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紹介営業とは?やり方や効率的に行うコツを徹底解説

新規開拓をずっと続けていくことはとても困難で、人材不足も相まってなかなか上手く営業活動ができていない企業も多いかと思います。

新規営業には、それなりの行動量とテクニックやスキルが伴ってくるため、人材が入ってきたとしても新規案件獲得までは時間がかかってしまいますし、その育成や人材管理にも力を入れないといけないため、営業マンにも企業にも労力がかかってしまいます。

そこで、昔から存在する「紹介営業」について解説をしていきます。
顧客との信頼関係が上手く構築できている状態で紹介営業を行いますと、テレアポや訪問販売等をしなくても新規のリード獲得を行うことができますので、こんな魅力的な営業方法はありません。

ただ、もちろん良いことばかりではありません。それなりにリスクもあります。
今回は、そもそも紹介営業とはどういうものかという部分や、リスクを回避しつつ上手に紹介営業を行なっていく方法について解説をしていきます。

紹介営業とは

紹介営業とは

紹介営業とは、自社と既に取引をしている顧客や、自身と関わりのある人から、新規リードを紹介してもらう営業手法です。
まだ、信頼関係が構築できていない顧客や、知り合ったばかりの関係者に紹介してと頼んでも、流されるか断られるだけです。そのため、営業マンと紹介してくれる人との信頼関係を構築しておく必要があります。

逆に、信頼関係さえ出来ていれば、紹介をしてもらえやすくなるため、その他新規開拓営業と比べて楽な方法とも言えるでしょう。

紹介してくれる可能性がある人物

それでは、どのような人が紹介してくれる可能性があるのでしょうか?
具体的な人物像をお伝えします。

既存顧客

既存顧客は一番紹介してくれる可能性があります。
既存顧客先の密接に関わっている担当者から別の部署の担当を紹介してくれたり、既存顧客の取引先を紹介してくれたりするケースもあります。

同業他社

協業している同業他社や、イベント等で知り合った同業者も紹介してくれる可能性があります。
同じような事業を行っていたとしても、その企業で対応が難しい場合や、その他協業の話等で話がくる場合もありますので、横のつながりとして持っておくことをお勧めします。

身内・知り合い

あまり多くはないのですが、身内や知り合いからも紹介してくれる可能性はあります。
リードになりうる顧客と繋がりのある身内・知り合いがいた場合は、信頼関係は既にあるかと思いますので、「紹介して」と頼むだけでリード獲得ができます。

紹介営業のメリット

紹介営業のメリット

効率的かつ合理的に新規リード獲得ができる

紹介営業の場合、営業活動として行うことは紹介してくれそうな顧客や関係者と信頼関係を構築して、「紹介して」と伝えるだけです。
事前にテレアポや訪問、セミナーを開く等をしなくても良いため、効率的で合理的に新規リードを獲得することができます。

信頼関係の構築に関しても、プライベートでも遊ぶ仲になれと言っているのではなく、相手にとって「役に立つ」営業マンであれば良いため、日頃のコミュニケーションで事足ります。

紹介されたリードには信頼関係がある

紹介されたリードは、信頼関係のある人物から紹介を受けた相手という認識で対面してくれますので、ある程度の信頼関係があります。
そのため、通常の新規リードとは違い、信頼関係というアドバンテージがあり、その分成約につながりやすくなります。

紹介営業のデメリット

紹介営業のデメリット

信頼関係構築にそれなりの時間がかかる

信頼関係構築には、やはりそれなりの時間はかかります。
プライベートで遊ぶ仲でないとしても、役に立つ営業マンという位置付けになるためには、しっかりと相手にとって役に立つ情報を提供したり、相手に寄り添った意見を伝えたりとやっていくことは盛りだくさんです。

紹介してくれた相手も考えて接する必要がある

リードを紹介してもらった場合、そのリードに対してぞんざいに扱ったり、相手を考えない提案をしてしまったりすると、リードだけでなく紹介してくれた相手との信頼関係にヒビが入ります。
そのため、紹介をお願いしたのであれば、相応の誠意を持って対応をしていく必要があります。

