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営業のテレワークは有効か?導入のメリットやポイントについて解説

昨今でも新型コロナウイルスの脅威は続いており、営業職に関しても影響を大きく受けております。
その中での改善策の一つとして、テレワークの導入があります。
従来の営業活動では、訪問や飛び込み営業にて対面して営業を行うことが一般的でしたが、テレワークではオンライン商談ツールやWEB会議システム、電話、メールなどを活用したオンラインでの営業活動を行っていきます。

テレワーク導入したばかりの時期では、対面営業とのギャップで良く思わない人も多かったのですが、今や業界業種問わず多くの企業でテレワークを導入しており、一般的になってきております。

今回の記事では、営業活動をテレワークで行うメリットや導入・運用を行う際のポイントについて詳細を解説していきます。
まだ、テレワークを導入されていない企業や今後導入しようと考えている企業に関しては、ご参考にしていただければと思います。

営業をテレワークで行う4つのメリット

営業をテレワークで行う4つのメリット

生産性向上とコスト削減

営業活動をテレワークで行うメリットは多くありますが、その中でも大きなメリットとして生産性向上とコスト削減があります。
営業マンは一日のほとんどを外出先である顧客のオフィスや商談先で仕事をすることがあると思いますが、それでも自社のオフィスへ出社をしたり、商談が終わったら帰社しなければならなかったりと移動時間が生じてしまいます。

ただ、朝行うミーティングや朝礼、契約書・提案書の作成、その他会議やミーティングなどはオンラインの環境でも十分に可能な業務となっております。その為、極論ではありますが、出社は本来必要ではないのです。
それらの業務と営業活動の両方をテレワークへ移行することにより、移動の時間やコストは削減でき、さらに空いた時間でアポイント数などの営業活動を充実させることや、商談準備や振り返りなどの時間を確保できるため成果へ繋げやすくなります。

さらに、今まで営業マンが利用していたデスクを無くし、そのデスクを他部署が使えるようにすれば効率的にスペースを利用することが出来ますし、営業マンの数が多い場合、オフィスを縮小することで、光熱費や賃料などの固定費の削減に貢献できます。

人材の確保がしやすい

昨今は、人材不足の問題があり、優秀な人材を確保するのは簡単ではありません。さらに、確保できたとしても流動性が高いため長期雇用をしていくことも難しいです。
ですので、優秀な営業マンは幅広い選択肢があり、働く環境や柔軟な対応、旧態依然としていない企業方針なども選ぶ際のポイントとして大きいです。

さらに、出社が一切必要ないテレワークであれば、地域に縛られません。
所在地は東京都の企業が、地方の人材を確保することも可能となり、募集をかける企業側の範囲も広くすることができます。良い人材は都会に集まりやすい傾向にあるものの、地方には一切優秀な人材がいないということではありませんので、人材不足解消の糸口になり得ます。

営業力アップに貢献

オンライン上で営業活動を行っていくと、はじめに移動時間を削減することができるとお伝えしましたが、それだけではなく営業マンの営業力アップに貢献します。
例えば、WEB会議システムなどのツールでは商談・打ち合わせの様子を録画しておくこともでき、振り返りや上司からのフィードバックがしやすいです。
さらに、商談の良い例として保存することも出来ますので、人材育成にも繋がります。

さらに、オンラインで商談を行う際に、紙の提案書をカメラで写して説明していくことは難しいですが、画面共有で提案書を直接相手の画面上に共有することも出来ますので、視覚的にも伝えやすいというメリットもございます。

ターゲット企業を拡大できる

訪問営業や飛び込み営業の場合、営業マンがオフィスから相手のオフィスまで直接行ける範囲内でなければなりません。ただ、オンライン上で営業活動を行うのであれば、その対象の範囲を全国へ拡大することができ、顧客の幅に大きく影響を与えます。

さらに、訪問をする際には移動のルートを計算して営業活動を行わなければ、時間を無駄にしてしまったり、伺える距離だったとしても遠い場所にオフィスがある場合は優先順位が下がったりしてしまいます。
テレワークの場合ですと、距離は全く関係ありませんので顧客の優先順位によってスケジュールを埋めていくことができ、アポイント数や商談数を減らさずに効率的な活動を行えます。

テレワーク導入で、今ままでは飛び込みや訪問営業を行っていた企業が、非対面営業であるインサイドセールスに手法を変える企業が増えてきております。
インサイドセールスとは、リード(見込み顧客)に対し、電話やメール、ZOOMなどのWeb会議システム等を使い顧客と非接触で行う営業活動になります。

インサイドセールスを取り入れることにより、生産性向上や顧客との関係性向上、営業プロセスの改善による効率化など様々なメリットがあります。

詳しくは以下の記事を御覧ください。
【2022年最新】インサイドセールスとは?注目される背景から具体的な方法まで徹底解説!

