
2020年から今尚残っている新型コロナウイルスの影響は多岐にわたっており、こと営業活動においても深刻なダメージを受けております。そのため、営業活動のプロセスや方法を変えていく動きがでてきております。
今までお伝えしてきた、セールステックや営業のDX化、インサイドセールス等へと変化をしていっており、いわゆる非対面での営業がデフォルトとなりつつあります。
今年も残すところ、あと数日にはなっておりますが、2022年から営業活動を変化させ、業績を伸ばしたいと思われている企業も多いかと思いますので、2022年で活用できる新規開拓の営業方法について今回は解説していきます。
コロナ禍で嘆くのではなく、withコロナとして対応していくことが重要となっておりますので、ぜひご参考にしていただければと思います。
新規開拓営業における新しい常識とは
前述でもお伝えした通り、コロナウイルスの影響等により、様々な変化が怒ってきておりますが、営業活動の1つのプロセスである新規開拓営業にはどのような変化が起こったのでしょうか?
今回は、3つの観点から解説をしていきます。
新規開拓を実施する理由
そもそも新規開拓営業を行う理由は何でしょうか?
大別すると2つの理由があります。それぞれ解説していきます。
顧客数や売上の向上
企業を経営していく上でとても重要になってくるのが売上になりますが、その売上を最大限向上させるためには、顧客数と売上の両方が重要になります。
まず、売上を上げるために顧客数を増やす必要がありますので、その見込み顧客と多く関係を構築していかなければなりません。そのため、新規開拓営業を行うことで、見込み顧客(リード)獲得を行い、その分未来の売上向上を見込めます。
中長期で見た際の営業利益の安定
リードの獲得後アプローチを行なっていたとしても、リード全てが受注や商談につながるとは限りません。
その場合でも、定期的なコミュニケーションを行なっていき、関係を構築させておくことで、将来的な顧客へと繋がる可能性もあります。このように新規開拓を行なったとしても、直近の売上向上だけでなく、リード獲得・育成を行えるキッカケとなるため、重要になります。
そして、既存顧客が今後契約を更新してくれる保証もありません。大口の顧客が何らかの理由で継続しないとなった場合、新規開拓を行なっていなければ売上が下がってしまいます。ビジネスに絶対はありませんので、新規開拓営業を行いリスクの回避・軽減を行いましょう。
「新規開拓=飛び込み営業」は古い?
従来の新規開拓営業の営業手法としては、飛び込み営業やテレアポが主流でした。
ただ、昨今ではその当たり前に通じていた営業手法が通じにくくなっており、変化が生じております。
対面することが難しい
今回起きている新型コロナウイルスの影響により、今まで行えていた対面をして営業をかけていくことが難しくなっております。これまでは、「名刺だけ…」や「ご挨拶だけ…」と何とか対面するというスタイルができていましたが、このコロナ禍において飛び込み営業を行うと悪印象を与えかねず、困惑した企業も多いのではないでしょうか。
テレワークの導入
さらに、出社も制限されるようになり、様々な企業でテレワークを導入するようになりました。そのため、営業先に電話を架けても担当者がテレワークで不在だったり、電話自体通じなかったりとテレアポによる営業も厳しくなってしまいました。
今まで、テレアポを行なって新規開拓を行なってきた企業もとても多いかと思いますが、テレワークはまだ続いていくことが予想されますので、これまでと同じ営業スタイルを行なっていても成果につながりにくくなっております。
消費者が求めている営業スタイル
さらに、時代や情勢の変化によって、消費者が求めている営業スタイルも変化してきております。
リモート営業の需要
HubSpot Japan株式会社が国内企業の経営者や役員、責任者、営業担当者を対象として実施した「HubSpot年次調査:日本の営業に関する意識・実態調査2021」では、買い手が考える好ましい営業スタイルを調べており、2019年の結果は訪問営業53.7%・リモート営業が21.0%に対して、翌年2020年には訪問営業が35.0%・リモート営業が38.5%と逆転していることがわかりました。
