法

前述でもお伝えした通り、どのような商材でもナンバーワンはあっても、オンリーワンのものはありません。
必ず競合他社が存在しており、その激しい競争から勝ち残る必要があります。さらに、経済不況の影響もあり、その競争は激化していっております。

そのような状況の為、細かなサービスの違いや価格の差だけで、競合他社と勝負をしていくのはとても困難です。相手が大企業や長年その業界でビジネスを行なっていて実績が豊富な企業などでは、ほとんど勝ち目はないでしょう。
その為、営業活動で他者との違いや自社商材を導入した際のベネフィットなどをしっかりと伝えて、自社商材を購買してもらうためのソリューション営業となります。

ソリューション営業と他の営業手法との違い

ソリューション営業と他の営業手法との違い

今までの主流の営業手法は、訪問営業・飛び込み営業・ルート営業などです。
訪問営業はアポイントを獲得した営業先に訪問を行い営業する方法、飛び込み営業は新規顧客開拓を行う為にアポイントを取っていない企業へ訪問して営業する方法、ルート営業は既存顧客に対してアップセルやクロスセル・契約更新を目的として訪問して営業をする方法です。

これら営業手法とソリューション営業は、何が違うのかというと「PUSH/プッシュ」か「PULL/プル」ということです。
いわゆるプッシュ型営業とプル型営業ということです。

プッシュ型営業は、訪問営業や飛び込み営業、ルート営業など売り手が能動的に営業を行なっていく方法になります。このプッシュ型営業は、自社・自社商材について認知をしていない顧客に対してアプローチをすることに長けております。
その反対にプル型営業は、売り手ではなく買い手側からアクションをしてもらえるように促していく営業手法となります。

ソリューション営業で言いますと、ウェブサイトやウェビナーなどの場で、顧客にとって価値のある情報を発信していき、興味関心を持った顧客が自ら資料請求や問い合わせをしてもらうように活動していきます。

ソリューション営業は、顧客が現状抱えている課題やニーズを解決したいと考え、自社商材に対して興味関心を持っている状態になるよう誘導する必要があります。そのためにも、ヒアリングをしっかりと行い課題やニーズを把握し、解決できる方法を提案するという営業スタイルで行う必要があります。

ソリューション営業の成果に繋がる営業プロセス

ソリューション営業の成果に繋がる営業プロセス

ソリューション営業を行い成果に繋げる為には、今まで行なってきた営業プロセスとは違ったプロセスを踏まなければなりません。
その為、成果に繋がるソリューション営業の営業プロセスについてそれぞれ解説を行なっていきます。

ソリューション営業では、以下の通りに進めていきます。

  1. 顧客の調査と分析
  2. ヒアリング
  3. 商材の提案
  4. クロージング

顧客の調査と分析|営業プロセス①

まず、ソリューション営業では顧客主体に考えて提案をしていく必要がありますので、顧客の調査と分析をしっかりと行う必要があります。

調査・分析を行う内容は、具体的に下記のようなものです。

  • 企業の詳細情報(代表者名・規模・事業内容・組織図など)
  • 顧客を取り巻く市場動向・業界動向・最新のニュース
  • 顧客の強み・弱み
  • 今までの取引で似ている事例や企業

上記のように、調べられる範囲内で最大限動き情報を収集していきます。その顧客についてはもちろんのこと、市場や業界の動向や最新のニュースまで調べていきましょう。そして、最後に記載している「今までの取引で課題やニーズが似ている事例や企業」なども合わせて調べてみましょう。

このように、情報を収集・調査した内容をもとに、「課題の分析」を行ない、想定・仮設立てを行なっていきます。
情報収集だけでなく、課題の仮説まで行い、対策を取っておくことで、成約率の向上や課題解決策としての精度を高めることになります。

ヒアリング|営業プロセス②

ソリューション営業を行う上で、情報の収集や分析と同じくらい重要となるプロセスが「ヒアリング」になります。
何度もお伝えしておりますが、ソリューション営業は顧客の抱えるニーズや課題を解決する方法として商材を提案することになります。その提案を行う為にも、しっかりとヒアリングし、ニーズや課題を引き出しておく必要があるのです。

ヒアリングを行うことにより、現状顧客が明確に把握をしている顕在化して課題やニーズだけでなく、まだ顧客も気づいていない潜在的な課題やニーズを把握することが可能となります。