テレワークで営業を行う際に生じる課題

テレワークで営業を行う際に生じる課題

テレワークで営業活動を行うためには、必要なツールを導入するだけではいけません。様々な課題が生じますので、今回は多くの企業で生じた課題について解説を行っていきます。

顧客とコミュニケーションが取りづらい

オンライン上で商談や打ち合わせを行う際に、対面で話しているときと違って、顧客とうまくコミュニケーションができない場合があります。
例えば、WEB会議システムを使って商談を行う際に、通信環境によってタイムラグが生じたり、聞き取りづらかったりすることがあり、対面営業のときより丁寧に話さなければならなく、結果的に伝えられる情報量が減ってしまう可能性があります。

さらに、音声だけでなく視覚的な表情や体の動きなどの情報も少なくなりますので、相手の反応や表情に合わせてトーク内容を変えたり、伝わりやすく言葉を選んだりすることが困難になってしまいます。

コミュニケーションとは少しズレますが、営業活動はオンライン上で行うものの、電子契約書などの体制が整っていない場合、郵送での対応を行ったりする必要も出てきますので、テレワークを行ったことにより業務の効率が増える可能性もあるのです。

社内でのコミュニケーションや連携が取りづらい

前述でお伝えしたとおり、顧客とのコミュニケーションも取りづらいですが、同じ部署であるその他の営業マンや上司、別の部署などとのコミュニケーションも取りづらいです。

営業活動を行っていると、競合他社との相見積もりなど顧客対応のスピードが成約できるかどうか関わってくる場面があります。その際に、見積書作成や契約書の確認、その他技術スタッフとの打ち合わせなどすべてのやり取りがオンライン上の場合、連携の方法やコミュニケーション方法に工夫をしなければ、対応が遅くなってしまいます。

営業活動の内容・状況・進捗確認

営業活動の内容や状況、進捗の確認が取りづらいという課題もあります。
出社している場合、営業活動の確認は口頭で行ったり、情報の共有も紙媒体を使って共有したりすることが多いですが、それらのコミュニケーションを行うことが低くなってしまうテレワークの場合、営業活動の案件の状況や内容、進捗の確認はもちろんのこと、その他商談時に上手く行ったノウハウや顧客の情報など情報の共有がうまく出来ずに営業の属人化が起こってしまう可能性が高いです。

その為、マネジメントもそうですが、ノウハウやナレッジの共有や営業時のフィードバックなども上手く共有できないため、営業力が低下してしまう可能性もあり、結果的に売上が下がってしまうというリスクも生じます。

マネジメントが難しい

オンライン上で業務を行うことで、業務効率を向上させることが出来ますが、マネージャーや上司の視点で考えると営業マンのマネジメントが難しくなるという課題が生まれてしまいます。
出社することもなくなり、営業マンの勤務態度をチェックすることも少なくなり、営業管理や業務評価が難しくなったり、営業マンの悩み事や不満などを汲み取れる機会も減ったりすることも多く、モチベーション低下や離職のきっかけになる可能性もあるのです。

営業活動において、リードから会社に連絡があった際在席しているかの判断もすぐに行なえませんので、行動が後手に回ったり、対応までの時間がかかったりし、隅々まで行動の把握や管理が難しく営業の生産性が下がる可能性もあります。

通信状況に左右する

テレワークで営業活動を行うのであれば、業務をする通信環境によって業務の効率や生産性が左右されてしまいます。
対策として、モバイルWi-Fiを支給したり、ネットワーク環境の整備を行ったりしても、オフィスとは違い通信環境が悪化するケースも多いです。

特に、オンライン商談を行うのであれば、ある程度通信状況が良くなければ、画面が止まったり、画面共有が出来なかったり、タイムラグが発生したりすることもあり、業績にも大きく影響してしまいます。

例えば、タイムラグが発生することで相手の表情が上手く汲み取れない・こちらの情報を伝えられないなど生じてしまい、対面の場合では上手く行えていたものも通信状況によって上手く出来ずに、結果業績が悪くなってしまうというリスクが発生してしまいます。

営業でテレワークを導入する方法とポイント

営業でテレワークを導入する方法とポイント

今までお伝えしてきたとおり、様々な課題が発生してしまいますが、それらを上手く解決させて、テレワークを導入していくためにはどのような方法やポイントがあるのでしょうか?
ここでは、ピックアップして4つ紹介していきます。

オンライン営業を行うための手法・ツールの選定

オンライン上で商談や打ち合わせを行う際に、対面と比べ違う点はいくつかあります。例えば、「話がかぶってしまう・聞き取りづらいため、間隔を空けて話さないといけない為、会話の情報量が減ってしまう」や「表情や仕草などがわかりくい」、「関係性の構築が難しい」などがあります。

