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最近、AIを活用したサービスが注目を集めています。
AI市場がここ数年で急激に成長しており、様々な業務やサービスに活用されるようになったのです。

ただ、AIサービスが増えたことにより、どのようなことが変わったのか、またどのように変わるのかを理解できていない方も多いでしょう。
AIによって日常や仕事の成長速度・生産性が大きく向上させることもできますので、しっかりとAIリテラシーを持っておくことが今後重要になるでしょう。

今回は、マーケティングに焦点を置きAIサービスが与える影響と注目すべき最新のAIサービスについて紹介をしていきます。
最後までご覧いただき、今後に活用してもらえれば幸いです。

AIについてのおさらい

AIについてのおさらい

AI技術が発展することにより、様々なサービスでAIが活用されるようになりました。
ただ、改めて考えるとAIとは何なのでしょうか?

AIとは

AIは、「Artificial Intelligence(人工知能)」の略語となっており、もともと人間が行っていた作業(高度な知的作業)や様々な判断を人工的に作られたシステムによって実施出来るようにしたものです。

AIは成長するシステムです。
成長させるためには、「機械学習」や「ディープラーニング」などを行う必要があります。

機械学習とは

機械学習とは、膨大なデータをAIへ与え、そのパターンやルールを学習することにより、識別を行ったり、その後の予測をしたりする技術となります。

機械学習の方法はいくつかありますが、そのAIをどう活用するかによって学習方法を変える必要があります。

ディープラーニングとは

ディープラーニングは、機械学習のうちの一つです。
ディープラーニングはニューラルネットワーク(人間の脳神経回路に似せて作られたネットワーク)を応用して学習をさせることです。ディープラーニングにより、より高精度の予測・分析をすることができます。

AIを活用したサービスについて

AIを活用したサービスについて

AIを活用したサービスは様々な業界で活用されております。
まずは、AIは何ができるのか、その技術について紹介します。

AIは何ができる?

AIでは、様々なことができます。
主な出来ること(技術)は下記の5つです。

  • 画像認識技術
  • 音声認識技術
  • 自然言語処理
  • 分析と予測
  • 所定の作業

画像認識技術

画像認識技術は、画像内の特徴や情報を認識することができる技術になります。
画像認識技術により、画像には何が写っているのかを認識したり、別の画像やイラスト、動画を作成したりすることが可能です。

身近にあるiPhoneなどのスマートフォンに搭載された顔認証システムは、この画像認識技術を活用しております。

音声認識技術

音声認識技術は、聞き取った音声を認識する技術になります。
何を話したのか、どのような音かなどを認識して活用することができます。

スマートスピーカーやSiriなどの音声アシスタントに利用されている技術です。

自然言語処理

自然言語処理は、一般的に使用されている言語や文章を理解させるための技術になります。AIはとても賢いシステムですが、人間が使っている文章を初めから理解しているわけではなく、学習させることにより処理できるようになります。

言語は何か、文章が指す意味とは、文脈を理解して自動で認識することが可能です。
AIチャットなどがありますが、この自然言語処理によって自然なコミュニケーションを可能としております。

分析と予測

AIにデータを与えることにより、分析や予測を行うこともできます。
今まで人間が行っていた分析や予測は、経験則や感に頼ることもありましたが、AIではデータに基づいて分析を行うため、より高精度かつ間違いが少なくすることができます。

所定の作業

AIに所定の作業を学習させることにより、単純な作業であれば実行させることができます。ただ、いくらAIが賢いからといっても人間のように考えて行動することは現時点ではできないため、作業内容を考慮する必要があります。

ただ、解析や単純なタスクなどであれば休みなく実施してくれるため、生産性を上げることができるでしょう。

AIサービスを活用している業界とサービス

次に、よくAIサービスを活用している業界とサービスについて紹介します。

医療分野

医療分野では、AIサービス(画像認識AI)を活用しガンの早期発見などに役立っています。AIに病気のサインである病理画像を学習させることにより、今までは医者が行っていた診断をより高精度に実施できるようになったのです。

それだけではなく、遺伝と病気の相関関係調査や、伝染病の調査など様々な問題解決にも活用されております。

農業分野

農業分野では、収穫のタイミング確認や土の栄養不足の確認などで活用されております。
ドローンにカメラを搭載させ、最適な収穫のタイミングを確認することにより、広大な土地でも最低限の人員のみで回していけたり、雑草の成長具合から土の状態を確認できたりします。

製造分野

工場などの製造業では、AI搭載のロボットを活用することにより、事故をなくしさらに長時間稼働させることが出来るようになりました。
また、完成した製品の品質チェックなども担うことができ、属人的な業務も代行できます。

教育分野

学校や塾などの教育分野では、生徒ごとの学習速度に応じてパーソナライズされたカリキュラムを作成したり、AI自身が先生となり教えることにより自分の好きなタイミングで学習できたりしています。

直近では、英会話学習アプリ「SPEAK」が注目を集めております。
スピーキング+リスニングをAIが行い、改善のポイントを伝えたり、0.1秒で発音の矯正をしたりと高性能なAI搭載のアプリケーションとなっております。

