
営業を行なっている人は、自分が営業という職種に向いていると思っておりますでしょうか?
営業活動のプロセスではさまざまなフェーズが存在しており、そのフェーズによって必要なスキルが変わります。そして、トップ営業マンという者たちはこれらのスキルや能力が高い人が多いです。
ただ、今回はタイトルにもある通り、営業マンに適しているか、適していないかを決める要素として「メンタル」を取り上げて解説を行なっていきます。
メンタルは営業マンにとって非常に重要な要素になりますので、この記事ではメンタルの改善方法や、メンタルが重要な理由、弱くなった理由について解説を行なっていきますので、ご参考にしていただければと思います。
営業マンにメンタルが必要な理由

そもそも、なぜ営業マンにメンタルが必要と言われているのでしょうか?
その理由は単純で、営業活動を行なっていると、どれだけ優れた営業マンでも失敗してしまうことはあります。100%全ての行動が成功している人はいません。
そして「メンタル」によって、失敗してしまったり、辛くなったりすることを乗り越えられるかどうかに関わってくるため、必要と言われている理由です。
先ほどもお伝えしましたが、営業職だけでなく全ての職種で「失敗をしない人」というものは存在しません。
そのため、当たり前に失敗をしてしまうという前提で仕事を行なっていく必要があります。
さらに、営業職に関しては、顧客から直接売上を上げる職種となり、企業を成長させたり、存続させたりするために重要な役割を担っております。売れていない際には上司やマネージャーから怒られたり、詰められたりするかと思いますが、それは重要な役割だからです。
責任を多く感じることも多いため、営業職ではメンタルが強い方が合っているということです。
メンタルが弱くなる6つの原因

では、なぜ個人個人でメンタルの強さが変わるのでしょうか?
ここでは、メンタルが弱い人が営業職として向いていない理由や改善を行うための対策を解説していきます。
内向的な性格で自己表現ができない
内向的で自己表現ができない、苦手な人があげられます。
自己表現ができなければ、ストレスを多く抱えてしまい、結果的にメンタルが弱くなります。
営業では、自信を持って営業活動を行なっている営業マンが、よく売れたりトップ営業マンになったりしますが、内向的であれば自信を持つことができず、営業活動がうまくいかない可能性があります。
完璧主義
完璧主義な方の場合、完璧を追い求めすぎて細かなミスでも深刻に考えてしまいます。
そのため、他人からすれば気にしないようなミスであっても、ミスばかりに目がいってしまい営業活動をスムーズに行えないでしょう。
そうなると、成果も出なくなり、自信が持てずメンタルが弱くなっていくというわけです。
真面目すぎる性格
真面目すぎる性格の人は、その性格ゆえにさまざまな感情や思いを自分の中に抱え込んでしまうケースが多いです。
1人でなんでもしなければならないと考えてしまい、他人へ協力してもらうこともできずに、キャパオーバーとなってしまう人が多いです。
キャパオーバーになってしまいますと、仕事もうまくいかず自信がなくなったり、営業が手付かずになりメンタルが弱くなったりします。
ネガティブな性格
自分自身に対して、ネガティブな評価をしてしまう人も多いです。
営業活動に関しては、顧客へアプローチを始める前から、「どうせ成約にならない・アポ獲得できない」などを思ってしまい、悪い想像が膨らんでしまいます。
こう考えている人が、仮に商談やアポイントを行ったとしても、自信がないことがわかりますので、結果成果に繋がらない可能性が高いです。
負の感情を感じる
緊張をする場面(商談時や訪問営業時など)で負の感情である「恐怖心」や「焦り」、「不安」等の感情を感じてしまいますと、実際の能力が発揮できずにメンタルが弱くなる人が多いです。
といいますのも、営業職は商談やアポイント時の行動によって成績が変わりますので、緊張する機会はとても多いと言えるでしょう。
ただ、その度に緊張して負の感情を抱いていれば、営業活動はうまくいかないでしょう。
失敗することが怖い