今までの営業手法では、顧客が把握している顕在化している課題やニーズを引き出せたとしても、潜在的な課題やニーズまで引き出すことは難しいです。

ソリューション営業では、顧客の調査と分析のプロセスで顧客の課題を仮説立てをし、それを基に顧客へヒアリングを行なっていきます。ヒアリング後に仮説が間違っていないかを確認し、正しければ深堀りし、間違っているのであれば軌道を修正しつつヒアリングを続けていきます。

そのニーズや課題についてのヒアリングや深堀りの際には、以下のような質問をすることが良いでしょう。

  • 〇〇様の業界では〜〜のような課題を感じている企業が多いのですが、御社ではいかがですか?
  • 御社の競合となる企業では、〜〜というニーズがとても多いのですが、御社としても〜〜については考えられたりしていますか?
  • △△については、〜〜のように考えたのですが、いかがですか?

間違ったヒアリングでよくあるケースが、ただ単に「どうですか?」「〜〜はどうお考えですか?」などの答えの幅が広いオープンクエスチョンをしてしまうことです。このような質問ですと、面倒くさく感じたり、言語化が難しかったりと答えにくいと思われる方が多いので、上記例のようにこちらの仮説や考えを伝えて質問すると良いでしょう。

また、企業内でも立場や役職によって課題やニーズは違うこともあります。
受注に繋がりやすいという点だけで言えば、役職の高い決済者に対して営業を行うべきですが、企業の課題解決という観点で言えば現場の担当者などにもヒアリングをしてくことをお勧めします。

ヒアリングについては以下の記事をご覧ください。
参考:ヒアリングとは?ヒアリングのテクニック・コツについて解説

潜在ニーズの引き出し方については以下の記事をご覧ください。
参考:潜在ニーズとは?顕在ニーズとの違い・潜在ニーズに見つけ方・引き出し方について解説

商材の提案|営業プロセス③

「ヒアリング」によって、顧客の健在的・潜在的なニーズや課題を把握できましたら、次に商材の提案を行なっていきましょう。そして提案時は、ヒアリングした内容を元にトークや資料を構成する必要があります。

提案を行う際には、以下の点を意識して行うと良いです。

  • 商材についての詳細情報・内容説明
  • 商材の特徴とメリット、デメリット
  • 顧客へのベネフィット
  • 類似している事例

どの項目にも言えることですが、特に事例紹介では定性・定量で伝えることが重要です。どういうことかと言いますと、「〜〜のような課題を△△を用いて解決でき、利益率を◯%向上させることができました」など、顧客の課題やニーズに沿った内容を具体的な内容と数値で伝えることで、より伝わりやすくなります。

ソリューション営業を行う上でとても重要となるものは、顧客目線で課題やニーズについて考えられるかという点です。そして、この提案は「モノを売るための提案」ではなく、あくまで「解決策の提案」と考えましょう。
そのように意識し、提案を行うと売ろうとする気持ちが前に出ずに、アドバイザー的な立ち位置で営業をすることができ、商談も上手く進めやすいです。

クロージング|営業プロセス④

そして、当然ですが提案が終了しましたらクロージングを行います。
BtoB営業のクロージングの場合、商談相手が決済者ではなく現場の担当者の場合も多いので、その際はいつまでに回答をくれるかという期限を必ず決めておきます。

また、稟議を通す段階で上司や役員からNGが出る場合もありますので、直接交渉ができるかの確認と、できない場合の対策を練っておくことも必要です。

クロージングについては、以下の記事で詳細を解説しておりますので、合わせてご覧ください。
参考:クロージングとは?コツやトーク内容、例文など徹底解説
参考:
クロージングテクニック5選を紹介!成約率を高められる方法大全

ソリューション営業で必要となるスキル4選

ソリューション営業で必要となるスキル4選

それでは、次にソリューション営業で必要とされるスキルについて解説を行なっていきます。
ソリューション営業で、主に必要とされるスキルは以下の4点となります。それぞれ紹介します。

  • 分析し仮説を構築できるスキル
  • ヒアリングスキル
  • マネジメントスキル
  • 関係性を構築するスキル

分析し仮説を構築できるスキル

ソリューション営業は、顧客の抱える課題やニーズに対して、いかに解決策として自社商材を提案できるかにかかっています。
ただ、顧客に「課題は何ですか?」と聞いても答えてくれない、もしくは潜在的な課題に関しては顧客も把握していない為、営業マン側からうまく引き出さなければなりません。

引き出す為には、準備が必要となりますが、その準備が「顧客の分析を行い、その内容に基づいて課題やニーズを構築する」ことです。
その為、分析力と仮説を構築する力が必要となります。

