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営業効率化とは?営業活動に集中できるために必要な効率化とは

営業効率化とは、各営業マンが営業活動における時間や業務を無駄の無いように行うことを指しております。
営業マンの業務は、アポイントや商談・打ち合わせだけでなく、資料作成や見積書作成などの事務作業やミーティングなど様々あります。それらの業務を効率的に行っていくことにより、商談やアプローチにかける時間を増やすことができ、売上や収益の向上へ結びつけることができます。

今回は、営業活動を効率的に行っていくための方法や、注意した方がよいポイントなどについて解説をおこないます。

営業効率化の重要性

営業効率化の重要性

営業の効率化と聞きますと、顧客に対しての接し方やコミュニケーションを効率化すると考えてしまい、よく感じない人もいるのではないでしょうか?
ただ、営業効率化を行う目的としては、顧客との適切なコミュニケーションを増やし関係性を深めていくことにあるのです。

営業効率化は、営業活動と呼ばれる顧客との商談やアプローチなどを効率化するのではなく、その他の業務(ノンコア業務)を効率化して、かかる時間や工数を削減することを指しております。

見積書作成や報告書の作成など、日々発生する業務を効率化することにより、削減できた時間をコア業務である顧客対応に使うことができます。
そうなれば、今まで以上に顧客と密に接することができたり、アプローチできる企業が増えたりしますので、顧客との関係性を向上させつつ売上向上にも寄与するということです。

さらに、コア業務内でも営業活動の無駄はありますので、その無駄を省き効率的に営業活動を進めていくことで、成約率も向上させることができます。この営業効率化は、営業活動をより効果的で効率的に行なっていくことでもあります。
具体例を挙げると、顧客の優先順位に応じて営業手法を変えることです。優先順位の低い(受注確度が低い)企業に関しては、電話・メールなどで顧客フォローを行い、優先順位の高い企業にはWEB面談や訪問を行うという風に切り替えることで、時間を浪費せず成果に結びつけることができます。

営業効率化の主な目的

営業効率化の主な目的

それでは、続いて営業効率化の主な目的について解説をしていきます。

コア業務の時間を確保する

営業効率化の重要性でもお伝えした通り、営業効率化を行うことにより、コア業務・ノンコア業務の無駄を省き、売上や収益に繋がる重要なコア業務の時間を確保することができます。
1日に稼働する時間が8時間とすれば、その限られた中でいかに顧客とコミュニケーションを取り、売上を上げることができるかが重要になります。そのためには無駄な時間を削減できる営業効率化を進めていくことは必要不可欠となるでしょう。

売上アップ

続いての目的としては、売上アップです。
営業活動において、売上をアップさせる方法はいくつかありますが、主な手段として「アプローチ数の向上」・「顧客単価の向上」が挙げられるでしょう。顧客単価に関しては、アプローチ方法によって変わりますので、結局アプローチ数を増やすことが重要と言えます。

そのアプローチ数を増やすためには、効率的に営業活動を行い顧客へアプローチをする時間を増やす必要があるのです。
HubSpot Japan株式会社が2021年に発表した「日本の営業に関する意識・実態調査」では、日本の法人営業担当者は労働時間のうち20.2%を「ムダ」と回答したことがわかりました。

1日の労働時間8時間であれば、その20.2%は約1時間30分となります。平均の稼働日を21日とした場合、1ヶ月で34時間もの時間をムダにしていることになります。商談が1件1時間であれば、最大で34件分の商談を増やす余地があるということになるのです。

アプローチできる数が増えましたら、もちろん成約数も増え、売上アップを実現することができるということです。

顧客満足度(CS)の向上

営業効率化の目的として、顧客満足度(CS)の向上もあります。
コア・ノンコア業務の無駄な時間を削減することにより、アプローチ数も増やせますが、顧客対応やフォロー、コミュニケーション、ニーズ解消などに当てる時間も増やすことができるのです。

顧客満足度(CS)は経営・営業活動において、とても重要な指標となっております。
理由としては、下記のようにいくつかあります。

  • 売上へ繋がる
  • LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)の向上
  • 反響により新規顧客獲得に繋がる

顧客満足度(CS)では、これらのように既存の顧客をどれだけ満足させるかという物差しだけではなく、営業活動や経営において様々な影響を与えてくれる指標となっております。

