
先日の記事で、LINEの概要やアップデート内容からプラットフォームについて紐解いていきました。
ですが、まだマーケティングをどのように行っていくのかがわからない人も多いかと思いますので、今回はマーケティングの方法やLINEを活用する際のポイントについて解説を行っていきます。
ぜひ、ご参考にしていただければと思います。
前回:LINEでマーケティングができる?ビジネスで活用するLINEについて徹底解説【2024年版】
LINEマーケティングとは?

LINEマーケティングとは、LINEを活用して自社商品やサービスの紹介を行ったり、店舗へ集客したり、収益へと繋げるためのマーケティング施策になります。
今尚マーケティングで活用されているメールが以前は主流でしたが、2011年以降LINEがリリースされてからは、メールにとって代わるコミュニケーションツールとしてマーケティングで活用されはじめました。
LINEマーケティングにおけるメリット

LINEマーケティングにおける主なメリットは、以下の4つとなります。
- 商品・サービス購入や店舗来店のきっかけの間口を広げられる
- リードとの関係性構築がしやすい
- 企業ブランディングの展開
- プロモーションを継続的に実施できる
それぞれについて解説を行っていきます。
商品・サービス購入や店舗来店のきっかけの間口を広げられる
前回の記事でもお伝えしましたが、現在日本国内のLINEユーザー数は、8,900万人となっております。さらに、その中の約85%が毎日利用しているという圧倒的なアクティブ率を有しております。
これらの特徴を持ったLINEのアプリ上でコミュニケーションや広告などの機能を利用することができるため、今まで自社や自社商材にについて認知していなかった方へ情報を届ける事ができます。
リードとの関係性構築がしやすい
LINEでは、御存知の通り1to1コミュニケーション・接客を行うことが出来るため、以前のメールなどのツールよりも早く、顧客(ユーザー)と関係性を築きやすくなります。
リードナーチャリング(リード育成)も可能となりますので、購買意欲を向上させてより効率的に成果へと結び付けられることも可能です。
企業ブランディングの展開
LINEを活用すると、プッシュ通知機能によって情報を届けることもでき、戦略通りの情報配信が可能となります。
例えば、キャンペーン情報・購入ページ等へ誘導も可能となりますので、売上を向上させることもできます。
さらに、リーチ力も高いため、売上を減少させずに広告宣伝費を削減できた例もあり、企業のブランディング展開でLINEマーケティングを活用することは、とても効率的です。
プロモーションを継続的に実施できる
LINEは、その他SNSと同じように複数人数で管理をしていくことができますので、LINEの担当者から新たな担当者へ変わる際もスムーズに引き継ぎを行うことが出来ます。
重要な情報や設定なども簡単に引き継ぎを行うことができ、工数や業務量を増やすことなく、リード管理を実現できます。
これらのように、ビジネスにおいて、LINEを活用することはとても重要だという事がわかります。
LINEマーケティングの具体的な施策

それでは、次にLINEマーケティングを行う際の具体的な施策について解説を行っていきます。
LINEでは、法人ビジネス向けの「LINE for Business」と言われるサービスを提供しておりますが、そのサービス内でも4つの施策がLINEマーケティングで活用できます。
LINE公式アカウント

そのうちの一つが、LINE公式アカウントです。
LINE公式アカウントとは、コミュニケーションアプリである「LINE」上で企業・店舗のアカウントを作成し、ユーザー(顧客)と直接コミュニケーションを取ったり、情報を届けたりできるサービスになります。
LINE公式アカウント プラン
LINE公式アカウントは無料で作成できますが、無料プランでは制限がかかります。
その他のプランは以下の通りです。
フリープラン | ライトプラン | スタンダードプラン |
月額固定費 | 月額固定費 | 月額固定費 |
0円 | 5,000円 | 15,000円 |
無料メッセージ通数 | 無料メッセージ通数 | 無料メッセージ通数 |
1,000通 | 15,000通 | 45,000通 |
追加メッセージ料金 | 追加メッセージ料金 | 追加メッセージ料金 |
不可 | 5円 | 〜3円 |
そこまで、メッセージを送信しないのであれば、フリープランでも大丈夫ですし、店舗数が多い・顧客数が多い企業や店舗に関しては、自社に合ったプランを選択しましょう。
LINE公式アカウント 基本機能
LINE公式アカウントの基本機能はいくつかありますが、主な機能は以下の通りです。
- メッセージ機能
- LINEチャット
- 自動応答・キーワード応答機能
- リッチメッセージ・リッチメニュー・リッチビデオメッセージ
- ショップカード
- クーポン・抽選
上記のようなビジネスで活用できる機能があり、さらに付加機能を追加していくことも出来ます。
【公式】LINE公式アカウント|LINE for Business
LINE広告