具体的には、以下のような手順で仮説立てを行なっていきましょう。

  1. 顧客のゴールや目指している目標を想定・ヒアリングする
  2. そのゴールや目標に達するまでに妨げとなっている要因を分析する
  3. その要因と自社商材を結びつけ、仮説立てを行う

このように、仮説立てといっても、顧客自身の立場で考えればわかります。
いかに、顧客目線で分析・仮説立てができるのかというスキルが必要となるわけです。

ヒアリングスキル

仮説立てをしっかりと行えましたら、次にヒアリングをしていく必要があります。
ヒアリングは、ソリューション営業だけでなく、とても重要なプロセスです。ヒアリングをしっかりと行い、顧客の課題やニーズを引き出すことができるかが、成約率に直結してきます。

ただ、もちろん顧客が自社・営業マンに対して警戒心を持っており、心が開いていない状態であれば、顕在化している課題やニーズでさえ引き出すことはできないでしょう。
その為にも、顧客は営業時に心を開きやすいようにリラックスしてもらう必要があります。そして、適切なコミュニケーションをとり、顕在化した課題やニーズ、その先にある潜在的な課題も引き出せるようにしましょう。

また、潜在的なニーズを引き出す為には、顧客の抱える顕在化している課題やニーズを基に深堀りしていくと良いでしょう。
「なぜ?」を繰り返して、深掘りを行なっていくと、顧客の本当の意図がわかるようになるのです。

例えば以下のようなヒアリングです。

  1. 「事務作業を効率化したい」→「なぜ?」
  2. 「効率化して事務作業している従業員数を減らしたい」→「なぜ?」
  3. 「減った分の従業員を営業へ異動させたい」→「なぜ?」
  4. 「営業マンを増やし、営業に力を入れたい」

上記の場合、初めのニーズは「事務作業を効率化したい」というニーズだったのですが、そのニーズは「営業に力をいれたい」という潜在的なニーズを解消するためのニーズだったのです。この潜在的なニーズを引き出す為には、上記のように「なぜ?」と深掘りをすれば良いです。

ただ、ずっと「なぜ?」と聞いていくのは誘導尋問のようになってしまいますので、適宜トークを挟んだり、クローズドクエスチョンを使ったりして深堀りを行うと良いです。

マネジメントスキル

ソリューション営業では、計画を立てて順序を守りつつ行なっていく必要がありますので、管理するスキルも必要となります。
例えば、営業を行なった記録や商談の詳細内容、各案件の進み具合、かかった費用、目標達成率など、必要になるデータを細かく把握しておくことも重要です。そうすることにより、ソリューション営業を効率的に行えるようになるでしょう。

また、分析を行う際にも、様々なデータは必要となりますので、顧客データやヒアリングした内容なども合わせて管理しておくと良いです。ただ、そのようなデータは個人で管理してしまうと属人的な営業組織となってしまいますので、会社側でExcelファイルを用意したり、CRMやSFAなどのツールを導入したりして仕組みを作っておくと良いです。

関係性を構築するスキル

ソリューション営業を行う上で、とても重要となる要素が顧客との関係性です。
何故かというと、ソリューション営業は顧客に寄り添い、課題やニーズの解決策を提案する営業スタイルとなりますので、信頼関係がなければ成り立ちません。

現在、新たな商材を導入しようと考えている企業は、即決するわけではなく慎重に動いていきます。
さらに、インターネットが普及して当たり前のように情報収取をすることができますので、営業マンから話を聞く必要性がないと考えている企業も存在します。

そのような状況のため、たった1人の営業マンの話を聞いただけでは、新たな商材の導入や検討はしない傾向があります。その為、営業マンは顧客といかに信頼関係を築き、商材の提案を行なって受注ができるかという点が求められるわけです。

さらに具体的にお伝えすると、営業先がエンタープライズ企業などの大企業の場合は、営業をする相手をただの「担当者」ではなく、「支援をしてくれる担当者」を獲得できるように活動していくと良いです。
この2つには大きな差があります。担当者は文字通り、その商材の導入に関して担当する人のことであり、様々な企業と相手をして企業にとって一番メリットのある商材を選ばなければなりません。
ただ、支援をしてくれる担当者は、自社商材の導入に関して社内で積極的に活動をしてくれる担当者となりますので、成果に繋がりやすいです。
さらに、こちらから質問した内容に正直に答えてくれますので、他社を出し抜く武器となり得るでしょう。