営業活動では、失敗することの方が圧倒的に多いため、失敗することが怖いという人もメンタルが弱くなってしまう原因になります。
結果、行動ができなくなったり、成果につながらなかったりと、マイナスなサイクルに入る人もいます。
上記のように、メンタルが弱いことにより、営業活動をする上で重要となる「自信」や「行動」などに影響します。
その結果、さらに悪い業績になってしまう可能性が高くなりますので、メンタルの強さは営業マンにとってとても重要な要素といえるでしょう。
メンタルが強い営業マンの特徴

多くの人から「営業はつらい・きつい」と思われている職種が営業職です。
実際には、その企業や営業マン個人によってどう捉えられるかが変わりますが、一般的にはメンタルの強弱が職務を続けられるかに大きく関わってきます。
ここでは、メンタルが強い営業マンの特徴について解説をしていきます。
このメンタルが強い営業マンは、メンタルだけでなく業績としても良い成績を出している場合が多いため、ご参考にしていただければと思います。
成長をするために良い流れを作れる人
まず、メンタルが強い営業マンの特徴として、ミスなどの失敗が起こったとしても、前向きに考え、成長するための糧とできる人が挙げられます。
失敗だけでなく、どのようなことが起こっても、それらを成長するための階段として活用していける人を営業職では求められております。
さらに、メンタルが強い営業マンは、どのような状況でも前向きに考えております。
例えば、商談をする前では一般的に緊張してしまうものですが、そのような状況でも前向きに考え行動しております。
では、どうしたら前向きになれるかについてお伝えしていきます。
前向きな考えや行動を行うためには、「マイナスなイメージ」を理解して改善をする必要があります。
商談前に緊張してしまい「どうせ成約にならない」とマイナスなイメージを想像すると思いますが、そのイメージを成功した際のイメージに変換してみましょう。トップ営業マンは、変換することがとてもうまく、どのような顧客でも物怖じせず自分の最大限のパフォーマンスを発揮できます。
営業という職種だけではありませんが、マイナスなイメージを想像しながら仕事をしているのと、成功している時をイメージしながら仕事をするのとでは、発揮できる能力やパフォーマンス、周りへの影響などが大きく変わってきますので、出来ていない方は今すぐ実践してみましょう。
責任感が強い人
メンタルが強い営業マンは責任感が強い人が多いです。
営業マンという観点であれば、売り上げ目標などの数字に対して責任感を強く持っている人です。
例えば、目標があと少しで達成できるという際に、責任感の無い方は「これくらいでいいか」と考えてしまいますが、責任感の強い営業マンは目標達成をするために、さまざまな手段を使って達成できるように行動していきます。
どれだけ辛い場面があったとしても、楽しむように営業を行っていけるため、メンタルの強さは重要な要素です。
チャレンジ精神が旺盛な人
メンタルが弱い人の特徴でお伝えした、「失敗することが怖い」と思っている人の反対です。失敗を全く怖がらずにチャレンジできる人が、メンタルが強く良い成績を上げている営業マンになります。
そのチャレンジの結果失敗してしまい、目標が達成できなかったとしても、次に活かせるためにはどうしたら良いかを考えられ、また違ったチャレンジを行なっていきます。
頼り甲斐のある人
最後に、頼り甲斐のある人です。
仕事中だけでなくプライベートなシーンでも、頼られる人はメンタルの強い営業マンと言えるでしょう。
何も対価を貰わず手助けをしてくれたり、周りにもしっかりと配慮し気を遣えたりできる人は、全ての行動において余裕が生まれ、メンタルも強い人が多いです。
メンタルが強い営業マンが日頃意識して行っていること

では、続いてメンタルが強い営業マンが実際に日頃意識して行っていることについて解説をしていきます。
自信を持つ・つける
前述でもお伝えした通り、マイナスなイメージを持って営業を行うと、成功しない可能性がとても上がります。あなたがお客様だったとして、全く自信がなさそうに営業してくるのと、自信に溢れる営業マンであればどちらが契約したいですか?