オンライン上で営業活動を行うのであれば、伝わりやすい積極的な姿勢が重要となってきます。トークスクリプトや商談の流れを改善して、情報共有やヒアリングを積極的にできるような仕組みが必要になるのです。

そして、活用するWEB会議やヒアリングやオンライン商談ツールも自社に最適なものを選びましょう。
例えば、有名なzoomやTeamsなどは、相手もPCやスマホに同じソフトを入れていなくてはならないツールもあります。反対に、オンライン商談ツールではインターネット環境さえあれば繋げられるツールもありますので、自社のビジネスモデルやターゲット層のITリテラシーなどによって利用するツールを選択するようにしましょう。

ツール選びのポイントとしては、以下を参考にすると良いです。

  • 画面共有の機能:どこを伝えているのかをわかりやすくできるポインターなどがあるか
  • 参加人数:相手が大勢参加するケースも有るため人数制限はどれくらいか
  • 録画機能:商談の内容を振り返る際に必要になるため録画機能があるか

コミュニケーションルール設定

テレワークの課題でもお伝えしたとおり、社内でのコミュニケーションも取りづらくなるため、円滑にコミュニケーションを行えるようにルール設定を行っていきましょう。

例えば、マネージャーと営業マンの1対1で行う「1on1ミーティング」などの仕組みを作っても良いでしょう。1on1ミーティングは、営業マンと直接コミュニケーションを取ることができ、営業活動の進捗管理や目標達成についての確認、案件ごとのアドバイスなどを効率的に行えるようになります。その為、実際に出社しなくても営業力アップに貢献できるでしょう。

その他にも、チャットグループを作成することにより、気軽にコミュニケーションを取れる場を設けることにより、コミュニケーションの課題を解決させることもできます。

ただ、営業マンの負担になると、かえって不満などが溜まるきっかけになりますので、節度をもって設定をすることが良いでしょう。

営業活動を効率化するツールの導入

営業活動を効率化するツールは、WEB会議システムのようなコミュニケーションツールの他にもあります。
有名なツールはCRMとSFAでしょう。

CRM

CRMは「Customer Relationship Management」の頭文字を取った言葉で、一般的に「顧客関係管理」と呼ばれています。
顧客の履歴(コミュニケーション・購買履歴等)を一元管理し、そのデータを元にビジネス展開を行い、顧客生涯価値(LTV)の向上や利益の最大化を目指すマネジメントです。

昨今では、市場が幅広くなっており、細分化されている為、顧客のことを正確に把握し、マーケティング活動や営業活動を行える為に行う取り組みになります。
現代の「CRM」はツールやシステムを含む呼ばれ方をされますが、CRMはそもそも、上記のように「顧客との関係を管理」するものであり、マネジメント方法の一つです。

CRMの基本【基礎知識・メリット・SFA/MAとの違い・失敗しないポイントを徹底解説】

SFA

SFAとは、英語で「Sales Force Automation(セールスフォースオートメーション)」の頭文字をとった言葉で、「営業支援システム」と訳されております。
企業の営業部にある業務プロセスや情報を自動化し、データ化・分析等をすることができるシステムがSFAとなります。

営業活動のプロセスを最適化してくれたり、売り上げや利益に貢献したり、効率的に案件を管理、無駄なコストの削減等が可能な為、SFAの導入が注目されています。

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インサイドセールス導入

テレワークに移行するには、営業手法の見直しをしなければなりませんが、その中でもおすすめしたい営業手法がインサイドセールスとなります。

インサイドセールスは、非対面で営業活動を行っていく手法となっており、主なアプローチ方法がメールや電話、ウェブサイト・メディア、WEB会議システム、SNSなどとなっておりますので、テレワークとの相性がとても良いです。

インサイドセールスを導入するメリットとしては、以下の通りです。

  • オンライン上でアプローチができるため、アプローチ数を向上させられる
  • 人材不足などで営業スタッフが少ない場合でも効果を発揮できやすい
  • 営業システムを統一化することにより、営業の属人化を防止できる
  • 少人数でも対応できるため、人材不足の問題を解消できる

上記のように、大きなメリットがありますので、テレワークによって営業手法を変えようとしている企業は、インサイドセールスへ切り替えることをおすすめします。

最後に

今回は、営業のテレワークについて解説を行ってきました。
今までは、コロナウイルスの脅威が去った場合、従来のオフィスへ出社して業務を行うと考えられておりましたが、今やその驚異が去るのはいつになるのか見通しがきかなくなっており、テレワークの導入を考えている企業も増えております。

ただ、様々な仕組みや運用方法を考えて導入しなければ、失敗してしまい業績が大きく下がってしまう可能性もありますので、注意が必要です。
今回の記事を見て頂き、営業職のみなど部署ごとに徐々にテレワークへ移行することも手段ではありますので、ご参考にしていただければと思います。

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