支援をしてくれる担当者にするためには、やはり信頼関係を構築していく他ありません。そして、売り込む姿勢を見せず、営業マンというより、企業のアドバイザーのような立場で活動をしていくと信頼されやすいでしょう。
「自社の利益より、御社の課題解決をしたい」というような姿勢で望み、自社商材では解決できない小さな課題などは、他社の商材を紹介したりして、関係性を構築していきましょう。

スキルアップをする為のポイント

スキルアップをする為のポイント

ソリューション営業に関わらず、営業マンが業績を向上させる為には、スキルアップを行う必要性があります。
その為、ここでは営業マンがスキルアップするためのポイントについて解説を行なっていきます。

明確な目標設定

営業マンには、必ず目標が設定されると思いますが、その目標だけでなく自分で明確な目標を設定していきましょう。
目標がなければ、モチベーションは上がらず維持することもできないでしょう。明確な目標を設定することで、その目標達成に向けて行動を行うことができ、効率的に営業活動を進めていくことが可能となります。

明確な目標設定をする方法として「OKR法」というものがあります。

目標設定OKR法

OKR法のOKRは、「Objective and Key Results」の頭文字を取った言葉で、具体的な方法としてはまず達成すべき大きな目標を設定して、その目標を達成する為に詳細な目標を複数個設定するという方法です。

例えば、「毎月1000万円の売上を上げる」という大きな目標を設定したとします。
この目標を達成する為に、必要となる詳細な目標は以下のようなものがあるでしょう。

※商談成功率30%/商談化率5%/商材単価250万円の場合
  • 毎月約14件の商談の設定
  • 毎月280件アプローチをする(稼働平均20日だった場合、1日14件のアプローチ)
  • リードタイムが長い顧客も考えて次の月へ回す顧客を最低5件獲得

このように、毎月売上を1000万円達成するという目標だけでは、アプローチ数や商談数などはわかりませんが、自信を分析しどう活動を行うと達成ができるか、という観点で詳細な目標を設定していきましょう。

そして、数値目標であれば、日別・週別でマイルストーンを組み、進捗を追っていくようにすると、目標に対する意識も向上して、今やるべき活動を客観的に把握することができるでしょう。

客観的なフィードバック

営業マンのスキルアップには、自身の分析だけでは正直足りません。
その為、客観的なフィードバックを定期的に行ってもらう必要があります。

例えば、営業活動や営業プロセス・商談の流れ、提案資料・見積書作成などを営業マン全体で行なっていき、より良いものへ改善をしていく為のフィードバックを行なっていきましょう。

また、営業マン同士だけでなく、上長からフィードバックをいただくことで、効率よく営業活動のブラッシュアップをすることができます。
フィードバックを行う際のポイントとしては、フィードバックを行う側は行う相手のモチベーション向上を目的とし、フィードバックを頂く側は業務や活動の改善をすることを目的として行うようにします。

フィードバックには、大別して2つのものが存在します。
ポジティブフィードバック」・「ネガティブフィードバック」です。

ポジティブフィードバック

ポジティブフィードバックでは、その名の通りポジティブな言い回しや表現で相手にフィードバックを行う方法となっております。否定的な言葉を使わないため、モチベーションの向上や自己肯定感を高めることができます。
そうすることにより、営業組織全体を明るい雰囲気にすることができ、組織としての一体感が生まれ、営業活動へ良い影響を与えるでしょう。

ネガティブフィードバック

ネガティブフィードバックとは、ネガティブ・否定的な言い回しや表現で相手にフィードバックを行う方法となります。こう聞くと、悪い印象を持ってしまいますが、あえて直接的に伝えることにより、問題点や改善点を自分自身で見つめ直す力や考えて行動する力を身につけることに繋がります。


どちらにも良し悪しがありますが、人材の育成を目的としてフィードバックを行う際には、ポジティブフィードバックを行う方が良いでしょう。理由としては、ポジティブな言い回しや表現に対して「嫌だ」と感じる人はとても少ないからです。
反対に、ネガティブ・否定的な言葉を嫌う人は多く存在しますので、ネガティブフィードバックを行う際には、注意をしなければなりません。

ただ、中にはオブラートに包んで表現されるより、直接的に悪い点を行ってほしい・成長のため厳しく伝えてほしいと考えている人もいます。その為、フィードバックを行う人は営業マンに合わせて、考えてフィードバックを行っていきましょう。

セミナー・ウェビナーへ参加する

営業マンがスキルアップをする為に、勉強をすることがあるかと思いますが、その場合セミナーやウェビナーに参加するということもお勧めです。
セミナーやウェビナーでは、本とは違い視覚的・聴覚的に学ぶことができます。そして実際に活用されている営業トークを聞けたり、実践的な内容を見られたりすることもできますので、様々な点を学ぶことが可能となります。