自信に溢れる営業マンですよね。
ただ、どうしても自信が出ない場合は、自分に嘘ついてでも良いので、自信があるフリをしましょう。
その際には、「ハキハキ話す」「声量を適切に調節する」「無言や間を使う」など、自信がある営業マンが行なっていることを真似してみるのが良いでしょう。
そして、それで成果に繋がった成功体験を糧に自信をつけていきます。
臨機応変な対応を心がける
臨機応変な対応を意識して行なっている営業マンは、メンタルが強く売れている営業マンが多いです。
具体例を出すと、顧客の対応や商談の際にロープレをして万全の体制をとっていたとします。ただ、ロープレばかり行なっていると、そのロープレと違うシチュエーションになった場合に混乱してしまう可能性も高いです。
そこで重要なことが、臨機応変に対応していくことです。
マニュアルでは決められていないものの、顧客から聞かれたことは応答したり、対応したりすることで、顧客からの印象はとてもよくなります。
断れることは当たり前
営業マンは、営業活動のほとんどを断られています。
そのたびに、気持ちを入れ替えて前向きに営業していこう!と言われても、なかなか難しいです。そのため、切り替えられない内は、「断られることは当たり前」という風に考え、気にしないようにするのが良いでしょう。
そうすると、押し売り感も出ないため、相手からは自信があるようにも感じられます。
失敗したら受け止め改善する
失敗をしたとしても受け止めずに、失敗を重くみてしまう人がいますが、よくありません。メンタルが強い営業マンは失敗した場合に、すぐに受け止め、改善や次のアクションを考えていきます。
そして、失敗した際に他責にせず、自責として捉えるという特徴もあります。
トップ営業マンは、失敗するのは当たり前という前提条件で行動しているため、失敗した場合でも落ち着いて対処することができます。
そのため、簡単な仕事だったとしても、失敗は当たり前だと思って工夫して行動するため、結果失敗が少なくなっていくということです。
適切な目標を設定する
営業マンの、モチベーションを上げる方法として、適切な目標を設定することがあります。
そして、メンタルが強い営業マンも、適切な目標設定などを行い、自分自身でモチベーションを上げて行っています。
そのため、自分自身で目標を設定して営業活動を行なっていきましょう。
そうすることで、自分で決めた目標を達成するという責任感とモチベーションの両方を手にすることができます。
では、目標設定の方法について、参考にして欲しい2つのポイントを解説します。
適切な目標
適切な目標であるということが前提条件です。
例えば、すぐに達成できるような低い目標や絶対に達成できない高い目標は論外です。
理由としては、すぐに達成できるような低い目標の場合、自分が頑張らなくても達成できそうとモチベーションが上がりませんし、高すぎる目標の場合、達成できないと初めから諦めてしまうためです。
そのため、努力しなければ達成できない適切な目標をせってしましょう。
KPIとKGI
次に、最終目標であるKGIだけでなく、プロセスごとに分解してKPIも設定をしていきます。
KPIがなければ、営業活動の方向性が見えてこないため、必ず設定しましょう。
例えば、KGIが月間売上高2,000万円であれば、そのKGIを達成するために必要な要素を洗い出していきます。
商材の単価が100万円であれば、契約件数は20件必要になります。商談成功率が50%だったとすれば、20件の契約件数を獲得するためには、商談が40件必要になる。アポイント獲得率が10%であれば、40件の商談を作るのに400件アプローチが必要…
のように、各プロセスを分析していき、行動に対する目標も設定していきます。
上記の例で行けば、アプローチ数のKPIが400件で、商談件数のKPIは40件などが当てはまります。
それらを日別や週別でマイルストーンを組み行なっていくことで、営業活動でやるべきことが見えてくるでしょう。
参考:営業活動におけるKPIとは?実際に活用できるKPIと設定の方法について解説
最後に
今回は、営業マンのメンタルについて解説を行なってきました。
自分はメンタルが弱く、営業しているのが辛いと感じている人も多いかと思いますが、実際捉え方次第でメンタルは大きく変わってきます。
顧客情報流出などの大きな失敗でない限り、失敗したとしても解雇にはなりませんし、自信がなかったとしても自信は創造することができます。
今回の記事を見ていただいて、メンタルが弱いと感じている方は改善をしてもらい、マネージャーや上司の方は部下への育て方の参考にしていただければと思います。