紹介営業のやり方

紹介営業のやり方

続いて、実際の紹介営業の方法を4ステップに分けお伝えしていきます。
今回は、例として既存の顧客を紹介してもらう人と設定した上で解説をします。

1.信頼関係構築

まずは、何度もお伝えしている信頼関係の構築になります。
このゴールとしては、相手にとって役立つ営業マンです。そのため、相手にとって「役に立つ情報」提供をおこなっていくことがとても重要です。

この情報は、相手の業界の新たなニュースや成功事例等を定期的にコミュニケーションとして伝えていきましょう。
もちろん情報提供とは別の通常の依頼や相談にも迅速に対応していくことで信頼されます。

この信頼関係の構築ができていない状態で、「紹介して」と伝えるのはNGです。絶対にやめましょう。万が一行ってしまった場合、今まで積み重ねてきた信頼関係が崩れてしまう可能性もあります。

2.紹介を依頼する

信頼関係の構築が済みましたら、紹介を依頼していきましょう。
依頼方法はさまざまありますが、オーソドックスな方法を2つお伝えします。

商材や会社の宣伝を依頼する

自社や商材に対して興味や関心のありそうな方に対して、自社や商材について紹介してもらう方法です。
この方法では、紹介をして頂く人が自社や商材に対してそれなりの知識を持っており、信頼関係が強力な場合でのみ実現できます。ハードルは高いのですが、宣伝を行ってもらうと、紹介を受けた人はそれなりの情報を把握した状態で商談を受けるためスムーズに商談を行うことができ、成約率も高くなります。

紹介を依頼する際の例
「〜〜に対して興味持っていそうな方がいらっしゃれば、弊社や商材を簡単にでも良いのでご紹介してもらえないでしょうか?」

ざっくりと紹介を依頼する

おそらく、この方法を使っている方が多いかと思いますが、ざっくりと興味ありそうな方や困っている方を紹介してもらうだけの方法です。
この方法は、紹介をして頂く方に知識がなかった場合でも行うことができ、手軽に行えます。

しかし、紹介を受けた方はそこまで詳細に自社のことや商材について知らないまま商談に来るかと思いますので、信頼関係は前述の方法と比べると薄いでしょう。

紹介を依頼する際の例
「〜〜に関して困っている方がいらっしゃいましたら、ご紹介してもらえないでしょうか?」

3.アプローチ

紹介してもらったリードに対してアプローチをしていきましょう。
多くがまだ、自社のことや商材について知らない状態のリードが多いため、しっかりと自己紹介から丁寧に営業をしていきます。
通常の新規リードと違い信頼関係が少しはあるとしても、丁寧さを疎かにしてしまいますと、印象が悪くなり紹介してくれた方との信頼関係にも影響してきますので注意しましょう。

4.紹介してくれた方へ感謝と報告

アプローチの前と後には、必ず紹介してくれた方へご連絡や訪問を行い、感謝の言葉と報告を行っていきましょう。
実際、紹介した人がどうなったかを気にしている方が多いため、こちらから報告をしてあげることで安心しますし、信頼関係の向上にも役立ちます。

紹介営業でのNG事項

紹介営業でのNG事項

紹介営業は、効率的かつ合理的に行えるため、簡単に考えて実施をしてしまう人もいますが、気をつけるポイントもあります。

それは、以下の3つになります。

  • 信頼関係が未熟なままでの依頼
  • 曖昧なターゲット
  • 紹介してもらう内容が明確でない

それぞれについて解説をしていきます。

信頼関係が未熟なままでの依頼

ここについては何度もお伝えしていますが、信頼関係は目に見えないものですので、判断は難しいです。そのため、まだ信頼関係が未熟なうちに紹介を依頼する営業マンも少なくありません。

ただ、未熟な状態での依頼は、紹介目当てで近づいてきたと悪い印象になってしまいますので、気をつけなければなりません。

そのため、焦らずにじっくり信頼関係を構築していきましょう。日頃の小さなことでもキャッチをしたり、相談に乗ったり、情報提供をしたりと自身を気に入ってもらえるように誠実な営業マンでいましょう。