LINE広告とは、日本国内に圧倒的なリーチ力を保有しているLINE上に広告配信ができるサービスのことです。
LINE広告 特徴
特徴としては、やはりMAU(月間利用者数)の8,900万人のユーザーに向けて、広告配信を行えるということです。
さらに、運用型広告となっており、広告の出稿後に効果測定を行い、オーディエンスや入札金額、クリエイティブの調整を行っていくことにより、効果改善を行えるという特徴もあります。
LINE広告 配信面
LINE広告の配信面については、以下の通りです。(一部のみ抜粋)
- トークリスト(最上部)
- LINE NEWS
- LINE VOOM(タイムライン)
- LINEマンガ
- LINE BLOG
- LINEポイントクラブ
- LINE広告ネットワーク
それぞれについては割愛いたしますが、上記のような配信面で広告を掲載することができます。
各配信面によって、特徴が違ってきますので、詳しくは以下を参考にしてください。
【公式】LINE広告とは丨ターゲティング、配信面、活用事例のまとめ
LINE広告 配信までの流れ
配信までの流れについては、以下の通りです。
- 広告アカウントの作成
- 管理画面にて配信の設定
- 広告掲載開始

大まかにお伝えすると上記のようになります。そこまで複雑な流れではないので、少し学んでいただけたら、配信可能かと思います。
ただ、運用を効率的に行っていけるかはまた違う話ですので、予算があるのであれば運用代行会社にご相談してみましょう。
LINEチラシ

LINEチラシとは、今までオフラインで配布してきたチラシ・DMを、LINEユーザーの興味・関心や生活エリアに沿って、パーソナライズされた状態のチラシ・DMをLINE上で配信することができるサービスとなります。
スーパーマーケット・ドラッグストア・家電量販店などの小売店を中心としてご活用いただいているサービスです。
LINEチラシ 特徴
特徴としては、以下の3つです。
- LINE社が保有するユーザー数を活用した大規模なリーチを実現
MAU(月間利用者数)8,900万人のユーザーに向け、アプリのインストールや会員登録等のアクションをさせずに、チラシの配信を行えます。 - 顧客のステータスに沿ったアプローチ
顧客ステータスとは、潜在顧客や顕在顧客、ロイヤル顧客がありますが、そのそれぞれに合わせたアプローチが可能となります。 - パーソナライズされた情報をLINEユーザーへ届けることが可能
ユーザーの属性や生活エリア、LINEの利用状況などを基に、ユーザーへパーソナライズされた内容の情報を届けることができます。
LINEチラシ 商品概要
LINEチラシの商品概要は以下の通りです。
メディアフォーマット
特売の情報を店舗ごとに集約していき、商圏エリアのユーザーに向けて配信できるサービス。
費用:基本料金+掲載料金(従量料金)
掲載場所:LINEウォレット面とチラシメディア面
特徴:ユーザーそれぞれに沿った特売情報のレコメンド・来店計測オプション(追加予定)
LINEプロモーションスタンプ

LINEプロモーションスタンプとは、企業が広告費をLINEへ支払い、提供をすることにより、ユーザーは無料or条件付きで獲得できるスタンプのことです。
LINEプロモーションスタンプ 特徴
特徴としては、以下の3つとなります。
- ユーザーに使われる広告
知り合いや友だちとのコミュニケーション間で使用されることの多いスタンプを「使われる広告」として広告配信をしていく事が可能となります。ブランドのキャラクターや世界観等をコミュニケーション内で拡散することが出来ます。 - 予算に合わせて、プラン設定を変えられる
プランは、「定額プラン」「従量課金プラン」の2つあり、予算や活用用途に応じて柔軟に活用することが出来ます。 - 自社のキャラクターがなくても可能
LINEクリエイターズスタンプを活用することにより、自社のオリジナルキャラクターがいなくても配信をすることが出来ます。様々なクリエイターの中で、タイアップが可能なクリエイターを起用してスタンプの代行制作を行えるプランもあります。
LINEプロモーションスタンプ プラン詳細
LINEプロモーションスタンプでは、それぞれのニーズに合わせた多彩なプランがあります。