ただ、営業活動を効率化できていない場合、コア業務やノンコア業務で時間を使ってしまい、顧客満足度まで配慮できていないケースが多いです。
そのため、効率化をまず行って、削減できた時間を有効的に活用することをおすすめします。

営業マンの負担軽減

営業効率化をすることにより、営業マンの負担を軽減するという目的もあります。
営業職の業務内容は、コア業務と呼ばれる商談活動の実施やアプローチ、アポイントなどに加え、ノンコア業務と呼ばれる資料作成・見積書作成・発注書作成・顧客分析など幅広くあります。
ですので、営業マンは身体的なストレスはもちろん、精神的なストレスも大きくかかってしまいます。

ただ、営業効率化をすることにより、ノンコア業務の工数を減らしたり、営業マンが対応しなくても良い業務を減らしたりすることで、負担を軽減する事ができます。
例えば、ITツールなどを導入することで、日報を外出先でも作成できたり、見積書作成を自動で行えたりするので、負担を大幅に削減することもできます。

営業効率化を実現させる方法

営業効率化を実現させる方法

それでは、続いて営業効率化を実現させる方法について解説を行っていきます。

営業マンの営業効率化に対する意識を変える

営業マンの営業効率化に対する意識を変える

まず営業効率化を進めていく前に、営業マンの営業効率化に対する意識を変えていく必要があります。
どんなに良いツールを導入したり、施策を実施したりしても営業マンが「営業活動を効率的にしたい」や「効率化して業績をアップさせたい」と考えていなければ、効果を発揮することができません。
そのため、営業マンの意識を変えなければならないのです。

営業マンの意識を変えるためには、営業プロセスを明確にしていく必要があります。
例えば、見積書作成にはどれくらい時間がかかるか、どの業務は効率化したほうが良いか、というプロセスを探っていきましょう。
なぜかというと、急遽営業活動の効率化を推進していくと、営業マンは自分の業務の中でどの業務が非効率なのか把握していなかったり、ノンコア業務の負担が大きかったりすることが考えられるからです。

そのため、効率化を推進する前に営業活動における全工数を洗い出し、効率化出来る箇所や削減できる部分を営業マンと一緒に考えていくことが重要になります。

スケジュール・移動ルートの効率化

スケジュール・移動ルートの効率化

営業効率化を行う上で、はじめにできる対策として、スケジュールや移動ルートの効率化を行うことです。
訪問営業を行う企業に関しては、顧客先まで移動をしますがその移動にかかる時間は営業活動において無駄な時間になります。その移動時間を削減するためには、ルートを最適化することが手っ取り早く行える対策と言えます。

具体例としては、顧客のエリアを把握・管理し、効率的に訪問できるルートを考えたり、同エリア内の顧客のアポイントを同じ日にまとめたりすることで、移動ルートの効率化を図れるでしょう。
移動にかかる時間を平均して1時間以上かかる企業に関しては、そのルート改善をするだけで無駄な時間を大きく削減できます。

最近では訪問営業を行う企業もオンライン営業へ移行していたりしますが、その場合は移動ルートではなくスケジュールの効率化を行いましょう。例えばコア業務である営業活動は顧客の営業時間に絞られるため、それ以外の時間で事務作業を行うなどの徹底をすることにより効率化を図れます。

コア業務以外のタスク処理を効率化する

コア業務以外のタスク処理を効率化する

コア業務以外の細かなタスクの処理を効率化することも重要です。
悪い例として、タスクを溜めてしまい、営業活動に当てられる時間が少なくなる営業マンがいます。そのようなタスクをいかに効率的に処理できるかを考えていきましょう。

多くの企業で実施されている例としては、見積書作成や資料作成などの作業であれば、テンプレートを作成しておけば、その企業のデータを入力しただけで作業が終了します。当たり前の事のように思いますが、これらも効率化していることになります。

あとは、契約書など押印が必要な書類も手間がかかります。その場合は、電子サインのサービスを利用すると良いでしょう。スピーディーに書類回収もでき、相手にも手間をかけさせることなく手続きをすすめることが可能となります。