注目されているAIを活用したサービス

注目されているAIを活用したサービス

続いて、マーケティングに絞ったAIのサービスをご紹介します。
マーケティング活動に活用できるサービスは多く提供されておりますが、その中でも直近注目されているサービスを3つご紹介します。

Bard(Googleの会話型AIサービス)

出典:Google AI updates: Bard and new AI features in Search

まずは、2023年2月6日にGoogleが発表したBardです。
Bardは、Google検索上で使用することが出来る会話型のAIサービスとなっております。
Googleは2年ほど前より、対話アプリケーションのための言語モデル(LaMDA)を研究しており、BardではそのLaMDAが搭載された会話型AIサービスです。

Bardのサービス内容

ではどのようなサービスなのか紹介していきます。
最近、Google検索の使用用途が少し変わってきたようです。今までは検索したいキーワードを入力して該当するWEBサイトを閲覧するだけでした。
ただ、GoogleのSundar Pichai氏曰く、「ユーザーはGoogleに対し、より深い洞察や理解を求めるようになった」といっており、より複雑な質問にも回答してほしいというニーズが生まれている事がわかります。

そのニーズに応えるべく提供されるサービスがBardです。
例えば「MacBookの種類は?」と検索して調べていた人が、Bardを使うことにより、「MacBookとChromebookのスペックの違いと、どちらが使用しやすいか」といった複雑かつ答えの決まっていない質問にも、様々な視点から意見を提供し、ユーザーの悩みや問題に解決するためのヒントを提供することが可能になったようです。

出典:Google AI updates: Bard and new AI features in Search

上記は、「9歳の子供に対してNASAジェームス・ウェッブ宇宙望遠鏡の新しい発見について説明して」と検索した際の画面で、下記は「ピアノとギターではどちらが習得しやすく、それぞれ習得するためにどのくらい練習をする必要があるか」と検索した結果です。

出典:Google AI updates: Bard and new AI features in Search

まだ、一般公開はされておりませんが、公開されましたらGoogle検索を活用するシーンが大きく変わっていくことが考えられます。

Bing(Microsoftの検索エンジン)

Bing(Microsoftの検索エンジン)
出典:Bing

続いて、2023年2月7日にMicrosoftが発表したAI搭載の検索エンジンBingです。
Bardのように、知りたいことに対する質問をBingで検索をすることで、解答やヒントを提供してくれるサービスです。
また、解答が一つではない質問に対しても、様々な視点からヒントを提示してくれます。

Bardと違う点は、搭載されているAIになります。
BardはGoogleが独自開発したLaMDAを搭載しておりますが、BingではMicrosoft社が提携しているOpenAIの次世代モデルが搭載されております。
「Microsoft Prometheus」という独自開発したモデルを使用しており、関連性やタイムリーな結果を提供できるようになりました。

Bingのサービス内容

Bingでは前述したように、Bardと同じように検索結果に解答やヒントを表示してくれるサービスとなっております。
下記は、「ベジタリアンの6人でディナーパーティーを開く必要があります。チョコレートデザート付きの3品のコースメニューを提案できますか?」と検索した際の画面になります。

Bingの検索結果例
出典:Bing

このように、今までは検索した際に関連性のないページが表示されそうな検索語句だったとしても、Bingでは的確な情報を提供してくれます。

さらに、下記も面白い結果が表示されました。
「クイズを作ってくれ。分裂の練習になるように。各問題には詳しい答えもつけて。」と検索した際の画面です。

Bingの検索結果例
出典:Bing

自動的にクイズを作成し、その回答まで詳しく解説してくれています。

また、文章だけでなくコード(プログラミングコード)を作成する事もできます。
下記は、「Pythonでフィボナッチ数列を求めるプログラムを書いて。」と検索した際の画面です。

Bingの検索結果例
出典:Bing

プログラミングなどの場合、複数のサイトや参考ページをみて自分で考えるひつようがありますが、このようにコードまで書いてくれると勉強にもなりますし、生産性を上げることもできるでしょう。

Microsoft EdgeもAIを搭載

Bingだけではなく、Microsoft社が提供しているブラウザのEdgeにもAIが搭載されます。
Edgeに搭載される機能は、「チャット」と「コンテンツ作成」の2つになります。

上記写真のように、ブラウザのサイドバー(Edge Sidebar)を使用して、多くのことが記載された財務報告書を要約させたり、テキストで指示を出すことによりメール文章の作成をしてくれたりと秘書的な役割を持っております。
コンテンツ作成では、フォーマット(メール文やブログ記事など)を決めれたり、文量も決めることができます。

出典:Reinventing search with a new AI-powered Microsoft Bing and Edge, your copilot for the web

さらにチャット機能を使うことにより、要約した財務状況を競合他社と比較させ、自動で表を作ることもできるようです。

出典:Reinventing search with a new AI-powered Microsoft Bing and Edge, your copilot for the web

ChatGPT(OpenAIの対話特化型言語モデル)