いまでは、ウェビナーが多く開催されており、中には無料で参加できるものも多くありますので、スキルアップを行う為に参加してみるのも一つの手でしょう。

ソリューション営業で重要なポイント

ソリューション営業で重要なポイント

ソリューション営業は、何度もお伝えしている通り、今までの訪問営業や飛び込み営業、ルート営業とは違ったポイントが重要となります。
ここでは、ソリューション営業を行う上で重要とされるポイントについて解説を行なっていきます。

信頼関係構築

必要になるスキルでもお伝えしましたが、ソリューション営業では顧客の課題やニーズの解決方法を提案することになりますので、課題やニーズを引き出す為に信頼関係を構築する必要があります。

従来の営業スタイルでは、顧客を第一優先として、無理を聞いたり難題に応えたりすることもあったでしょう。

ただ、従来のように顧客に対して下手にでる営業スタイルでは、ソリューション営業を行うことができません。顧客との立場は対等である必要があるのです。
営業マンはアドバイザーのように、課題の発見や解決策の提示を行なっていき、顧客と二人三脚で解決に向かって進んでいく姿勢を見せましょう。

そうすることにより、対等な関係だけでなく信頼関係を構築することにも繋がります。

下手にでて、営業を行なっているのは、ソリューション営業ではなく、単なる御用聞きです。御用聞きは対等では無いですし、ソリューション営業を行う関係性も築けません。

顧客の潜在的な課題やニーズを把握する

上記のヒアリングスキルの際にもお伝えしましたが、潜在的な課題やニーズを把握することは、ソリューション営業においてとても重要です。

営業マンが、顧客の課題やニーズを引き出せない理由は大きく分けて2つです。
信頼関係ができていない」か「ヒアリングスキルがないか」です。

顧客は、必ずといっていいほど課題やニーズを抱えております。その課題やニーズが自社商材とマッチしない可能性があるにしても、引き出さないことには先に進めません。

その為、ヒアリングスキルでお伝えしたように、「なぜ?」をうまく活用し、深堀りを行い、潜在的なニーズを引き出すようにしましょう。
ただ、顕在的なニーズでもいいのでは?と思う方がいらっしゃると思いますので、一つ例を出して潜在的なニーズでなければならない理由をお伝えします。

この例は、ヒアリングスキルの解説時にお伝えしたものです。

  1. 「事務作業を効率化したい」→「なぜ?」
  2. 「効率化して事務作業している従業員数を減らしたい」→「なぜ?」
  3. 「減った分の従業員を営業へ異動させたい」→「なぜ?」
  4. 「営業マンを増やし、営業に力を入れたい」

上記の企業は、顕在的なニーズは「事務作業を効率化したい」となります。
その為、そのニーズしか引き出せなかった場合、事務作業を効率化できるツールなどを提案するでしょう。それも提案の商材としては悪くありませんが、提案方法に問題が発生します。

潜在的なニーズは、「営業マンを増やし、営業に力を入れたい」となりますので、実際は事務作業を効率化するツールがほしいというわけではなく、コストをあまりかけずに人材の転換をしたいと考えているわけです。

ここで、顕在的なニーズしか引き出せていない営業マンは、事務作業を効率化できるツールのメリットや特徴を元に提案をしていきます。
一方で、潜在的なニーズまで引き出せた営業マンは、事務作業を少数で行えるツールの提案と、営業組織も少数で行えるようなツールの提案も行えるのです。さらに、人材削減についての事例やベネフィットまで伝えられます。

この2つの提案であれば、後者の方が響きますよね。
このように、潜在的なニーズを引き出すことは、相手に響く提案ができるということにつながるわけです。

最後に

今回は、ソリューション営業についての基礎的な知識から必要なスキルや、スキルアップをするポイント、ソリューション営業を行う上で重要なポイントをお伝えしていきました。
ソリューション営業は、今までの営業とは全く違う営業手法となっておりますが、これから営業で勝ち残っていく為に必要なスタイルとなっております。

モノを売る営業の時代は終わりを告げようとしており、これから顧客主体の営業スタイルであるソリューション営業を行い、競合他社との差別化を行なっていく必要があります。経済不況が回復したとしても、激しい競争は続いていくことが想像できますので、これからより一層ソリューション営業が重要となってくるでしょう。

その為、今からでも導入してみることをお勧めします。

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