このように、最近では効率化できるツールやサービスが多くの企業から提供されておりますので、自社の課題に応じて導入することで、費用はかかりますがその分の費用対効果は高くなるでしょう。

商談の事前準備を効率化する

商談の事前準備を効率化する

その他では、商談の事前準備なども効率化できます。
初めて提案・商談する顧客に関しては、顧客にあった提案をするために、情報収集やニーズ・課題の想定などを行う必要があり、その事前準備には時間がかかります。

事前準備を行わなければ、顧客の課題やニーズを想定することも、それに沿った提案をすることもできませんので、必要不可欠ではありますが、そのために多くの時間を使うことは本末転倒にも繋がります。

そのため、ルールを設定することをおすすめします。
特定の商材を販売するのであれば、そのターゲットが抱える課題やニーズはある程度絞ることができますので、事前準備で収集する情報を予め設定しておくと良いでしょう。

例えば、営業代行サービスを提供しているのであれば、そのターゲットである顧客が抱える課題は「営業力が低い」や「リソースが足りない」、「ノウハウが少ない」、「予算をかけられない」などに絞られます。それらの中でどの課題を持っているかを調べていくことで効率的に情報を収集することができます。

その他の企業の情報はインターネット上で調べることができるので、細かな情報もテンプレート化して提供しておくとより素早く事前準備をすることができるでしょう。

細かなタスクも、重要な情報収集や顧客分析もルールを設定しておくことで、営業マンはどのように行動していくか把握できるため、時間を無駄にすることがなくなり、営業活動に費やすことが可能となります。

ツール・サービスの導入

ツール・サービスの導入

前述でもお伝えしたとおり、営業効率化できるツールやサービスを導入することも視野に入れましょう。
昨今では、営業活動や業務を効率化できるツールやサービスが多く展開されておりまして、それらツール導入することにより細かな作業やルーティンとなっている作業などを自動化することができ、無駄な時間を大きく削減することができます。
営業活動を効率化できるツールは、主に以下の3つになります。

  • CRM(Customer Relationship Management)ツール
  • SFA(Sales Force Automation)ツール
  • MA(Marketing Automation)ツール

それぞれを簡単に説明します。

CRM(顧客関係管理)

CRMとは、「Customer Relationship Management(カスタマーリレーションシップマネージメント)」の頭文字を取った言葉で、一般的に「顧客関係管理」と呼ばれています。
端的にお伝えすると、顧客の詳細情報や履歴(コミュニケーション・購買履歴等)を一元管理し、そのデータを元にビジネス展開を行い、顧客生涯価値(LTV)の向上や利益の最大化を目指すマネジメントです。CRMはそもそも、上記のように「顧客との関係を管理」するものであり、マネジメント方法の一つですが、現在ではツールやシステムを含む呼び方もされています。
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SFA(営業支援システム)

SFAとは、英語で「Sales Force Automation(セールスフォースオートメーション)」の頭文字をとった言葉で、「営業支援システム」と訳されております。具体的には、企業の営業部にある業務プロセスや情報を自動化して、データ化・分析等をすることができるシステムがSFAとなります。
SFAとは?CRM・MAとの違いや効果的に活用するポイントなど徹底解説

MA(マーケティングオートメーション)

MAとは、「Marketing Automation」の頭文字を取っており、収益を向上させると言う目的の上、マーケティング活動を自動化させるツールになります。
営業活動やマーケティング活動において見込み顧客(リード)と適切なタイミングでコミュニケーションをとっていく必要がありますが、その作業を自動化することができます。
MAとは?おすすめのMAツール5選や基本的な機能について紹介

これらのツールやシステムを導入することにより、効果的で効率的な業務を遂行することが可能となります。

最後に

今回は、営業効率化について解説を行っていきました。
正直、効率的と聞くと万人が良いイメージを持つわけではなく、機械的な対応になるのではないか、など考える人もいると思いますが、そうではないことがご理解いただけたかと思います。

営業効率化を行うことにより、営業マンがコア業務にかける時間を増やすことができ、売上の向上だけでなく、顧客フォローなどに費やす時間も増やすことが可能となりますので、メリットはとても大きいです。

営業効率化ができていないとお悩みの企業は、今回の記事を参考に営業効率化を行っていくことをおすすめします。

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