スポンサードスタンプ<定額プラン>
スタンプショップで掲載される全ユーザー対象のスタンプになります。ターゲットが広く、多くの方へリーチしたい場合におすすめです。
ダイレクトスタンプ<定額プラン>
ダイレクトスタンプでは、スタンプショップに掲載されず、自社で配布をしていくスタンプとなります。WEBサイトやDM、商品など訴求したいポイントやターゲットを絞って獲得していきたい場合におすすめです。
スポンサードミッションスタンプ<定額プラン>
ID連携やアンケート回答などの条件をクリアしたユーザーのみダウンロードが可能になるスタンプです。ユーザーの獲得とCRMを重要視した継続的なコミュニケーションを行いたい場合におすすめです。
CPDスタンプ<従量課金プラン>
ダウンロード数の上限を設定したスタンプになります。ダウンロードされた数に対して課金されますし、ダウンロード数の設定も可能なので、先着順のキャンペーン等のアクション促進などに役立ちます。
上記プラン以外にも用意されているようなので、更に知りたい場合は、LINE社へお問い合わせください。
【公式】LINEプロモーションスタンプ|LINE for Business
LINEマーケティングでの成功事例

LINEマーケティングで成功する未来は見えてきましたか?
様々な機能やサービスが展開されているので、「成功できそう」とは思うものの、同活用すればよいのかわからない方も多いかと思いますので、成功事例を紹介致します。
事例は多数ありますが、その中でもピックアップして紹介していきます。
株式会社リクルート(旧株式会社リクルートジョブズ)
株式会社リクルート(旧株式会社リクルートジョブズ)では、アルバイト・パート・派遣・正社員などの雇用領域で人材サービスを展開しておりますが、今回の事例では「タウンワーク」のLINE公式アカウントを使った効果や活用事例となります。
結論として、バイト応募件数が約80%増加した結果となりました。脅威の数字です。
施策内容

行った施策内容は以下の通りです。
- LINE公式アカウントの開設
- アルバイト検索を促進させるコンテンツをリッチメニューとして設置
- リッチメニュー+リッチメッセージにより、アルバイト検索機能の提供
LINEマーケティングによる効果
LINEマーケティングによる効果は以下の通りです。
- リッチメニューを経由したタップ数が20%向上
- アルバイト応募件数が79%向上
- リッチメニューを経由したアルバイト応募件数が、LINEからの応募件数の中で最多になった
上記の施策内容を見ていただければ、分かる通り、ユーザーが何を求めているのか・どうすればより工数を減らして流入してくれるかといった顧客視点で施策をおこなっているということです。
その結果が功を奏して、応募件数80%増加という数字を上げているため、皆様のビジネスでも通ずるところは真似をしてみましょう。
バイト応募件数約80%増!リッチメニューを生かしたタウンワークのLINE活用事例
一風堂(株式会社 力の源カンパニー)
福岡で「博多 一風堂」を創業し、今では国外にも店舗をだす人気ラーメン店の一風堂。
国内店舗では、LINE公式アカウントを店舗ごとに開設を行い、キャンペーンやイベントの告知を行っております。
結論としては、ある店舗で1日700人の来店者の内、約100人が配信したクーポンをきっかけとして来店したという結果があります。
施策内容
行った施策内容は以下の通りです。
- 全店舗でLINE公式アカウントを開設
- 本部・エリア・店舗の3つで配信方法を分けて、ユニークなイベントやキャンペーンを展開
LINEマーケティングによる効果
LINEマーケティングによる効果は以下の通りです。
- ある店舗で1日700人の来店者の内、約100人が配信したクーポンをきっかけとして来店に繋がった
- 友だち数に比例する形で、イベントの参加率やクーポン利用率が高くなっていき、客数向上へ繋がった
配信方法を分けることについて補足すると、全店舗で開催されるイベントやキャンペーンを配信する「全店配信」と該当のエリアのオープン情報や地域性を含んだ情報を配信する「エリア配信」、そして各店舗が主体的に行い配信する「店舗配信」で分けているというわけです。
やはりリーチ数に応じて、成果へ繋がる数も代わってきますので、施策ももちろん重要ですが、友だち数という指標をまずは掲げてマーケティング施策を行っていくと良いことが分かります。
「全店」「エリア」「店舗」で配信方法を使い分ける一風堂の集客施策
最後に
今回は、前回に引き続きLINEマーケティングについて解説を行ってきました。
前回が基礎編としたら、今回はより詳細な実践編になっております。
LINEを活用することで、今まで拾えなかった層にまでリーチしていくことができ、マーケティング施策としての幅を増やすことが出来ます。
ただ、LINEでは様々なサービスや機能が充実している分、使いこなせない・活用が上手く出来ないという課題も出てくるかと思いますので、しっかりご参考にしていただければと思います。