ChatGPT(OpenAIの対話特化型言語モデル)
出典:ChatGPT: Optimizing Language Models for Dialogue

最後に、2022年11月にOpenAIが提供を開始したChatGPTです。
OpenAIはAI開発を行っている非営利団体で、イーロン・マスク氏などの実業家たちが運営しております。Microsoft社など有名企業も出資をしております。

特徴としては、自然言語生成モデルのAIが搭載されており、質問に対して流暢な解答(会話)をすることが出来る点です。
最近では、すごく的確な解答もあれば、機械のような的はずれな解答をすることもあり、そのギャップが反響をよんでおります。

トライアルがあり、18ドル(文字数によって金額が発生する)までは無料で利用することができます。

ChatGPTのサービス内容

ChatGPTでは、BardやBingのように解答が一つではない質問や専門的な質問でも、答えてくれる(答えやヒントを答える)サービスとなっております。
例えば、「AI業界における最新情報のメールマガジンを作成して」と書くと、タイトルや1,000文字前後のメール本文を作成してくれます。

そのため、テキストによる指示を出すことにより、ブログの本文や見出しを作成してくれたり、広告テキストの作成などの作成をしてくれたりと、様々な文章作成業務の代わりを務めてくれます。

また、GoogleスプレッドシートやドキュメントとAPI連携をすることもでき、表の作成や文章作成をさせることも可能です。

ChatGPTでブログ記事が作成できる?

ChatGPTでブログ記事は書けるのでしょうか。
結論からお伝えすると、書けるけど精度はいまいちというところです。

下記に作成方法を解説しているので、ぜひチェックしてみてください!

https://valuebet-inc.com/marketing/chatgpt-contents-create/

AIサービスがマーケティング領域に与える影響について

AIサービスがマーケティング領域に与える影響について

では、最後に前述したAIサービスがマーケティング領域に与える影響についてご紹介します。今後はAIサービスをしっかりと理解して活用していきましょう。

まずマーケティング領域に与える影響は、いくつもありますが、主に下記3つがはじめに出てくる影響でしょう。

  • 単純なマーケティングタスクはAIによって代行される
  • 独自性や権威性などを考慮したコンテンツ作成が必須になる
  • 量産された記事コンテンツの排除

単純なマーケティングタスクはAIによって代行される

はじめに浮かぶ影響は、単純なマーケティングタスクがAIによって代行されるため、リソースが浮くという点です。

これは、良い影響でしょう。
単純なタスクは工数ばかりがかかり、生産性を下げる原因の一つです。そのタスクを代行してくれるので、他の作業に集中をすることが出来るでしょう。

では、単純なマーケティングタスクとはどのようなものでしょうか?
今後は下記のような作業が人の手から離れていくことが想定されます。

  • 広告文や広告キーワード選定などの分析・改善作業
  • 記事コンテンツ作成に使用する見出し一覧作成
  • 記事コンテンツのブラッシュアップ
  • 顧客へのフォロー文章作成やフォロー業務
  • ステップメールの運営や改善

独自性や権威性などを考慮したコンテンツ作成が必須になる

今後は、独自性やE-E-A-Tなどを考慮したコンテンツ作成が必須になると考えられます。
理由としては、BardやBingが本格的にリリースされると、ユーザーの一定数はWEBページを覗かなくても、AIが解答をしてくれ満足するからです。

すごく専門的で詳しく内容を確認したい場合は、様々なページを見ると思いますが、単純な質問にはAIが片付けてくれるので、わざわざ時間を割いてWEBページを見なくなると考えられます。

そのため、「このサイトがタメになるから見たい!」、「独自の観点で説明してくれるから」などの理由付けがないと今後はコンテンツが伸びなくなる可能性が高いです。
そのため、より独自性やE-E-A-Tなどを考慮し、ユーザーファーストのコンテンツを作成していく必要があるのです。

量産された記事コンテンツの排除

ChatGPTがリリースされ、AIが記事コンテンツを書いてくれる時代になりました。
まだまだ精度が完璧とは言えませんが、それでも活用は出来るでしょう。

ただ、そうなると懸念されることとしては、AIによって量産された記事コンテンツはどう評価をされるのか?という点です。
もちろん、よい評価を受ける可能性もありますが、皆が同じような内容になる可能性も高いため、先で紹介した独自性などはなくなるでしょう。

そうなると、検索エンジンのアップデートにより、今後は排除される可能性は高いです。
そのため、専門的かつ権威性をもって、信頼でき、経験のある事業者がユーザーファーストの記事を書いていく必要があります。

AIで記事が作れると聞くと「すごく楽だ!」と嬉しくなる気持ちは非常にわかりますが、ぐっと抑えて今まで以上に記事コンテンツを作成していくと良いです。

まとめ

今回は、AIサービスの紹介とそのAIサービスがマーケティング領域に与える影響について解説をしていきました。
AIによって非常に便利になり、ビジネスチャンスも広がっているところではありますが、反対にAIによってマイナスになり得る可能性もあると思います。

自社のマーケティングでAIを活用すべき箇所と自社のリソースによって行うべき箇所をしっかりと見極め、今後も精進していきましょう。

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