反対に売り手が考える好ましい営業スタイルにおいては、2020年でも訪問営業が48.0%・リモート営業が21.8%となっており、買い手と売り手の考えている営業スタイルにはギャップがあることも判明しました。
今後もリモート営業の需要は高まっていくことが予想されておりますので、買い手ベースで営業スタイルを考えることをお勧めします。
営業マンの熱量<商談の内容
従来の営業スタイルでは、営業先まで訪問をすることにより、営業マンの熱量を伝え関係性を構築していくことも可能でした。
ただ、リモート営業に移り変わり、対面で会う機会も減ってきており、熱量を伝えることはおろか、関係性を構築することも難しくなってきており、従来の営業マンを気に入ってもらい受注に繋げるということができなくなっております。
さらに、HubSpot Japan株式会社の調査結果では、買い手の考え方も変わってきており、「足を運び、対面で話してくれる」ことより、商談や営業の内容にフォーカスして判断されるようになっております。
この調査結果を見ると、好まれやすい営業マン像も見えてきます。
「足を運び、人柄がよく対面で話してくれる営業マン」ではなく、「正確にできないことは伝え、端的に内容が濃い商談を行える営業マン」が今後は好まれるようになると思われます。
今後はより一層、価値のある情報や伝わりやすい商談の内容等が重視されるようになるため、今のうちから対応していく必要があります。
これからの新規開拓の営業手法8選
それでは、ここからは具体的な営業手法を8つピックアップして詳細を解説していきます。
コンテンツマーケティング

昨今では、スマートデバイスの普及に伴って、顧客が自ら商品やサービスを検索して情報を集めたり、選択したりするようになってきております。
そのため、顧客にとって価値のあるコンテンツを発信していくことにより、顧客自ら自社を選んでもらえるように、認知度を高めていくことが重要になってきます。
コンテンツマーケティングとは、ユーザーである顧客にとって価値のあるコンテンツを作成し定期的に発信をすることとにより、リードナーチャリング(リード育成)の実施とロイヤルカスタマー化(ファン化)させて、将来的な購買等のコンバージョンに繋げていくことです。
ブログ等の記事を作成したり、ホワイトペーパーやeBookを配信したりと様々な方法があり、SEO対策の一環として導入している企業が多いです。
コンテンツマーケティングのターゲットは、ニーズが顕在化している顧客だけでなく、潜在的なニーズを抱えている層へアプローチをすることができ、認知度を高めることが可能です。
コンテンツマーケティングについてはこちらで詳しく解説をしておりますので、ご覧ください。
問い合わせフォーム営業

問い合わせフォーム営業とは、企業や店舗で作成・運営されているホームページの問い合わせフォームに対して商品やサービスの営業文章を送信するというBtoB向けの営業手法になります。
特徴としては、後述するメール営業とは違い開封率が高く見られる回数が変わってきます。さらに、接点がない企業でも場所関係なくアプローチを行えるため、今まで開拓できていなかった顧客層の獲得が行えます。
とくに、新型コロナウイルスによる影響で、対面営業や電話での営業が困難になったため、導入している企業はとても多いです。導入されやすい理由として、ターゲティングさえしっかりと行なっていれば、その企業のホームページにいくだけで営業活動を行うことができるため、手軽に導入できます。
ただ、アプローチ数の担保やターゲティングによって成果は変わってきますので、サービスやツールを使うことをお勧めします。
問い合わせフォーム営業についてはこちらをチェックください。
ウェビナー

コロナ禍になり、ウェビナーという言葉をよく聞くようになりました。
ウェビナーとはウェブ上のセミナーとなっており、開催場所まで行かずにオンライン上で視聴・参加をすることのできるセミナーです。
前述したコンテンツマーケティングでは、普段から情報収集を行なっている顧客や、課題について自身で検索して解決をするような顧客には有効的ですが、すぐに具体的な受注チャンスである商談に持ち込むことは難しいです。