曖昧なターゲット

前項でお伝えした紹介依頼で、曖昧なターゲットを伝えることもやめておきましょう。
顧客は、自社のターゲッティングについてや、ニーズや課題を持っている顧客の特徴をしらない新人営業マンだと思いましょう。そのような新人営業マンに、とりあえず商材が欲しそうな顧客を連れてきてといっても、自社の商材にマッチしていない顧客を連れてくるケースもあるでしょう。

商材とアンマッチな顧客では、商談をしてももちろん成約に繋がるわけがないですし、紹介された側も「紹介してくれた方は何故紹介してきたの?」と紹介してくれた方にも悪い印象を与えかねません。

そのため、どのような方を紹介してもらいたいのかを明確に伝えることにより、紹介してくれる方の負担も減らしつつ、効率的な紹介をしてくれるようにしていきましょう。

紹介してもらう内容が明確でない

ターゲットもきちんと伝えているものの、どう紹介するか伝えていなければ、紹介してくれる方も商材や会社について考えて紹介をしなければならないため、手間がかかります。

そのため、ペライチの紹介チラシを渡しておいたり、紹介の内容を伝えていたりすることで紹介者は手間なく紹介をしてくれるでしょう。

紹介営業のコツはたった1つ

紹介営業のコツはたった1つ

紹介営業におけるコツはたった1つ、「相手にとって役に立つ情報を提供し続けること」です。

営業の世界でも、等価交換というものは存在しております。
それは、テクニックでいうところの「返報性の法則」になります。

そのため、まずは紹介ということを忘れて、相手に与えることだけを考えましょう。それは、商材についてでも、業界についてでも、事例についてでも役立ちそうな内容であれば大丈夫です。

そうすることにより、相手も同じように返したい気持ちが出てきます。その際に、紹介の依頼をすることにより、紹介営業が成功します。

情報提供は、返報性の法則以外にもう一つメリットがあります。
それは、役に立つ情報を伝えることにより、相手が「これは役に立つ」と思った情報を横のつながりに伝えたくなるからです。それにより、逆にリード側から紹介して欲しいと来る可能性もあります。

紹介営業を効率的かつ合理的に行う方法

紹介営業を効率的かつ合理的に行う方法

それでは、紹介営業を効率的・合理的に行なっていく方法について解説していきます。

ウェビナーの活用

リードの抱える問題や課題解決をするための、ウェビナー(オンライン上でのセミナー)を開催していきましょう。
このウェビナーでは、時間的には20分から30分程で大丈夫です。内容は、自社や商材の紹介セミナーではなく、お客様の抱える問題や課題の解決をしてくための情報を伝えることが目的として行なっていきます。

ウェビナーは今やZOOM等で簡単に開催を行えますので、やったことのない方は調べてみてください。
複数のリードに役に立つ情報をくれる会社だと認識され、信頼されることが目標です。

招待&アフターフォロー

ウェビナーの設定が完了しましたら、顧客リストに対して招待のメールを送っていきましょう。もしくは、リスティング広告やSNS広告を行なっても良いでしょう。

SNSであれば、拡散してもらえるように依頼をして広めていくのも一つの手です。
そうすることにより、新規のリード獲得にも繋がりますので、行うことをお勧めしております。

ウェビナー終了後に参加した人たちにアフターメールを送信しましょう。
その際に次回開催の予定が決まっているのであれば、一緒にお送りすることで次回も来てくれる可能性があります。
そのように、地道に信頼を積み重ねていき、最終的に紹介をしてもらえるようにしていきます。

社外だけではない

紹介営業では、取引先等の社外だけを見てしまいますが、会社の中にも紹介に繋がる可能性のある社員がいる場合もあります。

同じ商材を取り扱っている営業マンの場合は、紹介してもらえないでしょうが、別商材を扱っていたり、他部署の場合は十分にありえますので、聞いてみるのも良いです。
そのためには、社内の人と積極的に関わっていき、信頼関係を構築しておく必要があります。社内だからといって信頼関係が必要ないわけではありません。

最後に

今回は、紹介営業について解説をしていきました。

コロナ禍でなかなか新規開拓営業がうまくいっていない企業も多いため、その打開策としてはとても有効的な営業手法になるのではないでしょうか?

ただ、焦りは禁物ですので、地道に信頼関係の構築を行なっていき、効率的な営業を行なっていきましょう。

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