そのため、次の施策であるウェビナーを開催することで、価値のあるコンテンツの提供とともに、視覚聴覚で商品・サービスのメリットや事例を紹介することができ、顧客に具体的な活用イメージをさせることが可能となっております。
ウェビナーを開催する際には、ターゲティングをしっかり行うことです。仮に、今回の記事である「新規開拓営業」についてであれば、単純な「新規開拓営業」というウェビナーを開催したとしても人数は集まるかと思いますが、参加する方の課題やニーズにマッチした内容が提供できる可能性は低いです。理由としては、テーマが大きすぎるためです。
そのため、新規開拓営業のどのような課題を抱えている顧客に向けてウェビナーを開催するかを考えましょう。
SNS運用

SNSでビジネスを行なっている企業は今やとても多くなってきております。
コンテンツを投稿したり、ブランディングを行なったりと多岐に渡り活用することができ、利用者数も多くなってきて、ビジネスに活用できるプラットフォームになります。
例えば、BtoC向けの営業を行うのであれば、ターゲット層に支持されているインフルエンサーを活用して発信を行うことで、大きなアドバンテージを得られる可能性が高いです。
ただ、そのターゲット層によって日頃活用しているSNSプラットフォームは変わるため、ターゲティングを明確にしてどのSNSを活用しているのか検証した上で利用することをお勧めします。
動画作成・配信

動画を活用したプロモーションが最近多くなってきております。
例えば、幅広い年代に活用されているYouTubeでビジネスを展開させたり、若年層の利用者が多いTikTokでもショートムービーで商品やサービスを宣伝したりと、幅広く活用することができます。
商品・サービスのメリットや概要説明、活用事例を動画にまとめて配信をすることで、顧客にしっかりと伝わり、イメージアップにもつながってくるでしょう。
メール営業・マーケティング
メール営業に関しては、訪問や電話ではなく顧客へメールを送ることにより営業活動を行なっていきます。そのため、新規開拓というよりかは、今まで何かしらの接点がある顧客に対して営業を行い新規取引へつなげるという目的で使われます。その他にも、休眠顧客に対してメール営業を行い、掘り起こすことにもつながってきます。
BtoBでは、リードタイムが長くなり、その過程で成果に繋がらなかった顧客に対しても、定期的にコミュニケーションを取り、将来の見込み顧客として対応していくことが重要になってきます。
メール営業についてはこちらをご覧ください。
テレアポ
テレアポはご存知の通り電話を行うことでアポイントの獲得をおこなう営業手法になります。
大企業の場合は、受付時に断られることが多く困難を極めますが、スタートアップや中小企業の場合ですと、現在でも有効的な営業手法になります。
ただ、テレワークを行なっている企業が多くなっているため、担当者の不在等でアプローチできる機会が減っている状況ではあります。そのため、担当者が出社するタイミングや電話に出やすい時間を検証して行なっていく必要があります。
テレアポについてはこちらをご覧ください。
飛び込み営業(訪問営業)
これまでの新規開拓営業の代表である飛び込み営業です。
顧客との関係性構築を意識している営業手法になっておりますが、効率的な営業手法とは言えないでしょう。ただ、地域密着のビジネスモデル等は訪問営業を行うことで成果が出しやすい場合もありますので、自社にあっているかを考え導入を検討していきましょう。
新規開拓営業を成功させるポイント
それでは、新規開拓営業を今後行なっていく上で、重要になってくるポイントを3つお伝えしていきます。
ターゲティングと精度の高いリスト作成
当たり前のことにはなりますが、ターゲティングをしっかりと分析・明確化を行い、精度の高いターゲットリストを作成する必要があります。
ターゲットとなる顧客はどのようなニーズや課題を抱えているのか、その要因は何か、なぜその業界に多いのか、等様々な観点で深掘りをしていき、自社の商品・サービスに適したターゲティングを行う必要があります。
その上で、精度の高いリストを作成し、営業活動を行なっていきましょう。
ターゲティングの詳細についてはこちらをご覧ください。
ヒアリングの徹底と顧客にあったメリットの提示
新規開拓営業では、その名の通り今まで取引をしていない企業に対して営業を行うことになります。そのため、営業先である顧客は「売り込まれるかも…」と警戒をされやすいです。
そのため、相手を考えたトークの内容にし、ヒアリングを徹底しましょう。そうすることで、相手が抱える課題や問題を把握することができ、その結果顧客にあったメリットを提示することができるでしょう。
興味がない商品やサービスのメリットを聞いたところで、相手からするとただの特徴を伝えられたとしか思われません。ですので、しっかりと相手に沿ったメリットを提示し、成果へと繋げていきましょう。
ヒアリングについての詳細はこちらをご覧ください。
様々な手法でアプローチ
顧客の中には、自分で検索して検討していきたい人や、課題はわかっているものの解決方法がわからない人、ニーズ・課題が顕在化されていない人等様々いらっしゃいます。
そのため、営業の型である「PULL型」と「PUSH型」を組み合わせて営業活動を行なっていくことが望ましいです。
PULL型は、顧客の行動を促すインバウンド型の営業スタイルになっており、コンテンツマーケティングやウェビナー等が当てはまります。
顧客からすると、自ら行動をしているため押し売りされているという感覚がなく、印象良く営業活動を行うことができます。
PUSH型は、こちらから行動して接点を作っていくアウトバウンド型の営業スタイルになっており、問い合わせフォーム営業やテレアポ、訪問営業等が当てはまります。
こちらがターゲットとしている顧客層にアプローチをすることができるのが大きな特徴です。ただ、しつこく営業すると悪印象を与えてしまう可能性があります。
これらの営業手法を自社にとって最適な形に組み立てて、営業活動を行なっていくことが重要となります。消費者である顧客の考え方も時代によって変わってきますので柔軟に対応していきましょう。
新規開拓営業の注意点
それでは、最後に新規開拓営業を行う上での注意点を2つお伝えします。
KPIの設定
KPIとは、Key Performance Indicatorを略したもので、日本語ですと「重要業績評価指標」といいます。営業やマーケティング等目標を達成する為に実施するプロセスが、適切に行われているかを数値で評価するものになります。
新規開拓営業に関しても、例に漏れずKPIの設定が必要になります。その数値の設定は、ビジネスモデルや目標、企業規模等によって変わってきますので、目標となり得る指標を設定しましょう。
効果測定の実施
KPIを設定しましたら、新規開拓営業を行なってどれほど成果につながっているのかを適宜確認をしていきましょう。
その効果によって、現状のまま進めていくのか、やり方を変える必要があるのか等、今後の指針に関わってきますので、定期的な振り返りを行い、最適な営業手法を見つけていきましょう。
新規開拓営業を効率的・合理的に行うための50のチェックリスト

新規開拓を効率的・合理的に行なっていくためのチェックリストを作成しました。
基礎的なことや営業方法、営業プロセスに分けて作りましたので、ぜひ自社の状態チェックに活用ください。
営業マンの基本的事項リスト
- 諦めずにやり切ろうとする姿勢
営業マンにとても重要な諦めない姿勢と最後までやり切ろうとする姿勢です。このスタンスを持っているかどうかで、成績が変わってくるといっても過言ではありません。 - 当事者としての意識を強く持っている
当事者としての観点を持ち営業を行うことができると、組織としての一体感が生まれ、全体的な底上げを実現できます。 - 商材が好きで、伝えたいという気持ちがある
ただ売らなければならないから売るという気持ちは顧客にはわかります。取り扱っている商材を本当に良いと思って伝えているという気持ちもわかるため、伝わり方・感じ方が全く変わってきます。 - 論理的+感情的に営業ができる
地域や人によって、商談方法が変わる理由としては、論理的にアプローチをした方が伝わりやすい方や、人間的な評価を加味して商談を聞いている方等さまざまいるからになります。どちらも人によって使い分けられると強いです。 - 販売ではなく、解決策の提案ができる
営業は極論販売をしていく人ですが、紐解いていくと問題の解決策をすることになります。そのスタンスが相手への対応に関わってくるものになりますので、重要な要素になります。 - PDCAを自分で回せるか
PDCAを自分で回していき改善を行えるかどうかは、営業マンとして成長できるかに関わってきます。PDCAと聞くと難しく感じてしまいますが、単純に振り返り、その課題に対して改善点を考え実践するを繰り返すことができるかが重要ですので、できていないのであれば実践をしましょう。 - 目標達成のためのプロセスを逆算できる
ゴールから逆算を行い、マイルストーンまで組めたら良いです。自分のやらなければならないことを日や週単位で知っているだけでも行動は変わってきます。 - しっかりと顧客の退路を断てる
人によりますが、多くの顧客は良いと思ってもその場で決断しづらいもので、どうにか今買わなくてもいい理由を伝えてきますが、顧客のためにその退路を断てられるように営業力を強くしていく必要があります。 - 自分の行動に責任を持てる
顧客は無数といますが、顧客からすると営業マンは選べません。
そのため、出会った顧客には自分自身が最高の営業マンだと自負をし、責任を持って営業を行なっていく必要があります。 - 結論や概要を先に話す
なんでもない話を、結論を言わずにずっと離している方は多くいます。
ただ、ゴールのない話をずっと聞いているわけがありません。そのため、結論や何を伝えたいかを先に伝え、詳細や理由を伝えていくと伝わりやすく、最後まで聞いてもらえます。 - 即時レスポンス・対応
できる営業マンは情報処理速度が速いため、レスポンスや対応がとても速いです。そのため、小さな積み重ねによって信頼関係も構築されていきます。 - 営業活動に対しての分析やフィールドバックを求める
自分の営業活動を第三者に客観的に分析やフィードバックをしてもらうようにしましょう。自分では気付かない点も気づくことができますので、客観的な分析は重要です。 - 営業の量と質を両方担保する
できる営業マンは行動量だけや営業の質だけのどちらか片方だけでなく、両方をしっかりとこなしていきます。自分の量と質を他人と見比べてみて、どちらか劣っていると感じるのであれば改善を行いましょう。 - 全て自己流ではなく、基本を軸にした営業スタイル
全て自己流で営業スタイルを行なっている方の中で成功できている人は本当に一握りになります。そのため、基本の型を軸にした営業スタイルを確立していきましょう。 - 約束は必ず守る
約束は、相手からの要望だけでなく、世間話をしている際の小さな約束も守れる人は信頼されやすいです。そのほか、約束の時間に遅れる等の当たり前の約束ももちろん守っていきましょう。
顧客との接点時におけるリスト
飛び込み営業
- 相手に好印象を与える振る舞いや容姿
明るい顔、元気な表情、スーツなどの着こなし、髪型等相手に好印象を与えるような振る舞いや容姿を心がけましょう。マナーも重要になりますので、しっかり行いましょう。 - 行動の流れを設計する
飛び込み営業を行う際は、その行動を行うルートや時間帯をしっかりと設計していく必要があります。この設計によって、効率よく営業ができるかが変わりますので注意をしましょう。 - 座れる環境へ持っていける
訪問営業でよくない営業は、立ったまま営業を行うことです。そのため、どのような場所でもいいので、座って話せる状況にすぐに持っていきましょう。ここは、強めでもいいので、しっかり話を聞いてもらう状況を作る必要があります。
インサイドセールス
- 相手に伝わりやすく聞きやすい声で話す
電話営業の場合は、声がとても重要になります。営業マンらしい甲高い声ではなく、地声と高い声の中間を意識して電話を行いましょう。聞き取りやすいというのは声だけでなく、言葉遣いも関係していきますので、注意しましょう。 - 早い段階でキーパーソンかどうか確認をする
営業中に接触できた人が必ずしもキーパーソンではありません。そのため、キーパーソンではない人に対してずっと営業をかけたとしても双方にとって無駄となってしまいますので、キーパーソンかの確認と違うのであれば、キーパーソンを呼んでもらうようにします。 - トークスクリプトのブラッシュアップ
何年もトークスクリプトを変更していない企業が多くいますが、それではダメです。最低でも3ヶ月に1回トークスクリプトは変更していきましょう。推奨は月に1回です。このトークスクリプトは営業トークだけでなく、質問に対する答えであるFAQや、ネガティブな反論に対する切り返しトークも更新を行いましょう。 - 断られることは平気
営業は断られることが圧倒的に多いので、営業をする際には断られることを前提において営業を行いましょう。そうすることでモチベーション高く行動量を増やすことができます。 - 1件1件を全力でできる
1件の営業を多数のうちの1件と思わず、最後の1件と毎回思って営業ができる営業マンはとても強いです。全ての1件を全力で取り組めるようにマインドをコントロールしていきましょう。 - 電話でも動きを入れる
声で伝えることができる情報量は思っている以上に多く、対面しているように笑顔で話したり、身振り手振りをしたりして、営業を行うことで声に力強さが宿ります。 - 必要以上に下手に出ない
必要以上に下手に出る営業マンがいますが、相手から本当に下にみられてしまいます。そのため、仰々しいほどの言葉遣いや対応をしないように心がけましょう。 - 受付で用件を聞かれた際に、端的に専門的な話をする
受付で用件を聞かれることが多くありますが、その際に突破をしたいがために長く提案をしてしまう人がいますが、時間の無駄です。聞かれたことに対して端的かつ専門的な話を行いましょう。そうすることにより、重要な話と思いつなげてもらえる可能性が上がります。 - 相手の反応が少し変わったり、納得したりしたタイミングで、日時の指定を行ったクロージングを即行える
電話営業の場合は、相手の反応も声で判断しなければなりません。そのため、営業マンの判断になりますが、反応が変わったり、納得したような雰囲気が出たりすると間髪入れずにクロージングを行いましょう。
問い合わせフォーム営業
- ターゲティング精度を上げる
問い合わせフォーム営業においてターゲティングはとても重要な要素です。そのため、ターゲティングはしっかりと社内で考えた上でリストを作成しましょう。反応が悪い際に、分析を行いターゲティングの改善していき精度を上げていきます。 - 原稿とタイトルを緻密に考える
原稿の文章や長さ、タイトルはターゲティングと同じように重要です。そのため、しっかり訴求ができつつ読みやすいサイズにし、タイトルは目を引くようなタイトルにするように緻密に計算をしていきましょう。ABテストを実施して改善をしていくことも重要です。
商談に関するリスト
準備
- ニーズの想定と対策を行う
顧客のニーズをしっかりと想定して、その対策を行えるように準備を行いましょう。 - 顧客の情報と状況を調査しておく
顧客の情報や状況をどれだけ理解しておくかは、商談を優位に進めていけるかの重要な鍵になります。そのため、基本情報はもちろんのこと、行なっている事業について、業界や市場等もしっかり調査を行い理解しておきましょう。 - 反論についての想定と対策を行う
実際どのような顧客でもネガティブな意見や反論を頂きます。その際にどれだけスムーズかつ相手の納得できる内容を話すことができるかが重要です。反論はある程度似通ってきますが、その顧客がもっとも重要としているポイントの資料を持っておく等想定して準備を行いましょう。
アプローチ
- マナーで第一印象をよく見せる
身だしなみや名刺交換等、一般的なマナーをしっかりと行い、第一印象をよく見せましょう。この第一印象によって、人の印象が変わってきますので、しっかり行います。 - 自然に相手に合わせる
相手に合わせる点は、声量やテンション、言い回し等です。ここでは、不自然に見えてしまったらいけませんので、自然に行いましょう。 - こちらだけが話すのではなく、相手にも話す機会を与える
商談の場になると、相手へ提案を行うことばかりに力が入ってしまい、相手は離さずに最後まで進んでしまうこともあると思いますが、相手にも質問をしたり、反応をみつつ説明を変えたり、等を行い進めていきましょう。 - 相手に伝わりやすく分かりやすい内容
専門的なワードを多用したり、長すぎる説明ですと、相手は100%理解することができません。相手は、営業マンのようにその道のプロではない場合が多いです。そのため、別業種の顧客にはしっかりと噛み砕いた説明やシンプルで伝わりやすいトークに変更しましょう。 - 臨機応変に営業を行う
臨機応変さは営業マンにとって重要なポイントです。OODAループ(ウーダループ)という思考法がありますが、素早い状況判断と改善を繰り返すことをできるようになると営業スタイルの横幅が広がりますので、意識してみましょう。 - ストーリー性がありビジュアルを多く提案をしていく
提案資料はストーリー性を意識して、活字よりビジュアルメインで伝えられるように作成をしていきましょう。 - 提案前に状況の整理を行う
商談に入ってすぐに提案を行う人がいますが、まず提案前にヒアリングをして手に入れた状況や課題の整理を顧客と一緒に行いましょう。そうすることにより、この商談を聞く意義を理解し、話が入りやすくなります。
ヒアリング
- ヒアリングする内容の優先順位や流れが決まっている
ヒアリングは、質問をすることだけが重要ではないです。話の中で、相手の情報や状況を引き出していく作業になります。そのため、優先順位や聞いていく流れが重要になります。あらかじめ大まかな設計はしておきましょう。 - ヒアリングをする上でのゴール設定も行う
商材をニーズや課題とマッチングさせるための導線とゴール設定も行っておきましょう。そのゴールに辿り着けるように流れも変えつつ、深掘りを行っていく必要があります。
クロージング
- テストクロージングの実施
テストクロージングは、必ず実施しましょう。特にその日に返事をいただきたい場合は、絶対行うべきです。テストクロージングの反応次第によって、また再度アプローチを行なったり、疑問や不明点の払拭をしたりと行動が変わってきます。 - クロージングも自信を持って行う
クロージングでは、断られるという怖さから自信がないクロージングや、そもそもクロージングを行わない営業マンもいます。嘘でもいいので、自信を持ってクロージングを行えるように練習をしましょう。 - クロージング後の間をしっかり作る
クロージングを行ったら、営業マンはもう黙っておきましょう。相手はその際にどうしようか検討をしているので、邪魔をしないように沈黙を作っておきます。 - その場で返事がもらえない場合、次のアクションを決める
クロージングで、稟議が必要な場合等は、その場で返事がもらえない場合も多いです。その際には返事はいつになるか、伺うスケジュール等の次のアクションまで決めておきましょう。 - 押し売りをせず、一緒に頑張ろうという精神でクロージングを行う
クロージングで押し売りをしますと、いくら商材が良い場合でも顧客から悪い印象を抱かれてしまいます。そのため、一緒にその課題を解決していきましょうというスタンスでクロージングを行い、背中をそっと押してあげましょう。
アフターフォロー
- 今後の正確なスケジュールを伝える【受注した場合】
契約を決めた顧客は少なからず、不安を感じています。営業マンは喜びたい気持ちを押さえて、今後の流れやスケジュールについての詳細を伝えておきましょう。 - 積極的なコミュニケーションをとる【受注した場合】
受注後も積極的にコミュニケーションをとっていきましょう。信頼関係も構築でき、さらなるニーズや課題を汲み取りアップセル・クロスセルを行うことや、顧客を紹介してもらえる可能性もあります。 - お礼や次回の提案への合意を取る【失注した場合】
失注した場合は、今後も継続的にアプローチを行えるために丁寧なお礼の連絡と次回の提案への合意をいただきましょう。 - 返事の回収や申し込みは確実に行う【返事待ちの場合】
返事待ちの場合は、忘れずに返事の回収や申し込みできるよう約束を守りましょう。意外と抜け落ちている場合もありますので、注意をします。
最後に
今回は、新規開拓営業について詳しく解説をしてきました。
現状うまくいっていない企業も多いかと思いますが、しっかりと自社に合う営業手法を見つけることで今後改善をすることができますので、ご参考にしていただけたら幸いです。
今後も、コロナウイルスの影響等による新規開拓が難しい状況が続いていく可能性が高いため、今のうちから変革をしていくことをお勧めします。